俺のナワバリ?
退屈だ。あぁ退屈だ、退屈だ。
イライラしながら毎日を過ごしていたら、初めて見る二本足の大きいやつが来た。
あっ、なんか食い物もってる!よこせ!
しばらくしてまた来た。
こいつ前に来た時に食い物くれたんだよな。
どうやらまたくれるらしいので張り付いておこう。
少ないけど俺にだけ全部くれるんだよな。あれはうまかった。
最近はなんかしょっちゅう来て他の二本足と話してる。
「あの子はねぇ、とにかく気が強くて頭がよくて力も強いから大変なんですよ。脱走癖もですけど他の子が萎縮しちゃって…」
おい俺の悪口か。
「ん~、まぁ縄張り意識が強いんでしょうね。ウチなら大丈夫だと思いますよ」
何の話だ?
大きいのに抱き上げられてなでられた。目ヤニもとられた。
え?なに?
「ねぇ君、うちの子になっちゃえよ」
…これは本気にしたらいけないやつだな、うん。
でも、もしここから出られるとしたら…
なんて思ってたらまたキャリーにつめこまれて運ばれた。
今度こそダメかも、とドキドキしてたらあの二本足の所だった。
他の猫はいないし前の所よりはよさそうだけど、油断はできない。
おれは飯と寝床がほしいだけなんだ…
新しい場所は今までとあまりにも様子が違う。
2日くらいケージから観察してから一通り調べに出た。
なんだかうっすらと他の猫の匂いはするが、どこにもいない。
とても静かだ。
大きいのがついてくるけど、特に何もしてこない。
ここはこいつのナワバリなのか?
俺がいていいのか?
魔王様をお迎えする際、保護猫カフェのスタッフに何度も念押しされたセリフを入れてみました。
面談や手続きでカフェに行くたびに言われたのでよっぽどだったんでしょうね。




