第1話 残された者
普通の帰り道、
普通の街、
普通の人々、
普通の日常
を見つめていた。誰もが当たり前と思うこと。当たり前すぎて特に考えもしない。それが人々にとって意識するまでもない不変のもの。だから、アニメや漫画の非日常に憧れる。学校で不審者が現れたら、自分がみんなを守るヒーローになる妄想をしたり、魔法が使えたらどんな魔法を使いたいか考えたり。多くのロマンがあるからこそ、非日常が輝いている。
しかし、もし非日常が突然訪れたら、その現状に耐えられるだろうか?
非日常は楽しくロマンチックなものばかりではない。家族、親しい友人、恋人。それらが突然消えることもある。それもまた非日常の一つ。ニュースの世界の出来事。恐ろしいけれど、自分の周りは大丈夫だと思っているかもしれない。しかし、残念なことに、それこそが我々が身近で体験できる非日常の一部だ。
たとえば、そこの高校生を見てみよう。
彼は家のドアノブに手をかけた。普段通りに帰ってきたのだ。
「ただいまー。お腹すいたなー。」
その日、高校生は普通の日常から少し離れ、新たな出来事が待ち受けていることを知らないままだった。
「あれ?」
「出かけている?いや、靴はあるな。」
そのまま彼は何も知らずに家族がいつも居るリビングへ一直線に向かった。明かりもついていたので疑いはしなかった。そして、少し勢いをつけてドアを開けた。
「みんな、ただいま。」
血生臭い臭いがした。
「えっ……」
そこには残酷にも惨殺された彼の父、母、兄、姉が横たわっていた。
そう、今彼は非日常を味わった。昨日まで元気だった人、大切な人が目の前で死体となっている。動揺を隠せなかった。今までに無い絶望感と後悔。もっと早く帰っておけば、もっと日頃から感謝しておけば。
実際は悠長なことを思ってはいられない。人はそこまで冷静な生き物では無い。
狂って
狂って
狂いまくって
やがて復讐鬼と化す。
今現代、非日常の種はこの国の影にある。
これは、非日常を味わい続けている人々の話である。
構想は頭にあるはず。学生なので更新不定期です。
気に入ってもらえれば嬉しいです。
登場人物紹介
主人公
加賀野蒼矢。特犯警察16期生。
年齢17歳。誕生日8月9日。血液型A型。身長174cm。体重73kg。性別男。家族構成:父、母、兄25、兄23、姉20。(全員故)
性格
何事にも真っすぐで、正義感が強い。周りに優しく協調性が高い。仲間思いでもあり家族思い。
特技
剣術。もともと剣道部に所属していた。実力は全国トップレベル。
逆社会組織の印象
逆社会組織にいいやつなんていないと確信しており、殺害不問を出されると躊躇なくやりにいく冷酷さも持ち合わせている。