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勇者さまは女の子  作者: 三ツ陰 夕夜
7.ただの夢じゃ、なかったんだね

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(45)私の仲間と共に

 私のパーティの仲間が、みんな私を見ている。

 普通の人間なら逃げ出してもおかしくない状況なのに、みんなお祭りにでも行くようなワクワクした表情で、私を見ている。

 あれ?私も、笑ってる?

 そうか。そうだ。楽しいんだ。

 みんなと一緒にいれることが。これからみんなで力を合わせて戦いに行けることが。

「僕とコーダンで突っ込む。遠距離攻撃は僕がしのぐから、力の強そうなやつはコーダンお願い」

「分かった」

 戦士のコーダンは、力が強く物理攻撃にも強いが、弓矢や魔法に弱い。

「フィンは、捕捉されない程度に走り回ってトラップ魔法があったら解除して。あと、何か気づいたことがあれば報告お願い」

「オッケー!」

 斥候のフィンは、素早く目鼻が効くが、正面切っての戦闘は不向きだ。

「ラーニカは、僕が合図したらなるべく強い炎魔法をお願い」

「でも室内じゃ・・・」

「炎は僕が風で誘導する。できるだけ合わせてくれればそれだけでいいよ」

「分かったわ」

 炎の魔法使いのラーニカは、火力が物凄いのにその分魔法操作は下手だし。

「シアラは、ラーニカの魔力が減ってきたら回復薬をあげて。あと、状態異常の薬持ってたりする?」

 薬師のシアラは直接戦闘はできない。

「うん、呪い以外の状態異常の薬は持ち歩いてるよ」

「じゃあ、誰かが状態異常になったら、薬を・・・フィンに運ばせて」

「フィンお願いね」

「俺とシアラの共同作業ってことだな!燃えるぜ!」

 でも、みんなの弱点を、私なら補える。

 勇者ローレン一行とは違う、凸凹だらけのパーティだし、何より私が使うのは闇魔法だ。

「俺は?」

 あ、そっか。ディーナンも私と同じか。

「ディーナンも混ざりたいの?」

「仲間外れはひどくない?」

 遊びに混ぜてもらえない子どもみたいに唇を尖らせて、いったい何歳の子どもだよ。

「ラーニカとシアラの護衛を。あとは状況に応じて僕の手伝いをして」

「任せて、勇者さま」

 作戦会議が終わった。

 みんな、準備万端で私の合図を待っている。

 私の仲間だ。大好きで大切な、最初で最後のパーティメンバーだ。

「じゃあ、行こうか」



 コーダンの剣を受けている魔族に近づき、服従魔法をかけながら、飛んでくる魔法へは反転魔法をかける。

 フィンがトラップ魔法を見つけ次第解除してくれるので、足場は全く気にしなくていいのが楽だ。

 外にいた5人の魔族を全て服従し終えると、次は建物内。

 視界が悪いとこちらに不利なので、ラーニカの炎で建物ごと焼き尽くすことにした。

 私の合図で全てを焼き尽くすラーニカの炎が放たれる。それに合わせて風の渦を生み出した。

 巻き上げられた炎が火柱となって的確に対象のみを焼いて行く。ラーニカは合わせようと頑張ってくれているけど、やはりこの量の炎は誘導が難しい。あ、ディーナンちゃんと手伝ってくれた。

 ちゃんと視てくれてるんだ。私の事ばっかりだけど。

 建物が全て灰になる前に、炎が萎んでいくのが分かった。だから火柱はディーナンに任せてコーダンと一緒に飛び込んだ。

 熱を防ぐのに手いっぱいだった2人の魔族に忍び寄って服従魔法をかける。

 そこで、炎が消えた。

 コーダンは体のでかい魔族と交戦中で、建物の一番奥だったところに、いた。鉤羽だ。

 トラップ魔法も全て焼けたみたいだから、フィンはシアラの元に戻ってる。魔力が尽きたラーニカは2人に任せてよさそうだ。

 ディーナンが、私の隣に来た。

「コーダンを補助してあげて」

「あっちは手伝わなくても余裕でしょ。それより鉤羽は速いよ」

「僕とどっちが?」

「俺がいれば勇者さまの方が速い」

「ならちゃんといてね」

「任せて」

 体の中の闇の魔力を纏って地面を蹴る。

 ディーナンの魔力が、寄り添うように私を支えてくれるのを感じた。

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