第八十三話 〜新たなる仲間、極姫〜
おはようございます!!
遂に空亡の刀を見つける事ができました!
思っていた再会とは違うものではあったが、ある意味期待以上の再会だったかもしれません!
今回もお楽しみください!!
「それで?これは目的の刀?を手に入れたってことでいいのか?」
空亡に対して賀茂さんが確認した。そうだ、刀をとりにくるってことでここまで来たのだった。極姫は人化していたが、この調子なら共に来てくれることは疑う余地もないだろう。空亡にべったりだ。
でも人化してしまったら刀としての性能はどうなるのだろう?
『いや、まずは色々話を聞いてみないことにはなんとも言えんな。』
空亡はまず状況の把握と情報の整理が重要だと説明した。幸いこの場には自分たちの他に誰も寄りつかないので、少し話をすることにした。
まずは、私たちのこれまでと、現在の常世の状況、平安の大戦以降の空亡の行動について極に話をした。
「なるほどなるほど。色々起こったのね…。それにしてもご主人色々お辛かったでしょう!?はぁ、おいたわしや、相方である安倍晴明とのお別れ、そして、最愛である私とのお別れ!!ああ!おいたわしやぁぁぁあ!!」
極はどんな話でも空亡と自分の愛に繋げることができる。そして、いつでも舞台稽古してるかのようなオーバーなアクションで身悶えている。これはもはや才能と言うか、能力ではないだろうか。
『わかったわかった!だが、その話は一旦おいておけ。』
空亡も少し面倒そうにあしらっている。
「んー?そんなちょっとそっけないご主人も愛しい♡
…して?何が聞きたいのですか?」
『まずは極姫のこれまでだ。』
「アアン!私の全てが知りたいと!!?♡」
空亡の言葉に身悶える極。流石の空亡もイラっと来たのか、一発ゲンコツを加える。
「あたっ!?……うーん、これもご主人からと思うと……。」
『わかったから早くしろ。』
空亡の意外な顔を見られた、そのことには極姫に感謝します。
「わかりましたよぉ。」
そう言ってやっと本題に入った極は今までの刀生について説明してくれた(詳細は75話参照)。
極はここで1000年の間、安倍晴明の言葉を信じ、空亡を待っていた。自我を持ったのは500年前ほどだと言うが、人化できるようになったのはつい最近のことのようだ。もしかしたら、空亡が現世に来たことが起因しているのではないかとの憶測であったが、それもあながち間違ってはいないだろう。
とにかく、空亡の迎えが遅くてイライラしてたら、付近の幽霊や妖怪達は逃げていき、この土地はざわつき始めたみたいだ。そこに私達が来たと言うのが、今日までの流れのようだ。
「昨日の大雨も極姫……さん?の力なんですか?」
最近、天気も変わりやすいと言う噂話から、それらの原因も極の力の影響なのかと思い問いかけてみた。
「うふふ、"極"と愛称で呼んでくれていいのよ?それは知らないわね?私はあくまでも刀。そこまでの力はないよ。ご主人の力を介せばわからないけどねー!!」
またも空亡の方を見て目をハートにしている。
『極姫の生い立ちはわかったが、刀としての性能はどうなのだ?』
そう、空亡は刀を使いたいがためにここに来たのに、人化してしまったものは刀としての扱えるのか?
「それは心配いりませんよ。今はあくまで人化しているだけで、本体は刀です。むしろ、九十九神となり、刀としての性能は跳ね上がっていますよ?時間をかけて女を磨いておりました♡
是非ふんだんにお使いください!!ご主人!!」
空亡に再度飛びつきすりすりしている。空亡ももう諦めたように受け入れている。なんか癪だな……。と思い、私は空亡を一回小突いた。
空亡は少し複雑な顔をした。賀茂さんと雪さんもなんか微妙な顔をしている。
その後、極姫の話によると、九十九神となったことで、人化が可能になったこと、刀の刃こぼれも時間が経つと修復されること、切れ味が上がったこと、妖力や術式の効果を纏うことができるようになったと言う話を聞いた。思った以上の性能に空亡も驚いていた。
そして、最後に忘れていたかのように自己紹介があった。
「あ、忘れていました。
私、刀匠天国によって打たれ、それ以来ご主人の得物として刀をしておりました。
|天ノ國:極姫《あまのくに:きょくひめ》と言います。
これからの旅路に同行させていただきます。まずはお見知りおきを。
よろしく御頼み申します。」
まさかの挨拶があった。一応、礼儀をわきまえてはいるが、空亡のこととなると目がないって感じなのかな?
「よろしくお願いします!」
「おう。」
「よろしくね。」
『これからも頼むぞ。』
全員で挨拶に答えると、
「はぃぃぃぃ!!精一杯頑張りますぅぅぅぅぅう!!!!」
空亡にも頼まれたもんだから発狂してしまった。
こんなことで大丈夫なのだろうか??
とりあえず、移動に関しては人化した状態で移動し、帰路につくことにした。
すると、
―ピキン―
と何かを感じ、顔をずらした。
後ろから小石が投げられさっきまで私の顔があった場所をスッと通り抜け地面に落ちた。
賀茂さんの投げた小石だ。
さっきの小さく感じたものが殺気だったのか?
―ピキン―
もう一度感じたものに反応して腕を動かすと、さっきまで腕があったところに小石が通り過ぎていった。
2回連続だ。偶然ではない。
「おい……、嬢ちゃん?殺気、感じられてねぇか!?」
「え!?あ!やっぱりこれが殺気ってやつですか!?」
私は極姫に首を斬られた幻覚を見た時の感覚の小さいモノを感じたから、避けられた。おそらく、極姫により本気の殺気というモノを体験できたからこそ、この感覚に気付くことができたのだろう。
「ありがとう!極!!」
「へぁ??」
当の極本人は空亡に夢中で素っ頓狂な声を上げるだけだった。
ここまで読んでいただきありがとうございます!!
極姫との再会と未来との刺激的な出会いが、未来の感覚をより鋭敏にしてくれたようです!
未来は賀茂さんが提案した無理な課題をクリアできました。
これからも油断は出来ないですが、まずは一歩進んだと言う事ですね!
次回は10/27朝アップします!!




