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第三十一話 〜決意の報告〜

おはようございます!!

前回は空亡への想いを確認したところでしたが、それは今後の展開でどうなっていくか楽しみです!

今回は未来の気持ちを描きます!


私は仕事からの帰り道、空亡への想いを再確認した。けれど、この想いはまだ秘めておかないといけない。いつか、打ち明ける日が来るかわからないけど。

 いくら私が現世と常世の存在を区別しないと言っても、流石に限度はあるし、人間と妖怪の関係に障害があるのは明らかだ。今は気持ちを秘めておいて、自分のやるべきことに集中しよう。


-----


 帰宅後、私はお風呂や着替えを済ませて、リビングで夕飯にしようとしている。今日は久しぶりに家族3人でゆっくりとしたご飯となりそうだ。相談しなくてはいけないこともあるから、話を聞いてみたい。


「お父さん、お母さん。私、長老の話を受けてみようと思うんだけど…。」


 そう切り出した。お父さん、お母さんは、まあそう言うだろうなと言う感じで、得心いっているような表情をした。


「うん、まあ、そう言うだろうなとは思ったけどな。未来が決めたことならいいんじゃないか?」

「ありがとう。それで、募集要項見てみたんだけど、非常勤的な役割ってあんまり載ってなくて、どういうことかわかる??」


 私は長老からもらった募集要項を軽くみていたのだが、非常勤のことについては記述がなかった。


「まじか。長老は本当にツメが甘いところがあるなー。お父さん、昔は非常勤をやっていたことがあるから教えられると思うけど、未来の状況と時代が違うからどうかなー?」


 おお、お父さん非常勤やってたんだ!?お父さんの時の仕事ぶりに興味が湧いた。


「お父さん、非常勤やってたんだ!?どんなことやってたの?」

「お父さんがやっていたのは大学生の時だな。大学授業もあるからバイトみたいな感覚でやっていたな。お母さんも誘われてたけど、お母さんは実家の手伝いとかで時間が取れなかったから断ってたな。」


 そうか、大学の時か…。そうなると私の境遇と違った感じだな。


「そうなんだ。確かに境遇が違うねー。じゃあ、仕事ってどんなことしてたの?」

「最初は陰陽省での雑務をやらされたかなー。意外と書類仕事があるんだよ。妖怪の登録とか、妖怪による犯罪の選別とかだな。今はもっとシステム化されてると思うけどな。

 あ!これが今もあるかはわからんが、修行の時間は業務に含まれてたぞ。陰陽師の強化も仕事の内だからな。そこはすごいありがたかった。」


 そうか。現代日本とは少し一線を画すシステムがありそうだ。今もあるかわからないけど。相手が妖怪ってだけで、自衛隊のようなところがあるのかもしれない。


「そんなシステムがあるんだ!?それは願ったりだね!……パン屋は辞めないといけないかな?辞めることも覚悟してはいるんだけど。」


 私は一番不安があることを聞いてみた。


「パン屋を辞めずに働くことも可能ではあると思う。ただ、結構ハードになると思うな。本気で強くなりたいんだったら、一度区切りを入れることをお勧めする。パン屋には長老の方から何か補填をさせてもいいんじゃないかな?むしろ、そのことも考えているんだと思うよ。」

「…そっか。まあ、覚悟はしていたことだから仕方がないか。明日、パン屋には話をしてくるね。」


 やっぱり今は陰陽師として強くなることが先決だと思う。人類の危機だもんね。


「ちょっと待ってろ。今、長老に聞いてみるよ。」

「いや!大丈夫!自分から連絡するよ!仕事引き受けることも話さないとだし、自分のことだから!」

「そうか。立派だな。」


 お父さんは我が子の成長に涙腺が少し緩んだみたいだ。グスッと鼻をすすっている。

 お父さんの反応にちょっと気恥ずかしくなりながらも、長老に一旦連絡を送る。すると、すぐに返事が返ってきた。


「「あと、30分待ってくれ。」だって。忙しいのかな?」


 とりあえず、待ってくれと言われたからにはそれだけ待つことにする。大臣を務めるくらいだから普通に忙しいんだと思う。


「あと30分か。ちょっと長いな。まあ、とりあえずはご飯食べていようか!そのうち連絡が入るだろう!」

「そうだね!いただきます!」


 私たちは話のついたので、長老からの連絡が入るまで、ご飯を食べることにした。

 今日のご飯はチキン南蛮だ!美味しそう!

 その後、久しぶりに家族でゆっくり夕飯を食べた。こういう日常がかけがえのないものだと再認識するには十分な経験だった。この日々を失わないためにも私は強くなろうと感じた。

 

 ――ブーブー…ブーブー…――


 夕飯を食べ終わり、お母さんは台所で片付けをしている。お父さんも食器を片付けているところだ。私は食休みをしながら、長老からの連絡を待っているところにスマホのバイブがなった。画面を見ると『長老』と登録された名前が表示されている。


 「あ、長老だ。もしもし?もう大丈夫ですか?」

『おー!悪いねー!ちょっと慌ただしくてなー!今、ひと段落したから大丈夫だぞー!』

「そうですか!それはよかったです。あの、早速、非常勤の話なんですけど、その話受けようかなと思います。」

『おお!!おおー!!いいね!いいね!助かるよ!ほんっとにありがとう!あ、募集要項読んでくれた!?』

「いや、あの募集要項、非常勤のことなにも書いてなかったですよ?」

『あっれー!!?そうだっけ?そりゃ悪い!まあ、いいや!非常勤ではあるけど、給料とかはその募集要項の正社員とおんなじ待遇でいくことにしよう!』


 そんな待遇があっていいのだろうか!

 でも、それはよかった。さて、聞きたいのはもう一つある。むしろこっちが本題だ。

ここまで読んでいただきありがとうございます!!

未来は陰陽省で働くことを決めました。

初めてのことでいろいろなしがらみもあると思いますが、いい方向に進むといいですね!

次は9/4朝アップします!

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