表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夜明けの陰陽師〜安倍晴明の子孫と伝説の妖怪がタッグを組んだら〜  作者: 太星
第六章〜今世の百鬼夜行・幹部編〜
166/194

第百六十四話 〜玉藻前戦:小手調べ〜

おはようございます!!

恵慈友弥さんの登場を描き、百鬼夜行に戻ります。

今回から未来、空亡、ソラと玉藻前の戦闘になります。

久しぶりの未来達登場です。

これからまた戦ってもらいますが、頑張ってもらいましょう!!

是非お楽しみください!!

 これで、陰陽省のメンバーは全て固まったと言ってもいいだろう。

 あとは、明日の決戦を待つのみ!やれることはやった。全力を尽くそう!!


 ………………

 …………

 ……

 ……

 …………

 ………………


 ……友弥くんのアナウンスを聞く少し前。


 私と空亡は玉藻前(たまものまえ)と対峙した。私がこの環境に身を置くことになった元凶。空亡と出逢わせてくれたことには少し感謝すらしている。でも、「厄」の幹部である玉藻前は「厄」の、また、山本五郎左衛門さんもとごろうざえもんの思想に賛同しているヤツだ。私はそれを許してはいけないし、許すことはできない!


「お待たせ!」


 それから、私は霊力を練る。玉藻前の妖力も以前とは比べ物にならないくらい膨れ上がる。だが、それに負けないくらい私と空亡の力も増している。

 私は修行の最中にお姉ちゃんとフローラとも契約をすることができた。この契約ではっきりしたことがある。契約はすればするほど力の相乗効果を得られる。私は今4人と契約しているからそれだけ強大な力を得られている。だけど、契約できる数はその人のポテンシャルの部分が大きいらしくて、契約可能数は人によって限られている。私は魂を視覚的に見ることができるようになり、その魂の形と結ばれることで契約を成すことがわかったが、人によっては結べる場所が限られている。

 私は今回の契約で上限に達した。師匠はあと1つ。長老はもう空きがない。現状、私と師匠の最大契約数が4人が最上限って感じだ。

 まだまだわからないことが多い契約だけど、少しずつ解明してきている。


「お嬢ちゃんも随分力をつけたようでありんすね……。」


 私の力の大きさに気づいた玉藻前が反応した。


「あれから何もしてこなかった訳じゃないからね。

 絶対負けないよ!」


 私は意思表示をはっきりした。気持ちで負けちゃダメだ!相手がいかに強大であろうが、気持ちだけは常に強気でいることを心がけている。


「ふん。生意気さも抜群に上がったようでありんすね。」


 玉藻前に嫌味を言われたが、気にしていられない!もう、私たちは突き進むのみなんだ!!


「なんとでも言っていいよ!負けないから!!」


 私は強気に行く。これも作戦だ。素人の小娘を仕留め損なっただけでもプライドがズタズタなのに、その小娘が調子にのっているのだ。いい気分はしないだろう。


「……減らず口を……。」


 お!?いい感じに怒っているぞ?これまでの経験で、やっぱり冷静さは勝敗を左右することを知った。私は少ないけど今まで経験したことを精一杯詰め込んで全力で戦おうと思っている。


『……なかなか様になってきたな……。』ボソ


 空亡も小声で私のことを称賛してくれた。その期待に応えるように私は戦いに身を投じる。


「さぁ!行くよ!!」


 まず、最初にやることは「検索」だ。図録に封印するためには玉藻前の(ページ)を探す必要がある。戦いながら図録を開くのは無理だから、そこは術式に任せる。私は今回、空亡と一緒に前に出て戦う。

 最後の修行で黄さんと一緒に契約についてを徹底的にやったが、全員と契約できたあと、それぞれの戦闘の意識と言ったものを共有できた。これによって、数々の戦闘の知識を得ることもできた。まあ、それを形にするのはどうしても経験が必要だったので、最後の1ヶ月くらいはずっと実戦だった。それでも、空亡が基本的には前衛、私が後衛というのは変わりないが、私も動けるようになって、戦術の幅が抜群に上がった。空亡も私のことを気にせずに立ち回ることができる。


「まあ、いいでありんす。かかってくるでありんす!」


 その言葉と共に、私たちは玉藻前の方向へ駆け出した。まずは小手調べ。空亡が素早く玉藻前の懐へ入る。もちろん玉藻前もその速度には反応できる。空亡の掌底アッパーのごとく玉藻前の顎めがけて繰り出すが、後ろにのけぞり難なくかわし、その流れで空亡に蹴りをする。空亡もそれをかわし、少し間を取る。その最中に私はソラと共に金元素の術式を構築する。

 金元素の攻撃とは大抵が捕縛に特化した術式にである。より強固な術式を構築するのに相性がいいのだ。そして、ソラは金元素であるため、金元素の術式への適応力もある。加えて、私の霊力の適応元素もある。霊力は元々元素の性質を持たないが、染まりやすいという特徴がある。私は自身の霊力を図録内の土元素の妖力を借りて、ソラの金元素の力を強化する。土元素と金元素は相生(そうじょう)の関係にあるため元素強化が可能だ。

 私はこの捕縛の術式を空亡を蹴った勢いで動きが持続している玉藻前に向けて放った。


「『禁縄捕縛(きんじょうほばく)』!!」


 術式は正常に作動し、玉藻前を空間から出てきた鎖が絡めとる。……だが、その鎖はすぐに朽ちて落ちてしまった。


「……ふむ。確かに口だけじゃないようでありんすね。」


 涼しい顔をしているが、私たちの成長に驚いてはいるようだ。


『まあ、これくらいで捕獲できるわけもないか……。』


 空亡もこれくらいではダメだと思っている。まあ、小手調べとしてはこんなものだろう。さっきの術式はソラの妖力を土元素ので強化したが、おそらく、玉藻前の相剋の位置にある土元素を無効化もしくは利用することで鎖を解いたのだろう。やっぱり妖力の扱いはとてつもなく上手い……。しかし、これで、土元素の攻撃はむしろ使用しない方がいいとわかった。次の手としては、金元素の重ねがけか……。

 私も陰陽師として成長できてるかな。

ここまで読んでいただきありがとうございます!!

お互いがお互いの成長を感じつつ、戦闘に入ります。

まずは小手調べ。

玉藻前も強くなっています。

ですが、未来達も必死で修行してきました。

壮絶な戦いになると思いますが、今後の展開に期待です!!

次回は3/1朝アップします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ