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夜明けの陰陽師〜安倍晴明の子孫と伝説の妖怪がタッグを組んだら〜  作者: 太星
第六章〜今世の百鬼夜行・幹部編〜
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第百四十六話 〜決戦、百鬼夜行〜

おはようございます!!

ついに今回から今世の百鬼夜行、決戦が始まります。

会合からの最後の1ヶ月での修行についてはおいおい明らかになっていくと思いますのでお楽しみに!

長らくやってきたこの物語もとうとう佳境です!!

もう少しお付き合いお願いします!!

吉備さんから厳しい言葉を言われたが、そのことを理解して、これからの話を続けることとした。


「……という訳で、未来ちゃん達にはここで戦闘に当たってもらう。エリア長達は地方への注意を払いつつ状況を随時共有。何もなくても定期報告は怠るな!報告には白澤(はくたく)も協力してくれることになっている。今まで秘匿していたが、後で紹介する。時間的にはいつになるかわからないが、丑三つ時が有力だろう。夜の戦闘になる可能性が高いから、各自対策をしておいてほしい。あと一ヶ月しかないが、各々調整を実施してくれ!」


 長老は今後の方針と決戦の日の方針をまとめた。……ん?なんかサラッと気になること言っていたな。


「白澤の契約者も紹介……?」


 私はつぶやいた。その場の人たち全員がそれは気になっているところだろう。


「ああ、それくらい切迫した状況という意味もあるが、違う捉え方をすれば、これが最後の決戦という訳だ。もう隠しておく必要もないだろう。だが、ギリギリまでは隠しておきたいから、決戦の前日に紹介する。」


 そうまでして隠し通したい人材ってどんな人なんだろう。恵慈さんはコミュ障とか言ってたし、女の人だとも言っていたけど、それすらブラフかもしれないと言っていた。確かに能力を考えると隠しておくに越した事はないが、そこまでなのだろうか?まあ、とりあえずは、紹介があるまで待つしかない。


「ついにお披露目か。どうなるかな……。」ボソッ


 隣の長老は誰にも聞こえないようにボソッと何かを喋った。ただ、その顔には希望が滲んでいるような気がした。


 ――そうして、百鬼夜行前の最終会合は終了した……。


 ――――――

 ――――

 ――

 ――

 ――――

 ――――――


 ――常世――

「さてぇ、百鬼夜行まで残すところあと1ヶ月です。みなさん、調整はいかがですかぁ?」


 山本五郎左衛門さんもとごろうざえもんが同席している幹部一同に質問を投げかける。


「ガハハ、俺様は最初っから万全だ!」


 酒呑童子(しゅてんどうじ)はおおらかに言ってのけた。


「相変わらずの大声だな。もう少し慎ましくできんのか?……、余の方は準備に抜かりはありませんよ?」


 崇徳上皇がねちっこく答えた。


「わっちももう問題ありんせん?いつでもでられるでありんすえ。」


 玉藻前(たまものまえ)も完全回復し、あとは慣らすだけのようだ。


「ふふ。よろしいです。私ももう完全に回復したと言っても過言ではありません。第三の眼が奪われたのは痛手ですがぁ、取るに足らないでしょう。……、ですが、今回は最初に陰陽省を潰します。我らの力が有り余っているうちに一斉に本気で叩きましょう。陰陽省に属する一族郎党を根絶やしにします。奴等さえいなければ邪魔するものは何もありません。我らが悲願、必ず果たしましょう。

 生きたいと懇願するものは殺しなさい!それでも死なないしぶとい奴らを生贄として捉えなさい!

 これで、現世は我らのものです!!」


「「「御意!!」」」


 山本の号令に幹部達が応える。それを牢屋で静かに聴く者がいる。真琴はこの場では異質であるがある種の信頼を得ているために存在できている。


 ――――――

 ――――

 ――

 ――

 ――――

 ――――――


 そして、現世では百鬼夜行に向けて準備が進められている。常世と現世、それぞれが準備を進める。

 

 常世の者達は現世を手に入れるために。

 現世の者達は現世と人々を守るために。


 どうしても避けられない戦い。

 私は自身のために、空亡のために、恵慈さんのために。ここまでくるのに、譲れないモノが随分増えた。お父さんお母さんも、パン屋も、安倍晴明さんも、今まで私に関わった者たち。その者達に関わった者達。全ては繋がっているんだ。


 私はこの世界を守る!


 空亡と一緒にどこまでも駆け抜ける。


 ソラと一緒にどこまでも駆け抜ける。


 みんなと一緒に明日を生きるんだ!!


 そして、真琴を救って言ってやる。


「おかえり、もう大丈夫。」って。


 この戦いが終われば、もう迷う事はない、惑わされることもない、傷つくことだってない!


『いくぞ?未来。』


 空亡が声をかけてくる。


―やってやりましょう!―


 ソラも気合いが入っている。


「死んでも負けるなよ。」


 どこか矛盾した言葉をかける師匠。


「ぶちのめす……。」


 修行と怒りで少し性格が歪んでしまったお姉ちゃんが物騒につぶやいている。


「やってやろーじゃないですかー!!」


 フローラはいつも通り。この緊迫する場面でも1人和んだ雰囲気を醸し出している。


 私はこのみんなと生きていくんだ!!


「うん!行こうか!!」


 私たちは一歩を踏み出す。今は丑三つ時。大体午前2時。そして今日は恵慈さんの死からちょうど6ヶ月後。

 そう、今世の百鬼夜行の日だ。


 私たちが踏み出した先の空に大きな亀裂が入っている。そこから異様な空気が溢れ出てくる。そして一閃。亀裂の先?亀裂の中?から一筋の剣筋が通り、亀裂がさらに広がり、雲のようなモヤが溢れ出してきた。亀裂は更に広がり穴となる。モヤもどんどん溢れ出てくる。そのモヤの先端、その上に見覚えのある人影が見える。


 これが百鬼夜行か……。

ここまで読んでいただきありがとうございます!!

さあ!

百鬼夜行始まりました!

これからどうなっていくのでしょうか!?

これからの物語をお楽しみください!!

次回は1/19朝アップします!!

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