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第百四話 〜災厄の再来〜

おはようございます!!

山本五郎左衛門による攻撃を鬼神の腕と引き換えに回避。

現れるだけで、それは場を凍り付かせます。

3ヶ月後に本気で戦う相手。

力を手にすることはできるのか!?

鬼神さんは腕が切り落とされた状態でそこに立っている。私は鬼神さんに助けられたのだ。


「ちょっとだけ(たわむ)れにお嬢さんを消してあげようと思いましたがぁ、邪魔が入りましたねぇ。ああ!このお嬢さんは玉ちゃんが相手するみたいだし、殺すのはだめでしたねぇ。ですが、鬼神の片腕を落としただけでよしとしましょうか。」


 山本(さんもと)は私を殺すだの殺しちゃダメだの言っているが、私達は山本の醸し出す覇気に身動きが取れずにいた。動けるのは空亡と鬼神さんくらいだろう。山本はさらに続けた。


「まあ、本日は、この刀を取りにきただけですので、帰りますねぇ?今やってしまったら、約束が違いますもんねぇ?……3ヶ月後を楽しみにしていてくださいねぇ。」


 そう言い残してまた空間に亀裂を入れて帰っていった。


 …………


 しばらく静寂にその場は支配される。その静寂を破ったのは私だった。


「……っはぁ!!?」


 私はずっと息が詰まる感じがあったが、やっと解放されて大きく呼吸をし、脳内へ大量の酸素を送り込む。徐々に視界と思考が鮮明になり、今起きたことを考え出す。だが、その前に……。


「……!鬼神さん!!?ごめんなさい!大丈夫ですか!?」


 私はまず、私を庇ってくれた鬼神さんを心配した。


「おいおい?あんたはこれが大丈夫に見えるのか??」


 ごもっともです!!全然見えません!!


「いえ!見えません!!え!?どうしたら!?ど、どうしたらいいの!?空亡!?師匠!?お姉ちゃん!?」


 私は気が動転して、焦ってしまった。


『未来、落ち着け。鬼神を見てみろ。』


 私は空亡が言うように、鬼神さんを見てみた。片腕は無くなってしまったが、そこから血が出ているとか、鬼神さんが苦しそうとかそういう仕草は見せていない。


「……??」


 どういうことだ?


「まあ、片腕がなくなったが、支障はない。死ぬこたぁないだろう。」


 鬼神さんは意外とピンピンしていた。


「はぁー!!びっくりしたぁ!なんだ!大丈夫ならそう言ってくださいよ!!」


 私は鬼神さんにからかわれたのだ。


「いや、大丈夫ではないからな?死なないだけで、別に大丈夫じゃないからな?腕一本無くなってるんだぞ?」


 あ、やっぱりダメはダメだった。


「はい、ごめんなさい。」


 私は素直に謝った。


「まあ、いいが、あれくらいは避けられるようにならないとあいつらのやり合うのは厳しいぞ?まあ、俺としてはあいつらとやり合えるのは嬉しいがな!あそこまでとは思っていなかった!」


 ガハハハ!!と笑いながらダメ出しをした。


「やっぱりまだまだなんですね。」


 私は少しは強くなった気でいたけど、まだまだ先は長いことを悟った。師匠ですらまだまだだと言われたようなものだし。そう言えば師匠は大丈夫だろうか?急にしおらしくなってしまったけど。


「師匠……?大丈夫ですか?」


 私は心配もあった為、話を聞いてみた。


「俺はまだ強くなれる……?これ以上があるのか……?」


 何やらボソボソ言っている。師匠はどうしてそこまで強さを渇望しているのだろうか……?


「おい!お前ら!俺が片腕になったところでお前らの指導をしてやるのはかわらねぇ!あいつらと渡り合えるくらいにしてやる!3ヶ月ってリミットはあるらしいが、いけるだろう。しっかりついてこい!!」


 鬼神さんは私たちに宣言した。「厄」と渡り合える力をくれると。ただそれにはそれ相応の努力が必要だろう。頑張らねば!!


『腕は平気か?』ボソッ


 空亡が鬼神さんに向かって何か話をした。


「問題はねぇ。だが、ただ切り落とされただけなら腕なんてすぐに生やす事はできるが、それができねぇ。あの刀が特別なのか、アイツが特別なのかわからねぇが、腕はもどらねぇだろうな。」


 鬼神さんは空亡にいまの状態を話した。

 私は何を話しているかは聞き取れなかった。


「おい!坊主!!お前は特に付きっきりで指導してやる!喜べ!!」


 空亡との話を終えた鬼神さんは、師匠に向かってそんな話をした。


「ケッ、ありがとよ。今に見とけ!すぐに追い越してやるよ!」


 師匠は少し気持ちを安定できたのか、いつもの調子を取り戻しつつあるようだ。


「おお!その意気だ!!そうでなくちゃつまらねぇ!俺も坊主みたいな時期があったからなぁ。」


 確かに、師匠と鬼神さんは似ている点が多々ある。ぶっちゃけキャラが被る!2人が揃うと大変なことになりそうだというのは手に取るようにわかる。


「ケッ……。」


 師匠はそれ以上何も言わなかった。


「とりあえず、今日の目的としてはこれでおしまいなんですけど、最後の封印はどうしますか?明日向かいます?結構疲れたし、1日くらい休みます?」


 昨日今日と濃密な時間を過ごしたおかげで体力と気持ちで少し疲れている事は否めない。よって、私は休暇を提案した。

 今回の計画が1日遅れるくらいは問題ないだろう。


「私は賛成ー。」


 お姉ちゃんも疲れたようで賛成に手を挙げた。


「そうですねー!」

『いいのではないか?』


 賛成多数で休みとなります!


「みんな疲れてそうなので、明日は休みにして、明後日最後の封印を解きにいきましょう!」


 と、いう事で、今日は解散して、明後日に備えて明日は休日ということにした。

ここまで読んでいただきありがとうございます!!

次の封印まで1日休みます!

休憩も必要ですよね!

鬼神の指導を受けてより強くなることができるのか!?

これからどんな物語になっていくのでしょうか!?

お楽しみください!!

次回は11/18朝アップします!!

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