第百話 〜第4の封印〜
おはようございます!!
つい先日100話更新でしたが、今回は物語的に100話に到達しました!
まだまだ物語は続きますが、ドキドキハラハラ楽しい物語を提供できるように頑張ります!!
これからもよろしくお願いします!
今回はついに第4の封印を解きます!
さぁ!どんな妖怪が現れるのでしょうか!?
お楽しみください!!
天國の弟子である村正は人骨を刀の材料としていたとの衝撃の事実を突きつけられ正直ビビっている。
「……え!?そ、そんなことしていたの!?」
私は身震いして奉納してある刀を見た。
刀の見た目は至って普通。柄は漆黒と赤の柄巻で目貫や縁は金色。鍔と鞘と漆黒でポイントに金色の装飾があしらわれている。刀身は見ることができないが、外見は綺麗な刀である。
「してたのよー!気味悪い!!」
極姫はヒィッ!と言いながら黙ってしまった。
「そうなんだぁ……、極姫が言うように、気味は悪いけど、私達がやるべきことは変わらないからね。とりあえず、空亡?対話お願いしていい?」
私はここにきた目的を達成しないとと思い、空亡に対話を進めた。
『ああ、少し待っていろ。
……聞こえるか?我は空亡。先の大戦にて陰陽師と共に戦った者だ。ここに封印されている者もまた、我と志を同じにする妖怪であると思う。我の声が届いていれば答えてほしい。』
空亡は刀に向けて話を始めた。しかし、一向に答えが返ってくる様子はない。ここの封印はより深いのか、返答する余裕もないのか、理由はわからないが、事実として返答がない。
「今回はダメそうか?」
師匠が空亡に確認した。ダメそうか?とは返事がないか?の意味である。
『うむ、なんの返答もないな。』
空亡対話する本人にのみ返答があると言う可能性も込みで師匠は確認していたようだ。だが、空亡にもなんの返答はなかったようである。
「そうなったら、封印解いてみるしかないのかな?」
私は当初の予定通り、妖力を与えて封印を解くことを確認した。
「そうよね。今できることと言ったらそれしかないと思うわ。」
お姉ちゃんも賛同してくれた。元々の予定としてはそれが目的であったから覚悟を決めるしかないか。周りを見るとみんな賛成しているようだ。
「……、じゃあ、いくよ!?」
私は力を封印の要である刀に流し込むように送る。すると刀は力を求めていたかのようにみるみる吸い込み、鎖で巻きつけられていたものが弾けるような音と共に空気が震えた。
―ビリ、ビリ―
今までは充満していた妖力が集まって形を成すような感じだったが、今回は妖力自体は一気に霧散した。そして、気がつくと刀の前に誰かがあぐらをかいて座っているのが見えた。
「なんだテメェら?気持ちよく寝てたのに邪魔しやがって。」
ギンッと鋭い眼光が私達を睨む。彼のその眼光は人間であれば2つが通常なんだろうが、1つの大きな眼光であった。それは一つ目だったのだ。
髪は長く前髪を真ん中で分けている。額には大きな一本の角がある。
『鬼神……か。』
空亡がボソッとその妖怪の名前を呟いた。
「ん?俺を知ってるやつが……って!?空亡じゃねぇか!!?」
その鬼神と呼ばれた妖怪は空亡に気付くと、久しぶりの友との再会のように目を見開いた。
「久しぶりじゃねぇか!?元気にしてたかよぉ!!?いったい何年振りだ!?」
鬼神と言われたその妖怪はいつの間にか空亡の隣で空亡の背中をバンバン叩きながら大笑いしている。
空亡はあまり気にしていない感じだが、少し痛そう。それもそうだろう。鬼神は身長は2メートルほどある人間といった感じで、肌は色黒で、筋骨隆々としたがっちりした、いかにも武闘派って感じの見た目をしている。
『久しいな。鬼神、1000年振りだ。元気かどうかは見ての通りだ。』
すると、鬼神は空亡をまじまじと見てニカっと笑った。
「弱っちくなったなぁ!!」
……!?
「今だったら負ける気がしねぇな!」
空亡が弱くなった……?負ける気がしない……?どういうことだろう。
「え……、ねぇ、空亡?どういうこと??」
私は空亡に真意を尋ねようとしたが、
『それはまた後で話す。今は目の前の使命を全うしよう。』
と言って、はぐらかされてしまった。まあ、後で話すって言っているからそれを待つことにしようか。
「……わかった。あとで聞くからね!?それで、目の前の使命って?」
目の前には鬼神しかいないが?
『鬼神……、お主と共に封じられていた妖怪は何処だ?』
そうだ!確かになんで鬼神1人なんだろう?
「んあ?そんなこともわからねぇのかよ!?……外だよ、外。」
鬼神の言葉にハッとして、私たちは急いで外に向かった。外につくなり、妖力の塊が形を成していっているのがわかる。それと同時に鬼神も言葉を発した。
「俺はあいつを1人で相手してたんだぞ?なかなか手強かったが俺程じゃねぇな。まあ、今は俺も寝起きだから相手できねぇが、お前らだったらなんとかなるかもなぁ?それでも多少は苦戦するだろうけどな。」
私たちは一つ勘違いをしていた。今回、封印が解けた時に妖力が霧散したと思っていたが、霧散したのではなく形を形成するのに適した場所へ移動したに過ぎなかった。
封印から解かれた妖怪の妖力は一気に外へ流れて形を成した。外へ出た今でもいまだに形成途中であった。何故、あんなに悠長に鬼神と話している間に形をなしていなかったのか?……答えは簡単だ。とてつもなく大きな体だったからだ。
妖力は最終的な形成が終わりを迎え、ソレは声を発する。
「ふむふむ。やはり外の空気はうまいのう!!腹も減った。手始めにそこのアリ共を食べるとするかのう!!」
そう言って、私達の方を見下ろして脅した。私達はソレを見上げてあまりの大きさに口をあんぐりと開けていた。
ソレは人間の骸骨の姿をしている。それだけならばいいが、大きさが10メートルはありそうだ。そして、先の言葉に続けてこう言った。
「さて小童ども、我、がしゃどくろ様の餌となれ!!」
これががしゃどくろか!?
ここまで読んでいただきありがとうございます!!
ついに第4の封印が解かれ、新たな妖怪、鬼神とがしゃどくろが現れました。
がしゃどくろはよく知られている妖怪かもしれません。
この物語では敵として登場です!
この大きさをどうやって攻略するのでしょうか!?
次回は11/14朝アップします!!




