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再会の花  作者: 十矢
9/14

この前は楽しかったね

少し静かなインターネットカフェ風景。

本日はそれほど混雑はしていなく、フロント作業も落ち着いてきた。

こういった時には、店内の清掃作業からとなる。

作業リストという表が作ってあり、少しずつその項目を埋めていく。

はじめには、本棚の高所掃除という項目をしようと決める。

本棚の高所をほこりがたまっていないか、確認しながら、長くのびる例のフサフサ掃除道具で掃除していく。

本の並ぶ棚も毎日少しずつ、掃除しないとほこりや汚れがいつの間にかついていたりする。

次に、店内の玄関となる入り口のガラスふきを行う。

それが一区切りすると、ほかにも、フリーのカフェ席があるため、テーブルをキレイにしたり、カウンター周りの机をキレイにしたり、と人があまり入っていないときもやる事はある。

次にトーヤは、フロントに一つ声をかける。


「本棚のところにいまーす。」

「はい、お願いします。」


と声をかけてフロントの返事をききながら、本棚の整頓作業に入る。

同じような状況でこの作業に入るのは、何度もある場面だが、トーヤはそれに退屈しているわけではない。

まずはここら辺からにしようという基準を決めて、本日の作業は青年本からはじめることにする。

本棚には、棚番号が割りふってあり、青年は1番から40番で、大きめの大判サイズその他は、80から100番といったぐあいだ。

出版社順に並び、それが著作順となり、それがさらにコミックなどの巻数番号順と並んでいく。

他に雑誌コーナーや小説もあり、毎週ごとに新しい雑誌が届く。

雑誌はそのため、あらかじめ、雑誌の担当があり、週の始めには届いた雑誌の作業が入って忙しくなったりする。

トーヤはフリーのフロア担当だが、主にパソコンの操作を教えたり、本棚の飾りつけや整理、本棚のおすすめを提示するコーナーつくりを担っている。

気合を入れつつ、あかさたな順にならぶ、青年の1番からあ行、か行と入り乱れる本をはじいたり、本の掃除をしたり、並べかえをしたりと忙しい。

ときどきフロントからの


「注文が入りました。」


というイヤホンの音がする。

またときには

「48番の席のかた呼んでます。」


という声が聞こえてきて、手をとめたり、他のフロアスタッフが取れていない時には、トーヤがそれの受け答えをしたりする。


「注文確認しにいきます。」


イヤホンの声にこたえる。

厨房から


「この料理できました。」


と注文料理を受け取る。

イヤホンを通じて、


「料理54番の席です。」


するとフロントから


「お願いします。」


フロントに伝えて今度は、メニューをその席に運び込む。

料理を注文した席のところにつくと、


「C定食ですね。お待たせいたしました。」

「失礼します。」


といって受け渡しをする。

フロアを戻り、持っていたお盆を戻す位置まで戻しにいく。

再び、青年本の作業に戻り、作業を続けることにする。

また次の注文確認が入る。

今度は別のフロアスタッフがイヤホンで受け取ってくれたようだ。

次の作業の続きは3番の棚からである。

手順は決めてある。

今日は青年本をキレイに並べかえていこう。

3番の棚だけでも、けっこう量はある。


「よし、やるぞ。」


と一人気合を入れる。

あまりに本の並びが入れ替わっていると、その列の本をザッと数えながらも、十冊程度は引き抜いていき、少しずつ上から下に、上から下に、と順番をうしろに動かしていくことにもなる。

上からの本の順番を動かすと、置いてある棚のとなりの棚へと動かすために、結果となりの棚までも手を伸ばして番号をうしろへと、作業することになる。

4番を減らしていき、中の本を少しずつかえていき、動かすことになれば5番の棚も棚中身を動かしていく。

4番と5番。

4番と5番の棚。

5番の本を入れ替えていくと、6番まで手を伸ばしていくことになった。

4番動かして、5番の本移動して、6番の棚もと、けっこう大変な作業になった。

途中フロントからの


「48番の清掃お願いします。」


の声もきこえてきて、本棚の作業、そのままに、席の掃除にでかけていく。


「48番の席、掃除入ります。」


手順決めてある通りに掃除をすませて、パソコンも再起動して、


「48番の席、掃除終わりました。」

「はい、わかりました。」


フロントにイヤホン通じて、連絡を入れる。

片付けた食器を洗い場まで戻しにいくことにする。

今日は洗い場はそんなに混んではいない。

また移動していき、青年本の前に移動して、作業の続きを行う。

えと、5番の本棚を移動している途中だった。

けれど、5番から6番を作業しているうちに、


「トーヤ休憩に入っていいよ。どうぞー。」

「はい、わかりました。」

「トーヤ休憩に入ります!」


あまり5番の本棚が進まなかった。

休憩に入るとき、普段の通り携帯ラジオを手に取り、休憩室に入る。


「失礼します。」


休憩室兼食堂に入るとすぐに、


「あっトーヤくんじゃん。」


声がかかる。

リエさんの声だ。


「今日のまかないは、チャーハンと餃子だよ。」

「あ、しゅうまいと選べるみたいよ。」

「じゃぁ、しゅうまいにしようかな。」

「先に取ってきますね。」


チャーハンとしゅうまいのセットとして、食器をそろえてリエさんの隣に座る。


「今のそちらの混みぐあいどうでした?」

「いやー、けっこう混んでるよ。これまでで疲れた、もう。」

「お疲れさまです。ゆっくり休憩しててください。」

「それよりも話しきいてよー。」


どうやら、話しをした方がよさそうだと、トーヤは判断して、


「チャーハン食べながらでいいですか?」

「お腹すいちゃってて。」

「いいよ。ていうか、お客様の対応が、忙しくて、大変で」

「そうなの。」

「そう、大変だった、バタバタで。」

「けっこうな大変だったね。」

「掃除もいそがしくって、で」

「お、そっかー。」

「忙しいー。」


とひたすらに、返事をして食べながら、うなずいた。

少し落ち着いたかと、思ったら、


「この前カラオケ楽しかったね。」

「プレゼントありがとう。嬉しかったぁ。」


内緒話しをするように近くで言われて、

トーヤはドキッとした。


「それでね、大変なひとがいて、と」


話しが仕事の話しに戻ったようだ。

少しすると、フロアで今日のシフトに入っていたトモさんも休憩に入ってきた。


「失礼します。」

「あ、トモさんだね。」

「トモくんじゃん。」


休憩に先に入っていた、トーヤとリエさんが一緒に声をかけた。


「トモさんフロア大丈夫でした?」

「二人休憩入っても?」


きくと、


「今日は大丈夫そうだから。」


という声。

そのままリエさんと二人して、


「今日チャーハンだよ。ギョーザとシュウマイ、どっちがいい?」


とトーヤとリエさん同時に声をかけた。

トモさんはいう。


「じゃぁ、ギョーザかなっと。」

「ていうか、二人して何の質問なのっ」


と三人そろって大笑いしてしまう。

今度はリエさんは、トモさんに向かって、


「この前カラオケよかったね。」

「ほんと楽しかったね。またいきたい。」


と二人して言い合っている。

トモさんはチャーハンとぎょうざのセットを抱えて戻ってきた。

トーヤのとなりに座って、三人して席に並ぶ。

トモさんがさっそくこの前のプレゼントについての感想をリエさんにきいている。


「どう使ってみた、この前の?」

「使ってみたよー」

「選ぶのに苦労したよー」

「どれと迷ってたの?」

「癒し系グッズもたくさんあったよ。」


プレゼントの感想はトーヤもあとできいてみよう、と考えている。

トモさんが今度は別のことをきく。


「今日はヒカルさんは休み?」

「そう、今日は休み。」

「話し相手いなかった。」

「話し相手いないと、寂しいよね。」

「ホント、それ。」


とリエさん。


「疲れたぁ。」

「ホントお疲れさまです。」

「トモくんもきいてよぉー」


と、これはリエさん。


「今日大変で、話相手もいなくってさ。」


という話しを今度はトモさんとしている。

トモさんは趣味もいいが、聞き上手でもある。


「それは大変だ。」

「がんばってるね。」


と声がけがうまい。

リエさんが言う。


「また四人そろってどこかいきたい。」


これにはトモさんが話す。


「あとでヒカルさんにも声かけよう。」

「OKだよ。」

「また四人そろっていこう。」

「電車でもよいなら、東京とか。新宿とか渋谷とかもいきたい(笑)」

「電車だと大変じゃない?」

「え、移動時間も楽しいじゃん。」


リエさんはそろそろ休憩終わりで


「じゃぁ、そろそろだね。」

「休憩あがりまーす。いってきまーす。」


明るく休憩室をでていく。

そのあと、トモさんとトーヤは出かけの話しで盛り上がる。


「次は東京かな。」

「またカラオケでもおもしろいよ。」

「カラオケいいよね。」

「ショッピングもしたいね。」

「四人でいくと、どの辺だろう。」

「この間のショッピングセンターもよかったよ。」


と休憩室の食堂で盛りあがった。

そのあと二人ともに、休憩あがって、休憩室から戻っていく。

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