きいてくれるかな
Mzバーガーにつき、リエさんをみつけた。
声をかける。
「見つけた。りぃちゃん。」
「あ、こっちだよー。トーヤくん。」
「とりあえず、早めの夕食で何か食べようか。」
「わかった。」
「あーボーリング楽しかったね。」
「そうだね。楽しかったね。」
「トモさんボーリングうまいね。特訓でもしてたのかな?」
「それが中学のころ、散々ともだちといったらしくて。」
「この前カラオケも歌うまかったねー」
「ボーリングポーズも格好よかったね。」
「いろんな遊び知ってそう(笑)」
「でも真面目なんだよね。」
話しが盛り上がる。
メニューを頼んで、出来上がりを持ちつつ席につく。
「じゃ、いつもバイトお疲れさまー。」
「お疲れさまー。」
と、頼んだ紙カップに入った飲みもので、持ちあげただけの乾杯を二人でしてみる。
向かいに座ったリエさんは、そんなに不機嫌ではなさそう。
でも、何か話しがあるのかも。
何だろうとトーヤは考えてみる。
「それで、この前の休憩で、ひーちゃんがいきなり話してきてね。」
とトモさんの話しからヒカルさんの話しにうつる。
「このまえ、ひーちゃんと休憩重なって、いきなりの話しだよ。」
「トモくんとつきあってるから。だって。」
「いつの間に何が起こったの?ってきいたら。」
「この前のカラオケのあとに、トモくんが、こっそりとひーちゃんにもプレゼント買ってあってそれを渡したら、それがつきあってOKなら、もらってとかいう話しで受けとったんだって。」
「何かトモくんってさりげなくて、すごいよね。」
と、リエさん。
「何か尊敬かも。」
とトーヤ。
「それからは、休憩中もトモくんの話しばっかりになってるよ(笑)」
「わたしは、トーヤくんの話しもしたいっていったら、トーヤとの話しはそっちでして。」
「だってー。」
「そうなんだ。」
「もう、何でよ。っていったら」
「えー、トモくんがね。」
「またトモくんの話しになっちゃうんだよ。」
たしかに、ヒカルさんっぽい話しだ。
「だから、二人で今度はカラオケいかない?」
話しのながれがスムーズで、スピード感あって、うっかりポテトを食べながら、
「うん、そうだね。」
っていった。
でも、そのあと。
「いや四人でも今度いくんだよね?」
と聞いてみた。
すると
「やっぱりトーヤくんってニブイよ。もう。」
とリエさんはいった。
すると、リエさんが身をのりだして、話しをかえてボーリングのときの話しになった。
「ボーリングのときにも話ししてたけどね。」
「うん。」
「さっきの再会のひとの話し。」
「うん。」
「もう一回会えたら、どうするの?」
トーヤは、少し考えて、そして話す。
「そうだね。前は気持ちがはっきりしてなくて、まだ言えないと思っていたことがあるけど、いまは、それを話そうと思ってる。」
こうトーヤがつげると、
「また会えたらいいね。トーヤくん。」
「そうだね。」
「でも、その前に、ひとつ聞かせて?」
「何?」
「トーヤくんはいま好きなひといる、って言ってたね。」
「うん。」
「それって、わたしのこと?」
「そう。そうだね。」
「じゃぁ、トーヤくんは、わたしと付き合うんだよね?」
「そう。本当は先にきりだしたかったけど、りぃちゃんから言われちゃったね。」
トーヤは飲みものを手にとって、ひと口飲む。
カフェラテの少しの甘味が心地よい。
「そうだよ。先にいってほしかった。」
「でも、再会のきみには、答えを出さないと」
「それまで、少し待ってもらえる?」
「わかった。」
「それで、りぃちゃんはいい?」
「いいよ。待ってる。でも、再会できそう?わたし、心配性だよ。」
「再会のきみに言わないと、いけないことがある。」
「それを言わないと、きっと進まないんだよ。こういうニブイやつはね。」
「そうなの?」
「本当には、この前に会ったとき話せば良かった。」
「食べながらで、いいよ。きいてくれるかな?再会の花のはなし。」
「いいよ。話して。待ってる。口は動いてるけど(笑)」
それから話した、再会の花の話し。