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[資料] メイドについて

作者: しっぽと羽

 メイド。

 アニメや小説、メイド喫茶、秋葉原で見かける人達。

 現代では本物のメイドと会うことはめったにない。

 本物のメイドを一度も見ることができずに一生を終える人がほとんどだろう。

 メイドが目の前にいて、初めて見たのなら…「その場でくるっとまわってくれるかな」と言いたい。

 メイド服のスカートがふわっと広がるのでそれを見たいという人もいるであろう。


 19世紀ヨーロッパなどのメイド。今のように便利な家電製品がなかったころの時代である。大きなお屋敷であれば人手が必要であろう。それにメイドを雇うには少なからず給料を支払う必要があり、労働者階級の人達とそれ以上の階級の人々を区別するためのステータスとしての意味もあったのであろう。

 

 異世界小説やお屋敷に住んでいるご主人様の近くにはメイドが出てくることがある。ご主人様のお世話をするメイド。そのメイドも一般的な人から、けもの耳のメイド。あるいはエルフ。人とは違う種族であったりすることもある。


 そのメイドはご主人様の好みに応じて巨乳だったり、けもののような耳がついていて人懐っこいなどいろいろある。あるいはご主人様がラッキースケベを発動し、めいどのお乳を揉んでしまったり、お乳に顔をダイブしてしまうなどもある。


 この文章では、メイドにまつわるものを記載していこうと思う。


☆☆☆


 この世界でのメイド。

 メイド喫茶などで見かけるふりふりのメイド服。

 白を基調とし、黒いワンピースの上に白いエプロンやカチューシャをつけている。


 メイド喫茶で見られるメイド服は、ヴィクトリア朝(1837年~1901年)に確立されたもので、現在知られるメイドのイメージはこの時代のものである。


 今イメージするようなメイドは『客間女中』としてヴィクトリア朝時代の初期にはいなかったが、接客に特化したようなメイドであり、外見が優先された。容姿が良く背が高い方が好まれたようである。

 ほかには接客時に手を良く見せることから手が綺麗なことも評価につながったようである。

 役割は食事の際の給仕や来客の対応。お屋敷の案内などお客さんに目がふれるところで使われていたようである。


 もちろん異世界のめいどなど、この世界のメイドのことについて同じになることもないが、参考になるのではと思う。


 女性使用人の組織図は以下のようであった。


 トップに『女主人』がおり、その下に『料理人』、『家政婦』、『小間使い』がおり、『料理人』は男性だったりするが、その下に『台所女中』、その下に『洗い場女中』がいる。『家政婦』の下には『客間女中』、『蒸留室女中』、『家女中』がいる。そのほかには『乳母』の下に『子守女中』、『仲働き女中』や『洗濯女中』などがいた。


 大きい組織を必要とせず、雇っているメイドが1人の場合は『雑役女中』か、日雇いのメイドなどがいた。その場合はメイドの業務は兼任である。


 メイドの服について。ドレス(ワンピース)の上に白のエプロンというのがある。エプロンは後ろでクロスして、胸のところまであるものになっている。

 エプロンについては、午前に汚れ仕事をすることもあり麻布みたいなもので丈夫なエプロンを着用し、午後には付け替えて、モスリン時のフリルがついたものなどに着替えていたようである。


☆☆☆


 なんとなくお金持ちのお屋敷で見かけるものであるが、その場合、銀食器やティータイムの時に使うティーセットなどがある。それらについても記載しよう。


 銀器のティーサービスセットの様式には『ジョージアン様式』や『ヴィクトリアン様式』などがある。銀食器などで『様式』で検索して調べるか、アンティークのアフタヌーンティー関連のことで調べると資料が出てくる。『ジョージアン様式』はシンプルな形の銀器(一般的にドラム型)に模様がほどこされたもの。蓋のつまみに象牙が使われているものもある。


 ティーサービスセットの内容としては、ティーポットとシュガーボウル、それとミルクジャグの3点セットか、それにホットウォータージャグを加えた4点セットになる。

 ティーポットは現代でも良く使われていてわかるが、シュガーボールはヴィクトリア中期まで砂糖は大変貴重であり、大きな塊で大切に保管されていたものになります。この塊を砕いて大きなボウルに山積みで砂糖を入れておもてなしするのが最上のものとされました。


 ミルクジャグはティーにミルクを入れるときに使うもので小ぶりのジャグとなっている。

 そして紅茶をあまり飲まない人や本格的にイギリス人のように紅茶にうるさい人がいなければ使うこともないが、ホットウォータージャグは紅茶の濃さを調整するために使うお湯を入れて置くためのものである。


 他に大事な物としてケトルがある。ケトルにも銀器があり、ケトルにはお湯を保温できるようにウォーマーがセットになっています。ウォーマーとケトルはピンで留めて運べるようにしてありました。ウォーマーでの保温は、広いお屋敷では必需品でありました。調理場から運ぶときに移動でせっかくの紅茶が冷めてしまうため、保温することは必要であったものと思います。


 他にはティーキャディー(茶道の棗みたいなもの)やキャディースプーン。ティーストレーナー(茶こし)もありました。

 ティーストレーナーには小ぶりのものがあり、『パソワール・ア・テ』というポットの口に差し込んで使うものもあります。


 ジャム・バターを入れるための銀器もあり、砂糖は昔は貴重でした。そのため砂糖をたっぷりと使って作るジャムもぜいたく品でした。

 ジャムやバターをすくうスプーンやナイフは、普通の銀器の他、スプーンの先やバターナイフの刃先に繊細な唐草模様を施したものもあり、手で握るところにはマザー・オブ・パールという白蝶貝でつくったものがあります。


 盛り付け時に使用するものでは、良く知られているケーキスタンド(アフタヌーンティースタンド)や、タッツァというフルーツなどを盛り付けるのに使う銀器もあります。

 ケーキスタンドには、3段のものが良く知られてますが、シルバーの3段スタンドは比較的最近登場したものです。


 お菓子を入れるバスケット。小さい丸い足がついたサンドウィッチトレイがあります。

 他にはサルヴァという(銀盆)があり、純銀のものとシルバーメッキのものがあります。

 現代でも残っているアンティークものもあります。

 サルヴァの使い道は、ティーセットのときに旦那様へ運ぶ茶器を乗せるお盆として。あるいは茶器を乗せるほか、ご主人様への手紙を乗せて運ぶ場合や、ケーキやショコラなどの小ぶりのお菓子を乗せて、テーブルにセットしておくなどがあります。ビスケットジャー(ビスケットを入れておく容器)やカトラリー(ナイフやフォーク)をナプキンに乗せておくと見栄えが良いので使われます。

 

 カトラリーは箱に入っているセットや、ディナー用、ティー用のカトラリーなどもあります。

 ティー用のナイフは刃先が丸く歯がないものです。

 例えば『スコーン』は手で上下半分に分け、ナイフはクロテッドクリームやストロベリージャムをつけるのに使ったりします。


 アンティークシルバーは製造から100年たったものを言いますが、銀器にはホールマークというものが刻まれています。古い懐中時計にも銀や金張りのものにはホールマークが入っています。

 英国では銀器を勝手に作ることは許されておらず、ギルド(組合)に入り名前を登録することで管理されてました。ホールマークには『メーカーズマーク』、『アセイ・マーク』、『スタンダードマーク』、『デイト・レター』があります。それぞれ『製造した職人や工房を識別するためのマーク』、『産地を示す刻印』、『純銀の純度を示す刻印』、『製品が検査を受けた年号を示す』ものがあります。例えば『横向きのライオンマーク』があることで純銀であることや検査がシェフィールドで行われており、製造年が1890年であることがわかります。またシルバープレート(銀メッキ)の製品には『EPNS』というマークがあります。これがあれば純銀ではなく銀メッキであるというのがわかります。


 フランスの銀器はイギリスのものとマークの記載が違うなどがありますが、現在もあるメーカーとして「クリストフル」があります。フランス製の銀製品シルバーに付けられるホールマークは、純度95%(プルミエ=ファースト)と純度80%(ドゥズィエム=セカンド)があります。

 シルバープレートは列車、豪華客船、ホテル等での大量に必要な場面で使われています。食器の色ですが、ステンレスとは違い、ちょっと白みがかった柔らかい金属光沢のものです。口に入れると口あたりが柔らかく、ステンレスのものとは違うらしいです。

 銀食器のうち、純銀製のものは柔らかく本当の純銀(100%)では柔らかすぎるのでシルバー925や800など他の金属と混ぜて強度を強めている。一般的に純銀製の食器は高いので、普段使いのものはシルバープレートを使用したものが多いという。アンティークのシルバープレートのサルヴァは長年使い込んでいくうちに、下地の金属が見えてはげてしまっているものもある。執事が磨いているのは純銀のものなどではないだろうかと思う。


☆☆☆


 おいしいメイド。メイドを食べてしまうとかではない。給仕中に何もないところでけつまづき、転ぶどじっこメイドや。転んでパンツを見せてしまうメイド。あと着替えでご主人様の服を脱がせるところを違和感なくやってしまうメイド。お風呂にもそのまま裸で給仕するのが普通という風にご主人様が言い、そのとおりにするメイドなどいると思う。

 そのあたりは面白い描画を思いつけば執筆すればいいのではと思う。


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