04
朝になり昨日と同じ様にリサと狩場へと向かう。
一晩中考えた結果、意思の疎通が出来ない以上。ぶっつけで色々試してみるしかないと言う情けない結果となった。
狩場に着くと昨日と同様にリサは狩りを始めたが良くない傾向が現れていた。
(・・・・・やっぱり昨日の成功が悪影響を及ぼしてるな・・・攻撃を貰っても怪我をしないと言う意識が働いて、交わそうともしなくなってる・・・・・仕方ない、適当な所で止めるか)
少しずつ減って行く耐久が半分になり、リサの戦闘が終わった所でエンジンを掛けホーンを鳴らした。
「ニールどうしたの。強い敵でも現れた?この辺にそんな強い敵居ない筈だけど・・・・・・・何よ、何も居ないじゃない。獲物が逃げちゃうから音鳴らすの止めてよね・・・・・もう、どうしちゃったのよ?・・・・・あ~解った構って欲しいんでしょ、放って置かれたから寂しく為っちゃった?しょうがないわねぇ~」
(あほか!何でそうなるんだよ・・・・・まぁ近づいて来たから結果オーライか・・・・・)
「はいはい、撫でてあげたら良いの?え?!何であんた傷付いてんの!今日はぶつけても無いし転んでも無いのに・・・一体何でこんなに・・・・・もしかして・・・あたし?・・・この格好であたしが受けた攻撃肩代わりして、あんたが傷付いたからあたしが平気なの?《ピッ!》そ、それを知らせてくれたのね《ピッ!》・・・ご、ごめん・・・グスッ・・・ずっと守ってくれてたのに気が付きもしないであんたを危険に晒して・・・ヒック・・・ごべんねぇニールゥ~」
(はぁ・・・これで気が付いて良かったよ・・・・・これに懲りたら無茶しないで攻撃交わすとか工夫してくれよ)
「・・・グスッ・・・・・でも・・・昨日と同じ位なら平気って事よね・・・・・じゃぁ次ぎ行きましょうか!」
(なっ!・・・何て奴だ・・・残念にも程があるだろ!・・・・・二日連続で登録解消を考えちまったよ!お前本当はダークエルフだろ!ダークの意味合いがちょっと違うダークなエルフに違いない!このっ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!)
「え?!ちょっと、止めてよ!もしかして怒ったの?・・・・・あ~もう、解ったわよ。直るまで休憩にしたら良いんでしょ、仕方ないわねぇ」
(クッ!・・・・・何で俺が我侭言ってるみたいになってんだよ・・・・・訳解かんねぇよもう・・・・・)
この後休憩を挟みながら結局三十匹のホーンラビットを狩り、夕方に帰宅となった。
そんな日々が三日程続いたある日。何時もの様に出掛けようとする俺達にマーシャが声を掛けてきた。
「待って、リサ。貴方・・・と言うか、貴方とその魔道具に指名依頼が入っているわ」
「へ?あたしに指名依頼ってそんな訳無いでしょ。あたしDランクに為ったばかりなのよ・・・・・何かの間違いじゃない?」
「間違いじゃないわよ、依頼主はギルマスなんだから。依頼内容聞く?」
「ギ、ギルマスからの指名って・・・・・それって命令みたいなもんじゃない!あたしに何やらせようってのよ!」
「まぁ、そう興奮しないで聞きなさいって、悪い話じゃないから。依頼内容は・・・・・」
依頼内容は簡単な事だった。ここと西に有る『ヌメイラ』の町のギルドから報告書を受け取って、王都の本部まで運ぶと言った内容だ。
「何処が悪い話じゃないよ!ヌメイラまで馬車で三日も掛かるのよ、護衛も無しで更に王都までなんて行ける訳無いでしょ!」
「あら、その魔道具ならそんなに掛からないでしょ?ヌメイラまで一日半位?そこから王都まで五日程かしら。指定した道順を使えば危険も少ないと判断しての内容よ。それに報酬とは別に野営用の装備と、各町での宿泊費に飲食代も支給されるのよ。ニールは各町のギルドに置ける様にギルマスが許可証を用意したわ。他に何か問題でも?」
(確かに此処までの条件は悪くないな・・・・・往復十五日、余裕を見て十八日前後か・・・・・危険と言っても俺より速い魔物が出る様な道を指定するとは思えないし・・・後は報酬次第か?
「た、確かに悪くないけど・・・・・報酬は?」
「うちとヌメイラの配達は別依頼扱いで、王都からの帰りも同じ順路で本部からの書類を運んで貰います。勿論そっちも別依頼扱いでね。行って帰るだけで四つの依頼を達成した事になる訳。それと二十日の拘束料で一日銀貨一枚と成功報酬が一件銀貨五枚の合計銀貨四十枚が報酬になるわ」
「やっ!やりますっ!やらせてくださいませ!マーシャ様ぁ~!」
「じゃぁ受諾手続きしとくわね。出発は明日の早朝で、装備や旅費はその時渡すから開門前に来て頂戴」
「わっかりました~。ニール、明日からの為に今日の狩りは中止よ!それじゃ、私は帰ってのんびりするわ!ヒャッホ~!」
(・・・銀貨四十枚がどれ程の価値なのか知らんが浮かれすぎだろ・・・・・でも、他の町とか見られるのか・・・・・楽しみだなぁ。ツーリングって言うよりラリー並みの日程になりそうだけど・・・・・大丈夫・・・なのか?)
翌日、開門ぎりぎりになってリサがギルドにやって来た。
「おはようマーシャ、ニール」
「おはようリサ。はいこれが装備一式で、これが書類と依頼票よ。後これはニールに、これを付けて置けば町の入り口で並ぶ必要は無いわ。王都で達成印貰うの忘れない様にね。それとこれが地図なんだけど、この線が道順で丸く囲んで有るのが町よ。各町の横に書いてある数字が行きと帰りの日数で、この予定日数で行けば依頼達成って訳」
「へぇ~至れり尽せりって奴ね。王都まで十日、往復二十日か・・・これなら楽勝だわ。それじゃ行って来ま~す」
「はいはい、頑張ってね」
二人の遣り取りに何か違和感を感じつつもリサに押されて町を出て、異世界に来てから初のロングツーリングへと出発となった。
ここまで読んで頂き有難う御座います。




