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049.爺、して、今日は何ですかかいのぅ?

朝、散歩はできぬが、何時もの日課をのぅ。

っと言ってもダリル様より色々とご指摘が飛んできたりしが…


後、ゼルフト様のご機嫌がのぅ。

なにせ昨夜は鍛冶仕事などが行えぬ宿営地であるここにて逗留したわけじゃ。

「今宵は儂が鍛冶仕事を仕込む筈じゃったのにっ!」っとのぅ。


いや、それはダリル様とアナタが勝手に将棋勝負にて取り決めたことゆえ、儂は知らぬがな。

での、今宵宿泊する宿営地にて鍛冶仕事を行うことに決められてしもうたわえ。

強制かえ?困ったものじゃて。


そんなゼルフト様の我侭を聞き流しつつ朝食を作るぞい。

ラセヨツラ様の監修を受けつつ全員分の朝食と弁当をのぅ。

なにせ人数が人数じゃてのぅ、中々に苦労したわえ。


とりあえずは馬車へ積んである食材を使用して調理を行っておるわえ。

儂の背嚢の中にも大量の食材はあるのじゃが、先に馬車に積んである方をっとことでな。

今朝はショートパスタを根菜やベーコンとブロック肉のミンチ、トマトペーストを使用した煮込みスープ仕立てじゃて。

これへフレッシュサラダを付けておるぞい。


温かい汁物は体を温め朝の活力を増すゆえにのぅ。

まぁ、浸透率を術にて高めつつの調理ゆえ、簡単に調理できるのも利点ではあるのじゃがな。


このゲームでは空間と時間に関する魔術はプレイヤーには知られてはおらぬそうな。

儂は空間については初歩的なことを学べたのじゃがの、時間に対する術があるのかは不明なのじゃ。

じゃが、時間が操れれば調理に限らず生産するのには色々と便利じゃて、できたら扱いたいものじゃてのぅ。


まぁ、空間に対する術もじゃが、儂が短時間で修めた術は住民も知らぬ術が多いのじゃ。

いや、住人達から失伝したと言った方が良かろうか?


古代魔術帝国には存在した術でな、古代魔術文字に記された魔導書へ載っておったのでのぅ。

これも稀少な書物でな、普通には閲覧などのぅ。

そんな書物なのじゃがなセルフィス様の蔵書として色々とのぅ。

まぁ神代文字で書かれた神書まで保有されておられるほどだで、その蔵書の幅は深いのじゃ。


そんなセルフィス様の蔵書にも、今の所は時に関する術が記載されておる蔵書は見付かってはおらぬわえ。

だがのぅ、可能性はあるゆえに馬車の移動にて色々と読み漁っておるわけじゃよ。

ま、知らぬことが色々と載っておって知るのが楽しいのが本音じゃがのぅ。


そうそう、過去に存在した文明じゃがの、これはシミュレーターによる世界構築で自然に生まれ滅んだ物じゃ。

今までのゲームのように人が世界観を考え出して造った代物ではないのじゃよ。


以前にサコン殿に聞いた話ではの、シミュレーターにて創られた複数存在する仮想世界の1つじゃそうな。

トラインを運営しておるゲーム会社が間借りしておるのは、ファンタジー寄りの世界らしゅうてな、それ以外の世界もあるのじゃと。

ただ、そちらのシミュレーション世界へリアル世界の者を入れるのは研究の邪魔らしいわい。


儂らが間借りしておる世界は研究当初に創られた仮想世界を雛形として創られたそうな。

バオイオテクニカルを駆使した現在の大規模コンピュターへ移行する前の品にて創られておった世界でな、コンピューターの性能が遥かに劣っておったのじゃとか。

じゃがの、仮想世界としての基盤は優れておったゆえ、最新のサーバーへ研究用仮想世界を移築する際に余った余剰サーバーへ移行したのじゃとか。

その移行したした仮想世界の構築運用を最新のパッチを当てた後はAIに任せ放置しておった間にできあがった世界…

人の意図が絡まぬ純粋に雛形仮想世界がAIにて開花した独自、独特な世界がここなのじゃよ。


研究者達には研究対称でなく余暇で移行して放置した世界であり、崩壊しようと研究には差し障りはないわけじゃな。

ゆえに、AIが育てた世界に人の意識が入り込んだ際にどうなるのか…トラインの会社からオファーを受けた際に考えたのが、それじゃったようじゃ。

全く、研究者と言うものは…


そしてな、この世界は数多のAIが絡み合うように世界を構築管理したせいで複雑になっておってな、研究者でも全ては把握できておらぬそうな。

いや、面白半分に魔術などのゲーム設定情報を入れたりした研究者が過去にのぅ。

それ以外にも趣味的な情報を入れた者もおった形跡もあったそうな。


一時じゃが、ネットに接続したバカ者もおってな、ハッキングは受けてはおらぬが、AIがネットにて情報を漁った形跡が…

分った際には、流石に大騒ぎとなったようじゃがの、誰がネットにサーバーを繋いだかは分らなかったそうな。

余りにズサンな管理と言えようのぅ。


合間合間に、そんなことをツラツラと考えつつも読み進め、昼食休憩を経てから今夜の宿営地へとのぅ。

馬車を降りるとの、ゼルフト様がニコヤカに肩を掴んで来られのぅ…いや、痛いのですが?


アーレ~、っと言うことで、鍛冶場を収納した小箱を強制的に出させられた儂は鍛冶指導をのぅ。

様々な鉱石からインゴットを精製して見せたのじゃが、手際だけでのうて精製方法自体に駄目だしをな。

そして最新の技法などを習っておる内に時間は過ぎ去るわけで…


ラセヨツラ様が、にこやかに鍛冶場へと現れ連れ去られる儂。

ゼルフト様は苦々しげに見送っておったのじゃが、今度は調理ですかいのぅ…


勘弁してつかーさいや、ふぅ。

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