表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/147

020.爺、朝の一時なのじゃ!

朝、日が昇る前の薄闇の時刻に目覚める儂がおる。

ふむ、年寄りの目覚めは早いものじゃてのぅ。

っと言ってもじゃ、眠りに付くのも早いわけじゃが、早寝早起きは健康に良いものじゃてのぅ、ほほほっ。


昨夜は、それでも夜の10時近くの就寝となったゆえ、何時よりも遅い時間であったのじゃがのぅ。

とは言えじゃ、トライン内での就寝であり実世界の儂が眠っておるわけではないのじゃがな。


この部屋には壁掛けの時計があってな、それを見て時刻を判断しておるぞぃ。

ファンタジーRPG的な世界と聞いておったのじゃが、魔導機とやらが普及したせいで実世界的な代物が存在するようじゃよ。


昨夜の夕食時に管理人殿に聞いた話ではのぅ、国の施設などには魔導機が優先的に回されておるそうじゃ。

貴族の御方々などは既に当たり前に使っておるのだとか。


庶民レベルに対しては普及し始めたのが10年近く前かららしいわえ。

じゃがそれも皇都の門内に対してであり、皇都から離れれば知られても居らぬレベルらしいぞい。


魔導機自体の研究が始まったのが数十年前らしいのじゃが…トラインが発売されたのが数年前じゃったか?

実世界の1年が365日、1日平均6時間ほどログインしたとしようかえ。

そう考えるとじゃ、一年365日×6時間=2,190日(トライン内)となろうの。

これを3年と暫定的に考えるならば、3年×2,190日=6,570日。


1ヶ月を30日と仮定したならばじゃ、6,570日÷30日=219ヶ月、年では219ヶ月÷12ヶ月で約18年となろうわえ。

これは1日6時間とした場合じゃが、廃人のように1日12時間ログインしておったならば倍の時間はログインできるのぅ。

そのような場合は約36年はプレイしておることとなるじゃろうて。


買う時に店員から告げられた注意事項として睡眠との併用は行わないようにとのことじゃったわえ。

寝ながらでもトラインはプレイ可能らしくてのぅ、半覚醒状態で寝ることになるため熟睡できぬそうな。

3時間半覚醒睡眠し1時間後の自動ログアウトを終えると自動ログインにて半覚醒睡眠へとのう。


このように睡眠時間をログインに充てるとじゃ、6時間はプレイ時間を確保可能とのぅ。

起床しとる時間にて6時間のプレイ時間を確保できればじゃ、12時間のプレイが可能らしいわえ。


ただのぅ、睡眠時間を半覚醒で削るわけゆえ健康にはのぅ。

トラインが世に出て数年としか聞いておらぬのじゃが、少なくても3年以上は経っておるとのことじゃったわえ。


長々と推論を述べたわけじゃが、何が言いたいかと言うとじゃな、魔導機の影にプレイヤーありと思っておるわけじゃよ。

知識チートやらを、この世界にて行ったのではないかとな。

まぁ、知る術はないゆえ、推論に過ぎぬのじゃが…


そんなことをツラツラ考えつつベッドより身を起こし部屋から出る。

トイレを終わらせた後で洗面所にて用を済ませる。


魔導による光源が存在するゆえ、薄暗い外に比べ室内は明るいぞい。

朝食の時間までは時間があるゆえ、部屋に戻り部屋着から外着へと着替えて外にのぅ。

靴は履いたままであるのは実世界の日本とは違うのぅ。


着替え終えた儂は部屋を出た後、そのまま宿舎を出る。

ちと、辺りを散策じゃの。

住宅街らしゅうてな、辺りは民家ばかりじゃったわえ。


来る時は地図を見つつ道を辿ったゆえ、辺りを見回すゆとりというものがのぅ…

改めて辺りを見回しつつ散策と洒落込んだわけじゃわい。


ふむ、遊具が置かれた公園らしい場所があるわえ。

そこで一休みしつつ辺りを見回す。

店らしき物は大通り沿いにしか存在せぬようじゃ。

1本路地裏へ入ると住宅街か工房らしき場所のみじゃてのぅ。


宿舎近くは教練所が連なっておるゆえ、そこから少し離れる場所より住宅が建っておるわい。

まぁ、住宅よりも工房らしい物件の方が教練所近くには多いがの。


飲食店らしい店が数店舗ほど混じっておるのぅ。

工房へと向かう途中らしい者達が入って行っておるわい。

客層は工房に勤める者達なのじゃろか?


いや、教練所へと向かう者達と思われる者建ちも店に入って行くわえ。

中には袋を持って公園へと足を踏み入れる者達の姿もの。

どうやら他所で()うてきた品を公園にて朝食として食す者達のようじゃてのぅ。


さて、儂もそろそろ宿舎に戻り朝食とするかえ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ