問題点と着地点と明後日の話
「問題です」
「やだよせっかく自習なのに」
「自習の意味知ってるか?」
「自由時間」
「……」
「……?」
「問題。しのたまわくとは?」
「先生がのたうち回っている様」
「先生は分かったのか、いやそれは助けてやれよ」
「やだよキモい」
「よりにもよってキモいはヒドい」
「いや待って違う」
「なに」
「先生がキモいんじゃなくてのたうち回ってるのがキモい」
「気持ちは分かるけど口に出したら大問題」
「じゃあ正解は?」
「え? そりゃ、介抱するとか」
「いやでも症状が分からないのに素人が適切な対処なんて出来ないし、暴れてるところに手を出してこっちが怪我をする可能性だってあるよね?」
「それはまぁ確かに」
「って自分を納得させて目を逸らすんだね。薄情な」
「悪魔か貴様」
「いやいや、お前の気持ちを口に出しただけで」
「悪魔の囁きって言うんだそれは」
「まぁ確かに。じゃあ天使バージョン」
「そうそう、そっちが本命」
「今先生を助ければ一躍ヒーロー」
「うんうん」
「みんなからは一目置かれるし、先生には貸しが出来るし」
「うん?」
「内申点とかウハウハ、これで将来安泰ハッピーラッキー」
「おい待て天使」
「なに?」
「俺の中の天使ってそんなに打算に満ち満ちてるの?」
「違うの? そんなこと欠片も思ったりしないの? ヤバい人?」
「ヤバい人ちゃうわ。……そりゃまぁ、ちょっとくらいは」
「じゃあ正解ということで」
「なんか思いっきりモヤッとするけど正解」
「じゃあこれで問題解決だね。じゃ」
「おう。…………うーわ、逃げられたぁ」
「あー、やっぱ逃げられたか。ご苦労」
「あれ、先生。どうしたんですか渋い顔して」
「いや、健康には気を付けようかと」
「何を急に藪から棒に」
「誰も助けてくれないことがよく分かったからな」
「あ。えーと、はい。是非」




