番外編: 第一部 終了記念!SPインタビュー
インタビュアー
皆さん、第一部お疲れ様でした! 異世界アストラディアでの過酷なサバイバル、そしてノクス村での「革命」、本当に大変でしたね。今の率直な感想をお聞かせください。まずは、結衣さんからお願いします。
【児島 結衣】
は、はい! 結衣です。えっと、お疲れ様でした……なのかな? 正直、ファミレスからいきなり召喚されて、最初の頃は夢で見た『フライパン置き場』の記憶もあって、私なんていてもいなくても同じだって……本当に怖かったです。
でも、ノクス村で、魔法(《ヒール》)が効かなくても、私たちがいた世界の『知識』……煮沸消毒とか、薬膳粥とかが、あんなにたくさんの人を救えるって分かって。それに、舞ちゃんが呪いで倒れた時、絶対に助けたいって思ったら《キュア》の力が目覚めてくれて……。
魔法でも、知識でも、仲間や誰かの役に立てるんだって実感できました。まだまだ不安だらけですけど、一人じゃないから。みんながいるから、前に進めます!
【琴平 舞】
「……琴平 舞だ。感想、か。率直に言って、最悪のスタートだった。あの夢(1周目)の絶望と、賢者の記憶喪失。ゴブリン戦では恵を狙われて、何も守れなかった。リベロ失格だと思ったよ。
完璧じゃなきゃいけないって焦ってたけど、フォレストウルフ戦(第四話)で気づかされた。『完璧じゃなくても、泥臭くても、拾う(守る)』。それが私の役割だって。
まあ、カース・スラッジ戦(第十話)では、結衣の《キュア》がなければ死んでた。……あれは、助かった。礼を言う。
フォルトゥナに着いて、シルヴィアさんにも会った。ここからが本番だ。気を引き締めていく
【辰巳 観月】
おっつかれー! 観月だよ! いやー、マジで死ぬかと思った! ゴブリンとかオークとか、こっちの魔物、強すぎだって!
最初は私の《ファイア・ボール》、全然威力なくてさー。舞や恵みたいに役に立てなくて、正直めっちゃ焦ってた。私、明るいだけじゃダメなのかなって。
でも、オークにボコボコにされてた時(第五話)、チアで培った『応援する力』が《力のダンス》になったんだ! 私のダンスでみんなが強くなって、超特大の《ファイア・ボール》でオークを吹っ飛ばした時、マジで最高だった!
最後のカース・スラッジ戦の合体魔法(第十一話)も激アツだったし! フォルトゥナの街も賑やかで、これから楽しみになってきたよ!
【聖乃 花音】
皆さん、本当にお疲れ様でした。わたくしは……正直に申しますと、ずっと自分の無力さに打ちのめされておりました。
ゴブリンに襲われた時も、怖くて声が震えて《眠りの歌》もまともに歌えず……。恵まれた環境で育った自分が、この過酷な世界で理想を語る資格などないのではないか、と。
ですが、汚染された湖で苦しむ人々を見た時(第七話)、偽善と言われてもいい、目の前の命を救いたいと心から願いました。あの時、目覚めた《癒やしの歌》が、わたくしの進むべき道を示してくれた気がします。
ノクス村でも、歌と衛生管理のお手伝いで貢献できて、本当に良かったです。シルヴィアさんは凛とした素敵な方。わたくしも、もっと強くならなければ
【咲良 恵】
咲良 恵です。第一部の状況を合理的に分析すると、『初期リソースの極端な欠如』と『ハードウェア(身体)とソフトウェア(頭脳)の同期不全』により、極めて非効率的なスタートでした。特に私の運動能力が足を引っ張った(転んだ)ことは、計算外のマイナス要因です。
ですが、MP枯渇の危機(第六話)で《最適化》を習得し、リソース管理の安定化に成功。さらに、ノクス村での『公衆衛生革命』(第八話・第九話)は、魔法に頼らない、私たちの知識を最大限に活用した合理的ソリューションでした。結衣の栄養学の知識がなければ成立しなかったわね。
各員の第二スキルも出揃い、連携も確立(第十一話)。フォルトゥナのレジスタンス組織にも非効率な点が散見されるため、早急に組織改革を提案します。
……最後のマリオニス? 不確定要素であり、最大の脅威ね。早期に分析し、排除すべき対象です
インタビュアー
皆さん、ありがとうございました! それぞれが「心の枷」を乗り越え、強固な絆で結ばれているのが伝わってきます。第二部での皆さんの活躍、そして四天王マリオニスとの対決を楽しみにしています!




