表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

連鎖殺人

この作品は、「死」を多く取り扱っております。(残酷な描写ではありませんが)

気分を害されるかたは、戻るボタンを押すことを推奨します。

俺は都内でも有数の某N高校に通っている高校生。これでも一応、人間的に平均よりも結構上だとは思っている。異論は許さん。


ちなみに、趣味は読書。特技はとくになし。

適当に学校へ行き、適当に勉強をして、適当に群れて帰る。


そんな平均よりちょっと上の俺にも、好きな女子がいる。名前は 笠間 俊子。活発で、頭もいい。

俺「あれ?俊子、最近痩せた…?」

俊子「えっ そうかなぁ…?ね、それよりさ」

俺「どうした?」

俊子「好きな人っている?」

俺「ぶっ……まぁ、いるけど?」

俊子「えーっ! 誰? 誰なのっ!?」

俺「(気づけって…)教えない!」

俊子「え、私の知ってる人?ねぇ、言ってよ!」

俺「…言いません!(俺の馬鹿 orz)」

俊子「えぇー!残念だなぁ…。あ、じゃあここで!」

俺「ん?どっか行くの?」

俊子「ちょっと欲しい本があってさ!また明日!」

俺「あっ…あぁ。また明日。」


3日前には、こんな馬鹿話をしていた。

見て分かるとおり、俺だって平均くらいの恋をしている。いや、していた。


でも、こんな会話をすることは、もう出来ない。



彼女は自殺した。



昨日、葬式が坦々と終わり、今日になってやっと実感がわいてきた。俺は、ほとんど食べることさえ出来なかった。


一週間がたち、僕は彼女の生前すんでいた家を訪れた。

俺の顔を見て、彼女の母親は驚いていた。平均より下に見られても仕方がない。俺は痩せこけていた。


母親は、俊子のことを話してくれた。とても つらそうだった。


自分の部屋で首を吊って自殺をしていたこと。


好きな男子がいたらしいこと。


何故自殺をしたのかはわからないこと。


勉強机には大量の自殺に関する本が置いてあったこと。


遺書はなかったこと。



自分には何がなんだか分からなかった。何故・・・としか言えなかった。



そして、ある結論に至った。



「自殺した理由を知ること」


これが生きている俺が俊子のために出来ること。




「男に振られたんじゃねぇの」「勉強に行き詰ってたんじゃない?」「それより、お前も勉強したほうがいいぞ。」「本とかインターネットとかあるんだし自分で調べろ」


俺の友達はそんな返答ばかりだった。役立たずが。言われなくても自分で調べてやる。



全財産をはたいた。どうしても知りたかった。それほど彼女を愛していた。


そんなのは愛じゃない なんて言う人も多いだろう。だけれど、これが俺のできる最大のこと。


調べてから約3日が経つ。


「これだ……」 俺は思わず声を上げた







その本には『死後の世界』とあった










某K高校の生徒の話。


「なぁ、お前この話知ってるか」


「なんだよ、早く言えよ」


「都内の高校で、数年前に連鎖自殺が起こったらしいんだ」


「連鎖自殺・・・?」


「なんでも、ちょうど1週間おきに人がどんどん自殺していってさ。」




「自殺した人は全員、机の上に同じ本が置いてあったんだって」









個人的に、世にも奇妙な物語が好きです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ