表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/20

第十七話 宿泊行事一日目④(一方その頃)

教師陣、生徒たちが着替えを行っているとき。

その同時刻。国連本部。

そこには


一位 イギリス 聖剣の皇子(プリンスオブカリバー)    ノミス(イギリス皇太子)


二位 アメリカ 実験の極者(エクスペリメント) ジョン・ダッカス(アメリカ現大統領の息子) 


三位 イタリア 光輝の円使(エンジェリーリング)   ローマ法王の呼び寄せた天使   


四位 オーストリア 音楽の魔神(デモニスエンぺリア)   サテア=シューベルト


五位 エジプト 定理の賢人(ユークリッド・エアー)    アーキル(エジプトの天才)


六位 日本 豪炎の覇者(フレイマー)          炎十燃太



この6人のメンツが揃っていた。

世界6強と称される彼らは世界の危機に招集される面々である。


しかしながら、このメンバー。本当の世界6強というわけではない。

国連は世界6強と言われる者たちに送り返し可能な封筒をつけて送った。

しかし、そのほとんどから「辞退」の文字が。

なのでやむなく世界7〜13位の者達を公の6強としたのである。

けれど、本当の6強のうちの数名からは

「非常事態には参加する」との返事があったため、非常任強者として彼らの名前は載っている。

それは「世界第一位 神速の戦鬼」と「世界第三位 妖精の戦姫」と…。

しかしながら彼らはまだ一度も国連の招集には顔を出していない。

それはもちろん、任意の招集でありその時彼らには別の予定があったからだ。


それを選定したのは国連危機管理委員長ゴファス・デロミアス

国連危機管理局。第三次世界大戦後に新設された局である。

しかし彼らが動いたことがあるのはただ一回。

亜米大戦線である。

本当であればゴファスは日朝戦争、第二次英露戦争にも彼らを繰り出すつもりであった。

しかしその実現に至らなかったのはそもそもこの機関の発足までに時間がかかりすぎたのだ。

が想定以上に神速の戦鬼が強かったため、大事には至らずに済んだ。

…なのだが、一部で神速の戦鬼は暗殺されたと言われている。

その力を恐れた者達に、である。

それは単に彼が出兵した後に帰ってこなかっただけの話なので、その真偽は不明だが。


それで、何故彼らが揃っているかと言えば。



「で?炎十君。神速の戦鬼は生きているのか生きていないのか。どっちなんだい?」


「いえ。ノミス様。それが私にも分からないのです。あの天皇家が情報を公開しないのが悪いのです。」



そう。日本国内では無償で配られる、あの書籍で書かれた者の安否である。

先述のように彼は消息不明で、死んだかさえ定かではないのだ。


「天皇陛下、だろう?君達国内で実権握ってるからってちょっと調子乗ってない?」


「い、いえ。そう言うわけでは。神帝様も彼の安否を知っているかは定かではないので。」


…嘘である。


そもそも彼らネームドは日本国内の実権を握っている。

であるから、伝説の存在がまだ死んではいないことを知っている。

…がその詳細については知らないため、誤魔化したのだ。

実際、彼の情報統制権は神帝陛下が握っているため詳細まで知らない。

が、生きているかと言う質問についてなら答えられるはずなのだ。

何故隠蔽したか。

それは彼らネームドの思惑のせいである。


ネームド。彼らは実権だけでは飽き足らず、スポーツ界、勉界でもトップを総なめしたい者達だ。

何故なら彼らはその家に生まれたという誇りと、その道でトップでなければならないと言う信念を持ち合わせているのだ。

しかも多くの方面で一位を取れることが彼らネームドの家系にとっては誇りであるのだ。

しかし


(…神速の戦鬼。正体は知らないが、我らネームドの上に立ったが運の尽き。お前は違う者になり変わられるのだ。)


今の燃太の心持ちはこんな感じである。

その上


(そういえば4〜7、8年前の学力の大会。我らネームドの者よりも秀才な奴がいたな。…あれも取り込んでおかなくてはならぬな。後で奴と同じ大会に出ていたネームドを呼び寄せなければ。)


どうやら数年前、ネームドよりも秀才な逸材が現れたらしい。それを取り込まなくてはと言う執念に駆られている訳。それは無論

名家(ネームド)至上主義」だから。ネームドが必ずトップでなければならない。燃太にはその念が特に強い傾向がある。

だが、人によっては本心まで変える自己暗示魔法を自分にかけている場合もある、という話は今回割愛しておく。


…とそこで


「すいません皆さん。ちょっと席を外しますね。」


エジプトの天才・アーキルが席を立ち、部屋を出ていく。

彼は世界第二位の頭脳を持っていると言われ、魔法も全て数字の概念を発展させすぎた弊害で得意になったらしい。

それに続き


「すまぬ。我も少し席を外す。」


オーストリアに降り立った魔王・サテア=シューベルトも部屋を出ていく。

彼は第二次英露戦争が治まった後、誰が書いたかは知らないが魔法陣があり、そこから現れた存在である。

が、そこにあった固定監視カメラによれば召喚者はその魔法陣を描き終えた際に動かなくなっており、彼は今はオーストリアの集団墓地に埋まっているという。

…因みにサテアの性別は不明である。


そしてまた会議を進めようとしたが


「失礼。私も席を外します。」


と、イタリアのローマ法王直々に呼び寄せた天使が。

しかし彼女が発光体のように人の目に映るため、彼女の纏う服でさえ直接見ることができない。


結局、会議は三人が戻ってくるまでの実に4時間、決議されることがなかったのである。

その4時間、彼らが何をしていたか。

それは国連関係者にも分からない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ