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天之宮の大蛇

故郷に戻る日となった。


昨日の晩餐も豪華だった。未だに氷の魔女には会えていないのが気がかりだが、会ったらお礼を言うべきなんだろうか? 氷漬けになった部下は無事だったのだろうか。


色々と考えてしまうが、忘れ物をしないように気を引き締めた。


鞄にはしっかりとミーナさんのポーションと塗り薬を入れた。


作ってもらった刀を腰に差し、靴を履いた。


靴はディオードさんに風の魔石をはめてもらい、ティナが魔術を付与してくれた。


せっかくなので、武具に名前をつけることにした。


刀は「風雷神刀ふうらいじんとうカネツグ」、靴は「風翔滅蛇ふうしょうめつだの靴」に決めた。



故郷には馬を走らせて15時間ほどはかかるはずだ。


食料も2日分は持っていくことにする。

足りない分は実家から貰えばいいだろう。



「なぁ、ティナ。馬は昨日の今日と遠出になるが大丈夫なのか?」


ティナは問題ないと頷いた。


「山を越えたあたりにワープするから問題ないよ!」


「ワープ…?魔法でそんなことも出来るのか…」


自由に入られては国防に問題がありすぎる。


「うんうん、正確には転移ゲートを設置したところに行ける魔法だね。イザベラお姉ちゃんがこの前設置してくれたから、そこと繋げば行けるはず。」



ティナが呪文を唱えると、空間に裂け目が出現した。


見送りにきたバロックさんとディオードさんに別れを告げ、初対面のシェフのマルクさんにもお礼を告げた。


空間の裂け目に本当に入って大丈夫なのか不安だったが、先に馬に乗ったティナが入るので俺も続いた。


奇妙な感覚だ。真っ直ぐにしか歩ける道がなく、景色は歪んでいて凝視したら目が回りそうだ。


しかしすぐ先にまた空間の裂け目がある。

もう一度潜り抜けると見覚えのある山の麓にでた。


ここは、氷の魔女と戦った山を登る前のところ。

つまり、もうアマノミヤの中にいるのだ。


「ナツキお兄ちゃん、大丈夫?酔わなかった?」


「あぁ、大丈夫だ。」



ここまでくれば、殿下のいる屋敷まで3時間半くらいだろう。


「到着したら、殿下に報告して大蛇の祠巡りでいいんだよな…?」

念のためにティナに確認する。


「話は伝わってるからそれで問題ないと思う。」

ティナと諜報員は魔法で情報交換をしているようだ。



「それなら、道はこっちだ。」

故郷の道なら分かる。馬を走らせて道を案内することにした。



しばらく平地を駆けると都の入り口が見えてきた。


門兵に止まるように槍を構えられた。


見るからに服装が違う2人は遠目からみて怪しいのだろう。

速度を落として近づいた。


「俺だ。蓮条夏軌だ。」


普段なら都に入る時は本人確認されるのだが、2人のうちの1人が俺の顔を覚えていたらしくすぐに入れた。


ティナは初めて見る都の景色に目を輝かせていた。


ここから先は馬は禁止されている区域なので降りて歩くことにした。


「いいか、ティナ。殿下はアマノミヤで一番偉い方だ。あの本の話題をだしたり不敬なことはするなよ。側近に斬られるからな。」



大蛇と戦う前に処罰される可能性もありそうで、念をおした。



「そんな怖い方なの…?」

どうやら緊張してしまったようだ。


「俺の後ろで真似してれば大丈夫だ。」


実のところ、殿下と直接話したことはほぼない。

遠巻きに挨拶をしたくらいだろう。


父の話だと温厚な人物で俺より二つ歳上だったはずだ。


そんな話をしていると、殿下のいるお屋敷に到着した。

「蓮条様、ティナ様お待ちしておりました。」


身分の高そうな着物を纏った男性に案内される。


そうして殿下のいる部屋へと到着したのだった。

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