第九十九話
なーんて、ことを考えてるんでしょうね、たぶん。
私は、アポカリプスから投影されている世界の様子を伺いながら、はぁ、とため息を大きくつく。
このため息すらも似合う美人で聡明で、誰もが羨む才能の持ち主は誰でしょう?
そう、私です。
私ですって言ってもわかんないですよね、めんどくさいですが。
私は面倒くさいことが大嫌いなローレライです。
そもそも何で眷属だけを送り込んだのかミィアは分かってないようですね、めんどくさい。
頭お花畑なんですかね? この新人聖女は。
アポカリプスの中にいる限り、筆者の作り出したルールには逆らえないんですよ?
それが分かってないようですね。
お馬鹿さんな聖女様。
私の後任なのにこんなていたらくだなんて。
ミィアは知らない間柄ではないのだけれど、ここまで、残念な知能の持ち主だとは。
これは、私が聖女に戻るしかないんですかね? 戻りませんけどね。めんどくさいので。
私はサラサラとアポカリプスにペンを走らせる。
『~Fin~』
という文字を唐突に。
私は物語を綴れとは言いましたが、小説や日記みたいに起承転結つけて面白おかしく物語を作れとは言ってないのです。
だから、こんな風に唐突に終わりが訪れようが一向にかまいやしないんですよ。
余白のページがかなりできてしまいましたが、それは後世の人が書き足すということで良しとしてください。
何より、余白のページを全部埋めるってめんどくさくないですか?
話の展開がどうなろうが知ったこっちゃないのです。
私は、筆者であり、この本の作者なのですから。
終わらせたいときに、終わらせる。
そう、このだらだらと続いてきた物語も終わりを迎える時なのです。
私が書いた文字達に対してアポカリプスが、なんだか『ぎゃーぎゃー』非難の声をあげていますが、関係ありません。
私はとにかくめんどくさいことが大嫌いなのですから、この件に関しては、さっさと終了~といきたいわけです。
カーミラが作った適当な設定だとか、眷属たちが作った設定だとか、そんなものは華麗にすっとばします。
『聖典に飲み込まれた人たちは無事に帰還し、聖典の中の人々は末永く幸せに過ごしました、まる』
こう書けば、全て丸く収まるんですよ。
それなのに、『眷属』たちは何故か、アポカリプスのルールの上にわざわざ立ってルール通りに進行してしまうし。
私がめんどくさがって様子を見なかったのも悪かったのですが、皆さん、頭お花畑なのかもしれないですね。
はーめんどくさいめんどくさい。
何で私は今こんなことをやっているんだろうかとふと冷静になり。
そして、綴っていた文字を書くのを辞めて。
ポイっと聖典・アポカリプスをベッドの上に放り投げておいた。
『我を投げるなー--------!!!』
とか、抗議の声が聞こえてきたが気にしない。
私は何も聞いてないし聞こえなかった。
とりあえず、あと数時間もすれば、あの物語は終わりを告げることだろう。
そして、仲良く皆でベッドの上。
せいぜい仲良くしてくださいね、お嬢様がた。
私は、スタスタと歩を進めて、一人、お嬢様の部屋を後にした。
たぶん終わります(あ




