第九十八話
麗しい銀髪。美しい顔立ち。
誰もが羨む美少女で、才能豊かな『聖女』はだれでしょう?
そう、この私です!!
あ、はい、私って言ってもわからないですね。
ミィア=S=レフィルです、はい。
皆さんは私がドジって聖典・アポカリプスに閉じ込められたと思われているでしょうが、実は違います。
ええ、違うんです。
違うんですよ?
アポカリプスに囚われてから、こいつ影が薄いなぁとか。
ただ、ポッと出てきただけで、話を変な方向にもっていったキャラだとか。
そんなそしりを受けてもしょうがないかもしれません。
でも、私はあえて言いましょう。
私は、あえてアポカリプスを暴発させて、自分をまきこみました。
ホントウデスヨ?
そう、私は、この時を待っていたんです。
吸血鬼とその眷属が、このアポカリプスで揃う瞬間を。
この聖典・アポカリプスは運命が交わる場所。
いわば、運命のクロスカウンターが生まれる場所。
なんだ? 運命のクロスカウンターって。
自分で言ってて意味が分かりません。
まぁそれはどうでもいいんです。
クロスカウンターのことは今の事は忘れましょう。
生きていることは悪いこと。
『吸血鬼』が生きているのは悪いことなんです。
『吸血鬼』が生きているだけで『人間』は『存在』を脅かされる。
私は『組織』でそのように教わりました。
この『吸血鬼』達も『人間』の『存在』を啜っているに違いないのです。
だから、私がこの手で『始末』してあげましょう。
この『ネバーエンディング』の世界の中で。
そして、先代の『聖女』をこの手に取り戻して見せるのです。
全てはお姉さまのために。
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