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女装恋愛  作者: 薔薇の花
41/41

最終話


駅前で鏡をチェック、今日のメイクも完璧だなと確認していると……



「柚月〜ッ!」

「わッ、沙良ビックリするじゃん」

「柚月がボーッとしてるからだよ、今日はそっちの柚月かぁ」

「え、嫌だった?」

「全然! 行こッ」



沙良とは最近女装したりしなかったりで会っている、もう正体もバレたし沙良も「どっちだって柚月は柚月だし」とまったく気にしてないようだし。 沙良がこういうことにかなり寛容で良かったと思った。



こんなことならもっともっと早くに沙良に本当のこと話していたら良かったなと感じる。 エリカ達も沙良と仲直り出来たようで「柚月に合わせてくれてたんだよね」とすんなりだった。



「今日は柚月の家でマッタリ過ごしたいなぁ」

「いいよ別に。 てかうちの親今居るけどいいの?」



まだ沙良のこと紹介してなかったんだよな、というかうちの親は俺がオカマか何かだと思ってるから彼女なんて出来たなんて言ったらビックリだろうな。



「いいよ、だって柚月が今までコソコソしてたから全然会えてないじゃん?」

「う…… 仰る通りで」




そうして家に着くと予想通りうちの親は沙良を見てビックリしていた。 俺が彼女を連れて来たこともあるし沙良がかなり可愛かったからな。 いや、一番は俺が女装してて尚且つ女の子と居たからだな。



「柚月のパパママにも会えたしスッキリしたぁ〜」

「そうか、それなら良かった」

「柚月の部屋って落ち着くなぁ。 女の子の部屋みたいだからかな?」

「かもな、そぉいや俺の親には会ったけど沙良の家の親には会ってないな。 会うのは億劫だけど」

「大丈夫だよ、柚月女の子みたいだし」

「それって何が大丈夫なんだ?」



沙良は俺の肩に頭を乗せてピッタリとくっついた。



「柚月って私の理想かも」

「いきなりどうしたん?」

「柚月になら男の子でもこうして甘えられるし抵抗ないし。 柚月だからねぇ」

「そう言われるとやぶさかじゃない」

「でしょ? 好きだよ柚月」

「ありがと」

「ありがとじゃなくて好きって言って欲しいなぁ」

「一目見た時からずっと好きだったよ」

「ふへへ、ヤバい照れる」



俺が男だってわかったらカチコチに固まってしまうんじゃないかと思ったけど沙良の中であまり俺はそういう感じがしないのか凄く肌をくっつけてきている、でも嬉しいからいい。



「どうしたの柚月?」

「いや、沙良ってスキンシップよくしてくれるなって思ってさ」

「だって柚月にはもういろいろ見られたし今更だよなぁって思って。 でももう女の子の格好してても女子トイレとか行っちゃダメだよ?」



急に沙良の目が座る。 



いやまたこの話題か…… もう変に隠すことないからその辺りは俺もいくらなんでもと思ってたし。





そして………





「まさか柚月が沙良ちゃんと付き合うなんてなぁ〜。 あ、その繋がりで俺は柚さんと付き合えたりして」

「お前まだ柚さん言ってんのか……」



こいつには柚さんは言ってないんだ、これは俺が墓場まで持っていく秘密になっちまった。



「良かったよねぇ仲直り出来て。 それに付き合えて!」

「エリカは複雑だよねー、そんな不満顔するならなんで手助けしてたんだか」

「だってだってぇー! メグミの意地悪!」

「ここまでしてあげたあたし達に柚ちぃから何かお礼とかないのかなぁ〜?」

「お礼? お礼って言われてもありがとうとしか……」



俺は沙良に正体を隠すためにこいつらをいいように利用してしまった形になってしまっていた、今になって思う。 当時はこんなこと考える余裕すらなかったしな。



「なんか奢るくらいのことしか出来ないけど」

「お! じゃあどっか有名な高ーいレストランにでも連れてってもらおうかなぁ」

「ミコト目立つんだしそんなお高いレストランなんかに行ったら浮くわよ?」

「酷いメグミン、あたしが不釣り合いって?」

「てか高い所は無理だ、俺にはそんなお金ない」

「化粧品買ってるからじゃん、別に化粧しなくても柚月はそのまんまでいいんだしさ」

「おやおや? 彼女みたいなこと言ってますなぁエリたん」

「じょ、冗談言わないでよ、なんでこんな甲斐性なしに」

「どうせ甲斐性なしだよ。 じゃあ気持ちだけでも伝えたから……」

「じゃあ普通にどっかであたし達にご飯奢りなよ、付き合ってあげてもいーから」



結局奢るのかよ。 それで結局お金がないので割り勘という結末になってしまってミコトはブーたれていた。



「わぁ、今度はそっちの柚月かぁ。 見てて飽きないな〜」

「沙良がデートしたいって言うから」

「どっちでも良かったけど合わせてくれたんだ嬉しい」

「まぁ…… 俺も沙良とデートしたかったし」

「エヘッ! 男の柚月に言われるとちょっと照れるなぁ」

「あ……」

「うん?」

「なんでもない」

「そんな思わせぶりに言われたら気になるじゃん?」

「えっとさ、いつもこうして沙良と遊んでるけど常時金欠でさ」



そう言うと沙良はムムッと顔を顰める。



「いやいや、別に沙良のせいじゃないけどエリカ達がこの前こうして沙良と付き合えてるのも自分達のおかげなとこもあるから何かお礼をって言われてたけど俺のせいでシラけさせちゃったからさ」

「ああ、なるほど〜。 うん! じゃあ今度みんなで遊ぼうよ?」

「…… 男俺1人」

「あははッ、じゃあ女の子の柚月になればいいじゃん」

「そうだけど。 まぁいっか」

「うん!」









fin




ここまで読んで頂きありがとうございます。 最近10万文字以内での完結を目指してますが合わせるとなると結構難しいなと思っておりました(どうでもいいですね) ではではまたそのうちm(__)m

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