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第2禁忌

次に目が覚めた時、視界にうつったのはたくさんの木々。どうやらここは森のようだ。


しかし森といえばファンタジー小説やゲームではお決まりでモンスターの巣窟だが...

そんなことを考えながら体を起こすと、手に何かが握られている感覚があった。


手のほうに目をやると、握っていたものは1冊の本だった。

なんとなく俺はその本を開いた。どうやらガインが持たせてくれた物の様だった

そこに書いてあったのはこの世界での初歩的な動き方だった

まずここは結界の張ってある安全な森だそうだ

次に俺が頼んだ能力の使い方。


・お主が望んだ能力。ステータス、異空間収納。これはお主が使おうと思い浮かべれば使用できる



この二つは思い浮かべると使えるらしい。

 

試しにステータスを表示と強めに考えてみる

適性才能:錬禁術師

適性属性:火,水,風,地,樹,雷,闇,光,聖,生命,禁忌

ステータス

HP2000/2000

MP2000/2000 

体力:100

物防:100

物攻:100

俊足:100

魔防:100

魔攻:100

上位能

・魔眼

能力

・異空間収納・言語理解・錬成・錬禁・鑑定・隠蔽


「ふむ、おおむね記入通りか。しかし...適性属性をおまかせにしたからって少しやりすぎではなかろうか。まあ、今はいいとして。とりあえず本を読み進めよう。」


・異空間収納に餞別を入れてある。好きに使うといい。異空間内リストと思い浮かべれば異空間内のものがリスト化される。要領に限界はない。この世界での通貨も入れてある。元の世界でどのくらいの価値かも書いておく

 銅貨1枚1円くらい

 大銅貨1枚10円くらい

 銀貨1枚100円くらい

 大銀貨1000円くらい

 金貨1万円くらい

 大金貨10万円くらい

 白金貨100万円くらい

 大白金貨1000万円くらい



とのことなので試しに異空間内リストと思い浮かべて何が入っているか見てみることにした


異空間内リスト

通貨

・銅貨:1000 大:1000

・銀貨:500  大:500

・金貨:50  大:10

・白金貨:3  大:0

アイテム

・ブラックコート

・ブーツ

・シャツ

・レギンス

・グローブ

・錬金書

・魔術書

・ブラックソード

・ブラックスピア

・ブラックロッド

...etc


思ったよりも入っている...特に金の量はすごい

最初のほうの服は、こっちの世界でなじめる服だろう。

今は元の世界、すなわち地球で着ていた服を今も着ている

絶対に今の恰好では悪目立ちするので早速もらった服に着替えていく

もらった服は思っていたよりもしっかりしていて着やすかった。

ブラックコートのほうは着るかどうか迷ったが、出してみるとそれなりに装飾がついており、派手すぎず、簡素すぎず。いうなればかっこいいといった感じだ。

そういえば鑑定なんてあったな。見てみるか


・ブラックコート

 等級:神話級 

 特殊効果:温度調整、清潔保持、防御力上昇、破壊不可


鑑定結果がこれだ。どうやら適性属性以外にもやらかしていてくれたようだ。

まあ温度調節があるならこれは着ておいても損はないので着ておくことにした。


他の装備も大体こんな感じだった。武器のほうは何やら大量の種類が入っており、この中からしっくりくる得物を選べということだろう。


といっても実際武器など使ったことのない俺はどれを使えばいいのかわからないため、一番使いやすいであろう剣を、その中でも取り回しやすいであろうショートソードを選んだ。そしてサブ武器として短剣を選んだ。 異空間収納からその二つを取り出すと、どちらも丁寧に鞘付きで出てきた。武器自体は、やはり黒く、派手すぎず、簡素すぎずといった感じだ。

それを装備し、もう一度本を手に取った。


・準備が整ったら次は人の居る場所に行くといいだろう。送った先から近いのはアルデルム王国の城下町だ。

 それなりに、魔術が発達しており、自衛力もある。治安もいいほうだ。その国に向かう方法だが今いる森を北に進めば街道がある。そこを道なりに西に行けば見えてくるはずだ。方位磁針も収納に入れてある。

そう書いてあったのでとりあえずアルデルムを目指すことに。異空間収納からコンパスを取り出し北へ進む。少しすると森が開け、街道に出た。そこから書いてあった通りに西に進んでいくと30分ほどで大きな壁に囲まれた場所が見えてきた。おそらくあれがアルデルム王国の城下町だろう。


入口の門に近づいていって中に入ろうすると

門の番をしている兵士が俺に話しかけてきた。


「やあ。この街は初めてかい?」


「はい」


「そうかいそうかい。この城下街に何をしに来たんだい?」


「特に何をというわけではないですが旅の途中で寄ったかんじです」


「そうかそうか。君は旅人なんだね。」


「まあ、そんな感じです」


「あ、そうだ、もしこの街で泊まる予定があるならこの宿に行くといいよ。俺の親父がやってるんだ。あ、これ紹介状ね」

 

そういって兵士は紹介状を渡してきた


「ありがとうございます」


「いいのいいの。俺も実家に少しは貢献しないとね」


などと笑って返された。とりあえず今は邪魔なので、異空間収納に収納する


「お、収納空間の能持ちかい?うらやましいなぁ」



その言葉ではっとした。確かに魔術が通用する世界とはいえ、俺の持っている能力がこの世界で普通でない可能性もある。この行動は不用心すぎたか...


「使える人はめずらしいけど、そこまで重要視される能力じゃないからそんなに警戒しなくていいよ。まあ旅をしている割には手ぶらだったからそうじゃないかとは思っていたけどね」


この兵士、そこまで見抜いていたのか。かなり洞察力が高いようだ。それとも俺の注意力が足りないのか?しかしそこまで重要視されないのか...容量限界ないんだったら物資の大量輸送に使えると思うんだが...まさか俺だけ特別なのか?とりあえずここはあいまいに返しておこう


「そうですか。」


「あ、そうそう、君は武器を持っているね?腕に自信があるようなら、冒険者ギルドに登録するといいよ。冒険者カードがあるとなかなか便利だからね。まあその分責任も付きまとうんだけど。ま、とにかくこの街を楽しんでね。」


やはりこの兵士軽そうに見えていろいろとみているようだ。


街の門から街に入って、とりあえずどこに行ったものかわからないので大通りを進むことにした。

大通りを進んでいくと次第に人が多くなってきて、街の活気が見えてきた。

そのまま歩いていくと、大き目の広場に出た。そこの広場の掲示板のようなところに国の地図が貼っていたので見てみることにした。しかし、かなり大まかな地図でギルドの場所は分からなかったので道行く冒険者らしい人に聞いてみることにした。


「すみません」


話しかけたのはいかにも冒険者!といった風格のが体のいい男だ


「おうどうした。坊主」


悪い反応をされるかと思ったが意外とそうでもなかった。


「冒険者ギルドの場所を聞きたいのですが」


「そうか~冒険者志望か!それじゃあ俺についてこい!」


そういって冒険者ギルドに案内された。


案内された先はかなり大きな建物だった

俺を案内してくれた男は建物に入るなり受付のような場所に行き受付をしている女性に話しかけた

「嬢ちゃん。新人連れてきたぜ。」


「分かりました。あちらの方でしょうか?」


「ああ、後は任せた」


「わかりました。それではこちらに来ていただけますか?」


そういわれたので受付に行く


「初めまして。冒険者登録のでしょうか?」


「はい」


「それではこちらの用紙に必要事項を記入してください」


そいってわたされた紙にに必要事項を書いていく。

特に問題がないことを確認して提出する


「レン・デヴァンさんですね。それでは適正才能を確認するので、この紙に触れてください」


そういって出された魔法陣の描かれた紙に手を触れる


――――――

適性才能

・錬禁術師

――――――


「錬禁術師ですか...」


まさか錬禁術師はこの世界では発達していないのか…?


「錬禁術師は何かまずいんですか?」


「いえ、錬金術師自体はそこまで何かあるわけではないのですがですが...その、錬金術の金の字が一般的なものとは違うんですよね」


何?!やってしまったか...あれだけ誤字や脱字がないかを確かめたというのに...まあ仕方ない


「そうなんですか」


「とりあえず錬禁術師でカードをおつくりしますね」


「分かりました」


「それでは冒険者カードを発行するまで時間がございますので少し説明を。冒険者には階級がありまして、上から、SS,S,A,B,C,D,E,F,Gとなっています。登録後すぐはGランクからとなります。依頼は、現在のランクの上下1つづつまで受けることができます。登録後すぐは、F,Gランクの依頼を受けることができます。討伐系の依頼はFランクからとなっております。大体こんなところです。」


「ありがとうございます」


「それではこちらが冒険者カードです。それとこちらが冒険者を証明する首飾りです。どちらもなくされないようにお願いします。」


そういって受付の人はGと書かれた首飾りと、詳細の書かれたカードを差し出した。

俺はそれを受け取ってこれからどうするかを考える。


「レンさん、お時間があればですが依頼を受けてみてはいかがでしょうか?」


「そうですね、することもないのでそうします」


そういって依頼の貼ってあるボードの前まで足を運ぶ。

今の等級で受けられる依頼は...薬草採取にゴブリン退治...ここらへんか。

ここは一つゴブリン退治でもしてみるか。

俺はゴブリン退治の依頼の張り紙を取って受付へもっていく。


「ゴブリン退治ですね。討伐の証明としてゴブリンの右耳を切り取ってきてください」


「結構えげつないんすね」


「それくらい害悪ということです。それでどこのゴブリンを討伐なさるんでしょうか?現在確認されている住処は、西の廃鉱山、森の洞穴、東の洞窟、です。」


ふむ...やはりここは小さそうなところに行くべきか...?いや廃鉱山は地図が残っているかもしれない。聞いてから考えよう。


「すみません、廃鉱山の坑内地図、残ってたりしませんかね?」


「ええ確かに残ってはいますが...あまりお勧めできる場所ではないですね。今までGランクパーティ2つとFランクパーティー2つがそこに行って帰ってきていませんから...」


「高ランクの冒険者はいかないんですか?」


「あまり人気がありませんからね...」


まあそうか冒険者ならゴブリンを倒すよりももっと強い魔物を倒して手柄を立てたがるか


「分かりました。それじゃあ一番小さそうな森の洞穴にします」


そういうと受け付けの人はほっとした表情をした。新人には死んでほしくないのだろう。


「わかりました。それではこちらが洞穴までの地図です。」


「ゴブリン退治の時に準備するものとかってあります?」


「そうですね...ほとんどの冒険者の方は、まずたいまつを用意しますね。それから洞窟などでは長めの剣は使いにくいですので、短めの剣を用意する方が多いですね」


なるほど


「わかりました。ありがとうございます」


「ちなみにギルドでも冒険に役立つものを売っていますのでよければご利用ください」


それじゃあギルドで買うか


ギルドの物販窓口に行き、松明と、一応ロープも買った。


ギルドの外へ行き街から出て森へ向かう。多分地図から見るに決壊が張ってあった森のさらに奥だろう


「お、さっきの!」


「あ、門番さん」


「それは冒険者の証の首飾りじゃないか!もう依頼かい?」


「はいそうですね」


「ゴブリン退治ってところだな?まあ死なねえように頑張れ!」


「はい」


そういってあいさつを交わして俺は森に向かって歩いていく。俺が降り立った森に足を踏み入れ、その先を目指していると...


「おいそこのガキ!とまれぇ!」


「ま、俺たちが」


「どんな奴らでどういう要求をするかはわかるよな...?」


まあ見たところ盗賊だろう。

盗賊がする要求なんて持ってるもん全部おいてけってくらいだろう

そんなのごめんだな。断ってしまおう


「断らせてもらう」


「お前...!痛い目見たいようだな。かかれ!」


「「「「へい!頭!」」」」


そういっていかにも下っ端といった風貌の4人組がかかってきた

どのみちこの世界での戦闘力を知っておかなければならないからちょうどいい

向かってきた一人の腕をつかんでそのまま乱暴に振り回す

すると向かってきていたほかの3人を巻き込んでそのままふっ飛ばした

最後に仕上げとばかりにつかんでいた下っ端の上も話すと30メートルほどぶっ飛んでった

そこまで力を使わずに倒してしまった


「よっと。意外と弱いのな」


「何だと...俺らの盗賊団で10番内の強さのあいつらがこんな簡単にやられずはずが...」


「下っ端じゃなかったのかよ」


「こうなったら俺が出るしかないな...」


そういいながら盗賊の頭は背負っていた大剣を両手に構えそのまま突進してきた。

今回ばかりは手で受け止めるわけにもいかないので剣で受け止める


ガキィンと激しい音を出す割には俺のほうに一切力が伝わってこない。

しかし相手もあれだけ大きな大剣を振り回すのだから力がないわけでもない

となると俺がかなり強いことになるな...


「お前本当にGランク冒険者なのか...?」


盗賊は驚きを隠せないような様子で聞いてきた


「今日登録したばっかりだからな。そろそろめんどくさいから眠ってもらうぞ」


そういって盗賊の腹をけり上げ気絶させた。

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