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第1禁忌

小さな神殿の中で一人の少年が目を覚ます


「ん......ここは...」


「起きたか」


青年に話しかけるのは、顔に深いしわの刻まれた威厳のあるいでたちの老人である


「ここはどこだ?」


「ここか?ここは審判と転生の神殿だ。ここでお主の生前の行いを振り返りその後お主をどうするか決める場所だ。わたしは審判神の眷属ガインである。おぬしの審判を務めることとなったものだ」


「いまいち話についていけないんだが...」


青年は困惑したように言う


「だろうな。まあ簡単に言えばお主は死んだ。ただそれだけだ。」


「それだけって...人間にとっちゃ結構重要だと思うんだけどなぁ」


「まあそうか。確かにそうではあるが神界にすむものとしては人間のような有象無象ののことなどどうでもいいものではあるがな。それ故ここに送られてくるものはそれなりに特別なことがあってここに来ている。それでは早速だが金城きんじょう れんお主の審判を行う。生前を振り返るとしよう」


そういってガインは大きな本を手に取り内容を読み始めた


「そうかそうか...お主は生まれつき体が病弱で病院にこもりきりだったようだな。特に罪も犯してはいないし、生まれつきの体質が不幸、その上長く生きられなかった。なるほど、どうやら審判の結果を悩む必要はなさそうだな」


ブツブツと独り言を発し淡々と事を進めていくガイン


いまいち理解の追いついていない錬はただそれを見守ることしかできなかった


「審判の結果が出た。お主は審判の結果、お主の意志を十分に反映した転生となった。しかし転生が嫌であれば今ここで魂を終わらせることもできる」


転生か...病院にいたころにネットで読んでた小説の題材に良くなっていたな。

十分意見を反映させてくれるようだ。今度は丈夫な体が手に入るかもしれない

それならそっちにかけてみるのもありではなかろうか?

そう考えた錬は転生を決意した


「せっかく転生できるんだ。しない手はないなだろ」


そういうとダインは満足そうな顔をして頷いた。そしてどこからともなく紙とペンを持ち出し、錬に差し出してきた


「それに必要事項を書きこむだけだ。」


―――――――――

転生後の世界[異世界・元の世界]

転生後の名前[]

転生後の年齢[]

転生後の種族[]

適性職業[]

適性属性[]

初期ステータス

振り分け残り1000

その他の要望

HP

MP

体力

物防

物攻

俊足

魔防

魔攻

――――――――――


錬は紙を受け取るとじっくり考えながら書きこんでいった


―――――――――

転生後の世界[<異世界>・元の世界]

転生後の名前[レン・デヴァン]

転生後の年齢[16]

転生後の種族[人間]

適性才能[錬禁術師]

適性属性[おまかせ]

その他の要望

・自分のステータスがいつでも見られるようにしてほしい

・異空間の収納が欲しい

・それなりに向こうでなじめる服で送り出してほしい

・安全な場所に送り出してほしい

・向こうでの言語が読み書き、発音できるようにしてほしい

・あとは何か融通してくれるんだったらお願いしたい

初期ステータス

ポイント

振り分け残り0

HP2000 P×10

MP2000 P×10

体力100

物防100

物攻100

俊足100

魔防100

魔攻100

――――――――――


書き終えて間違いがないかをしっかり確認してガインに紙を返した。



「これでいいのだな?」


「大丈夫」


「それにしても欲がないなお主...他のやつらは大概強力な武具や、強力な能力なんかを欲しがったりするもんだが」


「武具が強くても使いこなせなきゃ意味がないからな。使いこなせんものをもらうより実用的なものでいい。実際向こうで最強を目指すわけじゃないからな。丈夫な体が欲しかっただけだ。それに結構むちゃくちゃな要望をしたつもりだったんだがな」


そういうとガインはなるほどのぅといいながらひげをさすっていた


「しかしそれなら元の世界でもよかったのではないか?」


「まあな。ただ病気になったときにそれを直すのが魔法のほうが早そうだということくらいだ。あとまあ自分が使ってみたいのもあるな」


「そうか...お主がそういうなら止めはせん。」


「さてそれでは転生を開始するがよいか?」


「大丈夫だ。」


そういうと体を白い光が包み視界も徐々に白く染まっていった。


「達者でな」


意識が完全に飛ぶ寸前に聞いたこの世界最後の言葉だった



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