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短編・詩 恋愛

甘い林檎

作者: 些稚 絃羽

熟した林檎に歯を立てて

赤い舌で雫を舐めとって

その爽やかな甘い唇で

苦い世論語る貴方は矛盾だらけね


もっと単純に

愛の言葉囁いてよ

貴方だけの言葉で

林檎の滴りのような

甘い囁きを落として


一般論なんてどっちでもいいから

貴方だけの言葉で

貴方だけの想いを


青くてもいいから

欠けていてもいいから

ただ種は少ないほうがいい

含みなんて持たせないで

実るのを待ってなんていられない


言葉にならないと言うのなら

その唇でくちづけて

貴方が感じた艶やかな甘みを

私に移してさえくれれば

それでいいから

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