6 2年後
「有理亜、そろそろ行くってさ。
準備とか大丈夫?」
今日は九城学園の初等部入学式の日です、
とても楽しみです!
「はい」
「・・・楽しみなのはわかるけど、楽しみ過ぎて体調崩さないようにね。」
「はーい。」
結局幼稚部の方には通えませんでしたが、
身体の調子も学校に通えるぐらいまでには良くなったので今日が初めての登校です。
とは言え、車ですからね・・・人と会いませんよ?
「架音・・・」
「?・・・どうかしたの?」
「朝日奈・・・さんって結局どうなったんですか?」
La contraire の主人公の人を調べてみると言っていたので気になったのですが・・・・
「あー・・・九城学園じゃないよ。
私立の華海女学園にかよっているみたいだよ。」
変に関わられても困っていましたので・・・ラッキーなのでしょうか・・・?
「と言うと朝日奈さんの家もそれなりの家なんですね。」
「そうだね・・・・それなりの病院を営んでいるみたい」
「有理亜お嬢様、坊っちゃま。着きました。」
「有難う。」
「有難う御座います、斎藤さん。」
「いってらっしゃいませ。」
そう言って校門のところに入ると、見慣れた人が居た。
「伊織、お早う。」
「お早う。架音、有理亜。」
「お早う御座います、伊織さん。」
あのパーティーの後も主に La contraire の件でよく神宮路家に来ていたので仲良くなったんでしたっけ?
「2人共進学テスト満点でtopだったと聞いたが、
流石だな。」
当たり前の事です。
いくら名門中の名門だとはいえ前世があるんですから。
わたしも架音も年が違うとは言えどちらも名門の私立に通っていたのが後々分かりました。
「それにしても・・・意外だった、有理亜は・・・体調を崩して来れないと思っていたが、
このぐらいなら大丈夫になったみたいだな。」
「そうだね、浮かれすぎてまた崩さないといいけどね。」
「違いない。」
「架音に伊織さん・・・本人がいる前でそれを言うのはお薦めしませんが?」
苦笑いをしながら言う兄達にちょっと怒りながら言えば
またもや苦笑しながら謝られました。
子供扱いな気がしてなりません。・・・確かに前世も合わせたら、わたしが17歳、架音が23歳、伊織さんが・・・24歳ですけど・・・
「・・・子供扱いしないでください。」
「子どもだろ。」
「うん、妹だし・・・・ね。」
裏に隠された意味が分かります。
そう思っていると人の目線が此方に来ていることに気づきました。
多分架音と伊織さんでしょう。
「ハァ・・・何時もにまして凄くなったな。」
「そうなの?」
「君たちのせいだ。」
「達って・・・わたしは違いますよ。
架音だけでしょう?」
「「・・・・・」」
あれ・・・?
「有理亜は・・・男の目線まで僕達に来ると思うの?」
「え・・・・あ・・・本当ですね。」
女子だけではなく男子も見ていました。
ということは・・・・わたしも・・・?
「君はもっと自分の容姿を理解した方がいい。」
「・・・ご検討致します。」
確かに・・・前世と比べて格段と見た目の良さが上がっている。
周囲が普通と考えていたので・・・自分も普通だと思っていましたね。
今見る限りでは・・・これが普通ではないみたいですね。・・・平凡が良かったです
「理解できた?」
「まぁ・・・・」
「じゃあ・・・行こうか。」
「そうですね。」
此処はAからDまでクラスに別れて、大体平等になるようにわけられるのですが、
わたしが心配だからと言って同じA組にして貰ったらしいのですが・・・。
本来ならば、2人しかいない満点者が同じクラスになることがないらしいのです。
「有理亜?
そろそろ入学式始まるから行こう?」
「はい。」