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物の声  作者: むく
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ぬいぐるみの福ちゃん

「ほうほう」


部屋でパソコンをしていると、デスクの上のハリーポッターの本の上に置いてある、ふくろうのぬいぐるみが鳴きだした。

小学生位の時に、近くのスーパーに売っていて、結構な大きさのぬいぐるみだったので中々買ってもらえなかったんだけど、どうしても欲しくておねだりし続けたら、お父さんが買ってくれたんだっけ。

部屋の整理をしても、このぬいぐるみは捨てられなかった。


   私「福ちゃんどした?」

福ちゃん「ハリーポッターを読め。」

   私「読め。って笑。」

福ちゃん「ハリーポッターの世界に行け。毎日退屈じゃろ。」

   私「そんな事ないよう。最近は仕事もお休みだし、毎日楽しいよ?」

福ちゃん「嘘をつくな。」

   私「え?」

福ちゃん「毎日そなたを見ているわしの身にもなってくれ。」

   私「福ちゃんから見ると、私ってそんなに退屈そうなの?」

福ちゃん「あぁ。実に退屈そうじゃ。そなたからは焦る心を感じる。」

   私「焦る心?」

福ちゃん「そうじゃ。そなたは常に焦っておる。常に何かに追われておる。何をしていても、特に何かをしていなくても、心が焦っておるんじゃ。」

   私「心が、焦ってる・・・」


確かにそうだった。私は仕事をしている時も、仕事を辞める事になって何もしていない今も、いつも何かに追われている感覚、焦る感覚があった。

この感覚は何なんだろうって、毎日モヤモヤしていたけど、心が常に焦っていたのか。


   私「ハリーポッターを読めば焦る心が治るの?」

福ちゃん「それはそなた次第じゃの。そなたの心に希望を見出すものは何か、探してごらん。そなたならきっと見つけられるはずじゃ。気付けるのは自分だけじゃ。気付く心を掴むのじゃ。」

   私「気付く心・・・」

福ちゃん「そうじゃ。そなただけの、そなただけに与えられた気付きじゃ。他の誰かは入り込めない。そなただけに与えられた気付き。」

   私「私専用のってこと?」 

福ちゃん「専用、そうじゃの。そなた専用の気付きをいつも心に願うのじゃ。強く願えば必ず答えてくれる。」


焦る心に気付く心、心の世界は奥が深いな。

ハリーポッターをもう一度読み直そうとずっと思っていても、分厚くてなんとなく手がつけられていなかった。

どうせ読んでも同じだし・・・とか思ってたけど、福ちゃんがそこまで言うなら読んでみようかな。


何かに気付けるといいな。

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