第六話「忠告」
鑑「黄華さんの事です。」
鑑「貴女の事だから、黄華さんに情を持つ事はあまり無いかもしれないですが、一応忠告しておきます。黄華さんに情を持つべきではありません。」
鑑「早めにそんな物は捨てておいて下さい。」
澪「…?」
澪「まぁ、はい。分かりました。」
梨子に何かあるのだろうか…。
梨子「あ、行きますよ維紫埼さん!」
梨子が来た。
鑑「ではさようなら。維紫埼さん。あ――いや、海さん。」
澪「…え?」
海…その名は…
私の姉の名だ。
何で知って…嗚呼。
きっと、能力で見て知ったんだ。
それか、組織が調べて、その情報を教えて貰ったとか。
絶対そう…だよな?
鑑「…」
梨子「あ、後は一人で頑張って下さい!」
放って行くなよ。
――――――――――――――研究部隊客室
梨子「余計な事をしてくれた様だね。鑑。」
冷たい眼差しで男を見る女性。
男の額から汗が流れている。
鑑「私はあの人の為に言っただけですよ。」
梨子「お前は嫌いだよ。」
鑑「別に構いませんよ。」
鑑「ところで、最近あの人に情が移っているのでは?―――の黄華さん。」
梨子「デカい声でそんな事言われたら困っちゃうなあ。鑑。」
鑑「貴女は絆されてしまった。袈宮さんにも、維紫埼さんにも。」
梨子「蓮は…。澪には、同じ物を感じた。だから――」
鑑「気を許した。」
梨子「ッ…」
梨子「お前は、維紫埼海と知り合いだった様だな。」
鑑「知り合い…じゃないです。友人です。」
鑑「…ほんと、貴女にはヒヤヒヤします。」
鑑「ステータスを見てビビったのは貴女と首領くらいですよ。」
梨子「あはは。これからも宜しくね。協力者。」
鑑「はぁ…。」