第二話「サリー」
楓「あ、後で案内してくれる人が来るから。待っててね!」
?「楓!!書類まだ終わってねェだろうが!!仕事しろやァ!!」
茶髪の女の人が怒鳴っている。
楓「うわッ!チビじゃん。書類くらいすぐに終わらせられるんだから連れ戻しに来んなよ。
学習能力ないのぉー?」
?「こんのクソガキィ!!誰が無いチビじゃァ!!」
楓「胸が無いとは言ってないんだけど!!」
喧嘩が始まった。うるさい。
楓「…もういいや。澪ちゃんごめんね?じゃあ僕仕事して来るから〜。またねー!」
楓さんは女の人と一緒に部屋を出て行った。
眠いから寝よ。
?「起きて下さい!お~い!維紫埼さん!」
澪「貴女が案内してくれるの?」
?「そうです!黄華梨子です!よろしくお願いします!」
澪「?なに梨子?」
梨子「オバナです!オバナリコ!」
澪「宜しく。梨子。」
梨子「はい!」
梨子「では早速案内します!」
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梨子「最後、子供部屋です!」
澪「ねぇ梨子。あの子は?」
子供部屋の中には、金髪碧眼の少女が居る。
ぬいぐるみで遊んでいる。
楽しいのだろうか。
表情が見えないから分からない。
梨子「サリーラスさんです。首領に拾われた子供達のうちの一人。ッ…」
澪「?」
梨子の顔は暗い。
梨子「地雷を踏んだら攻撃されるので、気を付けて下さい!」
急に笑顔でそう言う。
目は笑ってはいないが。
梨子「じゃあ、また後で!」
行ってしまった。
澪「…。サリーラスさん。」
Sr「…。何?期待の新人。」
棘が有る言い方…。
Sr「貴女と話したくないの。自室に戻りなさい。」
澪「暇じゃないですか?私で良ければ話し相手になります。」
Sr「まぁ良いわ。入って。」
Sr「こんにちは。わたくしはサリー。サリーさんと呼びなさい。」
澪「はい。サリーさん。」
Sr「ああ、そうそう。貴女は首領の左腕の座に就くらしいわね。」
澪「そうなのですか。知りませんけど。」
Sr「…そうなのね。まぁ、本来は左腕の座は貴女の位置ではないわね。」
澪「そうですか。」
澪「そういえば、其のぬいぐるみ、大切な物なのですか?」
Sr「はぁ。まぁそうよ。大嫌いな子の形見なの。」
何で大嫌いな人の形見を貴女が持っているんだ。
Sr「…。チッ」
Sr「…足りない。足りない。足りない。嗚呼、足りない!!」
!?
おかしい。明らかに…正気じゃない。
Sr「だから戻れって言ったのに!!」