クラス分け
入学式が終わり、俺たちは教員の指示で各教室でオリエンテーションを行うことになった。教室で待っていると秋も一緒のクラスだったようで近づいてきた。
「挨拶失敗しなかったな、面白くなることを期待していたんだが……」
そう残念そうな感じで秋は話しかけてきた。
「いや失敗しなくて良かったよ。正直緊張して少し危なかった。」
「おまえら、席につけオリエンテーションを開始するぞ!」
そう言って担任であろう教員が入ってきた。
「透、また後でな」
そう言って秋が席から離れていった。
「このクラスの担任の田部 智行だ。担当の教科は数学だ、これから1年間頑張っていこう。」
「「よろしくお願いします。」」
「それでは自己紹介を出席番号順に行う。それじゃあ相葉から頼む。」
そうして自己紹介が始まった。
「相葉 浩介です。 サッカー部に入部する予定です。1年間よろしくお願いします。」
そう言ってトップバッターの相葉が挨拶をした。
「はい、次」
「岩城 千晴です。趣味は読書で、まだ部活動は悩んでます。これからよろしくお願いします。」
どうやら入学式で隣に座っていた岩城さんも同じクラスだったようだ。
そろそろ俺の番が回って来そうだ。正直言って自己紹介はどのようにするか悩む。オタクであることを言うか言わないかで今後のクラスでの立ち位置が変わるので、しっかり空気を読んだ自己紹介をすることが大切だ。しかしながらオタクの友達も欲しいのでそれとなくアピールできる自己紹介をしたい。
「次」
遂に順番が回って来た。
「倉敷 透です。趣味は読書とイラスト 部活動は趣味が忙しいので入る予定はないです。よろしくお願いします」
まぁ無難な感じには言えたであろう。特に個性的な挨拶をする人もなく普通に自己紹介が終わった。
「それでは、今後の予定を説明していく。まず、明日は健康診断を行うので、体操着を忘れずに持ってくること。また、来週には2泊3日の研修合宿があるので、その準備もしっかりしておくように。では、今日のところは解散」
「「ありがとうございました」」
「透、帰ろうぜ!」
「そうだな、この後どうする?」
「俺は、家族とご飯を食べにいく予定だからそのまま帰るぞ」
「俺も、母さんと妹と一緒にご飯を食べる予定だから帰るか」
帰り支度をし、明日からの学校生活について話しながら帰ることにした。
「なぁ、透 岩城さんすごい可愛かったよなぁ…」
「そうだな アニメのヒロインみたいに可愛く見えたな」
学校生活というよりは岩城さんについて話していた。
ヒロインとの絡みがない…
次こそは