表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
98/137

華佗と一刀じゃない一刀

陳留を攻めてきたベリアル率いる悪魔軍団を倒すため五芒円陣(ペンタゴン)を発動させた一刀


だがその代償として一刀も大きく傷つくなか、悪魔軍団を消滅させることには成功したものの、その直後に最後の悪魔長であるルシファーが現れ一刀と華琳を大きく傷つけるが何を思ったのか突然去ってしまう


これにて危機は去ったわけなのだが


悪魔軍団との戦いが終わってから三日が経過し


トントンッ!


陳留の町は少しずつではあるが復興していた。


春蘭「あれだけ被害を受けたというのにもう復興できるとはさすがは華琳様が治める国だな 」


桂花「やはり王がいいと復興が早いのよ 」


復興を喜ぶ二人であったが


秋蘭「だが、最大の窮地を救った本人がいまだに目が覚めぬがな 」


張三姉妹以外の他のみんなが勢揃いするなか一刀と華琳がこの場にいなかった。


一刀は五芒円陣を使った反動によりあれから目が覚めず


華琳に至っては一刀が目を覚ますまで側にいると言い出し、食事もろくにとっていないのだった。


マリア「今の一刀に回復薬や回復魔法は効かないから自然に目が覚めるまで待つしかないけど 」


凪「あれからもう三日ですしね 」


いつ一刀の目が覚めるか


それは誰にもわからない


下手をすれば一週間、一ヶ月、一年以上の可能性もあるのだ。


風「お兄さんのことですからおっぱい見せれば飛び起きるかもしれませんけどねぇ 」


ちなみにその案は即座に却下された。


稟「一刀殿もそうですが華琳様も食事をしていませんし 」


王である華琳が断食しているのに自分達が食べてはいけない


という気持ちが全員に響き何が起きるかわからないため断食とはいかなくても食べる量を減らしており、食いしん坊である季衣も腹八分で食べていた。


だがみんなも何もしなかったわけではない


この数日の間、各地にて医者の捜索、立て看板を行っていたのだが、医者は現れても一刀を治すには至らなかった。


そんな時


?「たのもう!! 」


城の前で誰かが叫んでいた。


流琉「誰か来たようですよ 」


マリア「たのもうだなんて、道場破りかしら? 」


怪しみながらも様子を見に行くと


華佗「俺の名は華佗(かだ)、通りすがりの医者だ。この国に重病人がいるという噂を聞いて駆けつけた 」


そこには赤い髪をした華佗という男がいた。


そして華佗が医者だと聞くと


春蘭「ならこっちへ来い!! 」


ビュンッ!!


華佗「うわぁっ!? 」


華佗は春蘭に引っ張られていった。


一方その頃、一刀の部屋では


華琳「一刀… 」


華琳が一刀に話しかけていた。


華琳「どうせあなたのことだから私を驚かそうとして目を覚まさないフリをしてるんでしょ。怒らないから目を覚ましなさいよ 」


一刀「・・・ 」


そんなわけがなく一刀は倒れたままであった。


すると


華琳「そ…そういえば物語じゃ接吻(せっぷん・キス)が目を覚ますきっかけになるのよね 」


きょろきょろっ


回りに誰もいないのを確認した華琳は


華琳「一刀… 」


ん〜っ…


一刀に接吻しようと顔を近づけたその時


バッタァーンッ!!


春蘭「華琳様、医者を連れてきました 」


扉を破壊して春蘭が現れた。


華琳「しゅ…春蘭!?(いいとこだったのに!) 」


春蘭「ほら、早く北郷を診ろ! 」


ずいっ!!


春蘭は華佗を一刀の前に突き出すと


華佗「ゲホホッ!?こんな扱いされたのは初めてだ!? 」


苦しむ華佗であったが


華佗「むむっ!! 」


倒れている一刀を見た瞬間、華佗の表情が変わった。


華佗「こいつは物凄い病魔だな!?だが、俺の針に不可能という文字はない! 」


懐から針を取り出し、決める華佗であったが


季衣「あの人、さっきから病魔って何を言ってるんだろう? 」


霞「あいつ自身が危ないんちゃうか 」


病魔は華佗以外には見えないため怪しい人扱いされていた。


まぁそれは置いといて


華佗「くぅっ!?こいつめ!!うわぁっ!? 」


真桜「何しとんねん!! 」


沙和「こんな時に遊ぶななの!! 」


病魔と戦う華佗だが病魔は華佗以外には見えないためやはり怪しく見えた。


そして


華佗「いまだ!ゴッドヴェイドォー!!元気になれーっ!! 」


パアァーッ!!


華佗は病魔の隙をつき、一撃を食らわした。


すると


ぴくんっ!!


華琳「!? 」


一刀の体が微かに動き


一刀「あ〜〜っ!!よく寝た。あれっ?みんな揃ってどうしたの? 」


完全に目覚めたのだった。


華琳「馬鹿っ!!心配かけさせないでよ! 」


ギュッ!!


一刀「えっ!? 」


何故華琳が抱きついてくるのか一刀にはわからなかった。


華佗「これでもう大丈夫。病魔は完全に滅したがしばらくの間様子を見るため滞在させてもらうがよいかな? 」


華琳「えぇ、あなたのおかげで一刀は助かったのだからいつまでもいなさい 」


確かに病魔は華佗によって完全に滅せられた。


だが、別の問題が発生していたのをこの時は誰も気づいていなかった。


それから更に三日が経過し


一刀「久々の警邏だな 」


体力が完全に回復した一刀は自ら警邏に行くことを志願し、凪達を連れて巡回していたのだが


真桜「隊長が自分から警邏を志願するなんて、明日は雨でも降るんちゃう? 」


沙和「確かにいつも逃げたり仮病使ったりしてるなの 」


凪「ようやく隊長も真面目になったのですね 」


凪以外に明らかに一刀の様子がおかしいと思われていた。


するとその時


警邏兵「隊長!報告したいことがあります! 」


一刀「何だ? 」


一人の警邏隊隊員が一刀に近づくと


警邏兵「警邏の最中に覗き場所を見つけました! 」


卑猥な発言をした。


隊長である一刀は男子隊員達に覗き場所や美女の情報を集めさせ


凪「あいつ… 」


それを制裁するのは凪かマリアの役目であり、隊員をボコろうとする凪であったが


一刀「馬鹿者ーっ!! 」


警邏兵「へっ!? 」


何故か一刀が怒鳴り出した。


一刀「警邏の最中にそんなものを見つけるんじゃない!恥を知れ!!この事は華琳に報告するからな 」


これがいつもの一刀ならば


一刀「よしっ!早速その場所に行こうではないか♪ 」


とでも言い出すのにおかしかった。


更に


美女「あっ!隊長さん、うちのお店で飲んでかない 」


ぶるんっ!


おっぱいが大きく、露出の高い服を着た美女が一刀を誘ってきた。


これがいつもの一刀ならば


一刀「行く行く!!警邏なんてサボって飲んじゃうもんね♪ 」


とでも言うのだが


一刀「今は警邏の最中なので後で寄らせてもらう。それと露出は控えた方がいいぞ 」


美女「へっ? 」


誘いを断り、露出を控えるようにまで言ってきた。


真桜「い…いつもの隊長やない!? 」


沙和「モンスターが化けてるなの!? 」


凪「いや、信じられないがこの気は間違いなく隊長だ!? 」


一刀の様子に驚きまくる三人であった。


その後、他のみんなも一刀の変化に驚き


ついには


華琳「これより緊急軍議を開くわ 」


一刀を除いて緊急軍議が開かれた。


秋蘭「今の北郷は何故か性欲が無くなってますね 」


季衣「変態じゃない兄ちゃんなんて兄ちゃんじゃないよ!! 」


流琉「あぁなった原因は何でしょうか? 」


皆が頭を捻るなか


華佗「わかったぞ! 」


一刀の代わりに軍議に参加させられた華佗が何かを閃いた。


華琳「何が原因かわかったの!? 」


華佗「あぁ、原因は… 」


原因は…


華佗「治療の際に与えた俺の気だ! 」


華佗であった。


華佗「あいつを治療した際、俺の気も必要以上に多く渡してしまってな。それが原因であいつの性欲が無くなって… 」


すると


春蘭「貴様の仕業かぁーっ!! 」


ブォンッ!!


華佗「うわぁっ!? 」


華佗の目の前に春蘭の剣が振り下ろされた。


春蘭「元に戻せ!変態でない北郷なんて切りがいがない!! 」


華佗「そ…そう言われてもこればかりは時に任せるしか!? 」


そう答える華佗に対し、華琳は


華琳「全軍抜刀!華佗を始末なさい!! 」


全員『了解! 』


皆に華佗を始末するよう命じ


華佗「そ…そういえば用事を思い出したので去らせてもらう!退散!? 」


シュバッ!!


命の危機を感じ取った華佗はその場から逃げ出すのだった。


春蘭「逃げられた!! 」


マリア「でもこれからどうするの!? 」


華琳「もしこのまま一刀が一生真面目だったら… 」


そんなの一刀じゃない


悩みまくる皆であったが


風「ここは風の出番のようですねぇ 」


何か解決策を見つけた風であった。


そして


一刀「んっ? 」


歩いている一刀の目の前に


バァンッ!!


『この本でしか見られない爆乳巨乳てんこ盛り!見なきゃ損するよ!!』


と書かれたエロ本があり


一刀「ふんっ… 」


最初はその場から去ろうとする一刀であったが


ぴたっ!!


すぐに足を止めると


一刀「エロ本〜っ!! 」


シュバァッ!!


エロ本目掛けて飛びかかる一刀であった。


風「やはりお兄さんにはおっぱい、それもたくさんあれば効果的でしたねぇ 」


華琳「あの馬鹿… 」


呆れる華琳であったが


何はともあれ一刀が元に戻ったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ