表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
95/137

交渉とビンタ

今回は一部原作にあるシーンが使われています

春蘭達主な武将達がいない隙を狙い、デビバットによって呼び出された悪魔長の一人・べリアルがモンスター軍団を陳留へ侵攻させてきた。


武将不足で手薄になった陳留を救うため、一刀は全召喚獣を呼び出すもべリアルはデビバットによるデータによって一刀がそうすることを計算していたのだった。


ギャシャアァーッ!!


陳留の町が次々とモンスターに襲われるなか


ミノタウロス「モオォーッ!! 」


ドカァッ!!


一刀が呼び出した召喚獣達が必死で食い止めていた。


以蔵「これだけ敵の数が多いと暴れがいがある。…と言いたいですが 」


『ゴゴゴッゴ、ゴーゴー 』


ミノタウロス「あぁ、俺達が力を使えば使うほど一刀の旦那の力を大きく消耗させちまうな 」


召喚獣は一体呼び出すだけでもいくらかの魔力を消耗する


それが十体となれば魔力消耗も十倍となり


更に呼び出した召喚獣が魔力を使用すればその分、術者の疲労もかなりのものとなる


ミノタウロス「だから俺達召喚獣は極力魔力を使用しちゃダメだ。旦那の疲労がそれだけ多くなるからな 」


『ゴゴゴッ!! 』


以蔵「仕方ねぇか 」


当然のごとく町を守っているのはミノタウロス達だけではない


別地区では


ガラッ!!


町人「うわぁーっ!? 」


崩れた瓦礫の欠片が町人目掛けて落ちてくるが


ピキィッ!!


ぬぼぉっ!!


スライムが町人を包み込んで衝撃を吸収し


スフィンクス「安全な場所はこっちニャ! 」


スフィンクスが誘導し


わんわんっ!!


スフィンクス「今度はあっちニャ 」


ケルベロスの嗅覚で町人達を探していた。


また、別地区では


ボシュウゥーーッ!!


ベチャァッ!


クラーケンがモンスター相手に墨を吹き


ケロローッ!!


ボオォーーッ!!


その墨目掛けてサラマンダーが炎を出していた。


そして皆が集まっている避難場所では


フィーネ「ヒーリング! 」


パアァッ!


回復能力を持つフィーネが重傷者を回復させていき


キキィッ!


チキチィッ!


軽傷者はグレムリンが対応していた。


フィーネ「(私も出来る限り魔力を抑えてますけど、ご主人様は大丈夫でしょうか!?) 」


そして華琳達のいる本陣では


華琳「桂花、我が軍の状況を! 」


桂花「ハッ!我が軍と召喚獣達による活躍により敵軍の進撃を何とか抑えているようです 」


華琳「そう。それで春蘭達が戻るまで持ちそう? 」


桂花「それは…わかりません 」


それは一応陳留の筆頭軍師である桂花ですらもわからなかった。


そして普段の華琳ならば『わからない』と答えれば『無能は去りなさい!』と言われることも知っていたのだが


華琳「そう。わかったわ 」


状況が状況だけに華琳はそう言わなかった


華琳「一刀、あなたの方はどうなの? 」


華琳が一刀に聞いてみるが


一刀「・・・ 」


一刀は黙ったままであった。


桂花「ちょっとあんた!華琳様に対して何て無礼な… 」


桂花が一刀に近づいたその時


一刀「へっ…? 」


バァンッ!!


一刀の表情は脱水症状寸前となったようになっていた。


桂花「ひぃっ!? 」


華琳「どうしたの一刀!? 」


理由は当然魔力の使い過ぎである。


普通の魔法使いならば一体しか契約できない召喚獣を十体契約し、しかも全員呼び出したとなれば消耗する魔力もかなりのものとなる。


今の一刀は魔力切れ寸前にまでなっていたのだが


一刀「だ…大丈夫だってこれくらい…最近仕事が多いから寝不足でさ 」


ふらふらな体ながら無理をする一刀


華琳「一刀… 」


さすがの華琳も一刀を心配したその時だ。


フッ!


桂花「えっ!?華琳様!?何処へ消えたのですか!? 」


桂花の見ている目の前で一刀と華琳の姿が消えたのだった。


そして消えてしまった二人は


華琳「何処なのここ? 」


見知らぬ何もない空間に飛ばされていた。


しかも


一刀「あれっ?いつの間にか魔力が回復してる 」


さっきまで倒れる寸前であった一刀の体が多少復活していた。


これは一刀の魔力が少々回復したからである。


しかし、何故魔力が回復したのかというと…


べリアル「儂が特別に回復させてやった。交渉するというのに会話ができぬようではつまらぬからな 」


不思議がる一刀達の前にべリアルが現れた。


華琳「誰よあんた! 」


べリアル「儂の名はべリアル。この地に攻めいるモンスター軍の大将である 」


一刀「お前がべリアルか!魔法世界の教科書に載っていたから知ってるぜ!! 」


べリアル「ほほぅ、儂が教科書に載っているとは有名になったものだ 」


もちろん教科書に載っているのはべリアルだけではない


べリアル「話は戻すがお前達をここへ呼び出したのはこの儂じゃ。ちと交渉するためにな 」


華琳「交渉ですって! 」


べリアル「左様。魔法使い北郷一刀よ、貴様に聞こう 」


一刀「俺に? 」


陳留軍大将である華琳ではなく一刀に何故交渉するというのだろう?


べリアル「貴様の返答次第では我が軍はこのまま退いてもよい 」


一刀「マジか!? 」


べリアル「ただし条件として… 」


スッ!


べリアルは華琳を指さすと


べリアル「貴様の手でこの女を殺すがよい! 」


バァンッ!!


とんでもないことを言い出した。


華琳「何ですって!! 」


べリアル「デビバットからの情報によると、この女は貴様の主人であり嫌う対象と聞いている。儂はサタン様を封じた憎き魔法使いが嫌いだが貴様がこの女を殺せば我が軍は撤退してやろう。断れば滅ぶがよい!さて、どうする? 」


華琳を殺せば陳留は助かる


それを聞いた一刀は


一刀「確かにその情報はあってるよ。俺は華琳が大嫌いだ 」


華琳「一刀… 」


一刀「いつも厳しいし、ちょっと仕事サボっただけできついお仕置きするし、ケチだし、胸は洗濯板だし… 」


華琳「こ…このっ!! 」


そんなこと思っていたのかと怒る華琳


だが


一刀「だけどな、いくら俺だって悪魔なんかと取引するかってんだ!アッカンベー!! 」


一刀は交渉を断り、アッカンベーまでした。


べリアル「ほぉ、この儂に対してそのような態度をするとは余程死にたいらしいな、後悔するなよ 」


一刀「へへ〜んだ!悪魔なんかと取引するくらいなら後悔した方がマシだってんだ!お尻ぺんぺ〜ん♪ 」


ペシペシッ!


更にべリアルに尻を向けて叩く一刀


これだけ馬鹿にされればいくらべリアルが温厚な性格であったとしても…


べリアル「よかろう。あの世で後悔するがよい!! 」


カッ!


べリアルは激しく怒り、一刀達を元の世界に戻すのだった。


そして


シュパッ!!


桂花「あぁ華琳様、よくぞご無事で 」


戻ってきた華琳を心配する桂花


一刀「はぁはぁ…!? 」


戻された一刀も魔力切れ寸前の状態に戻されたのだった。


すると


華琳「一刀! 」


バァンッ!!


華琳が一刀の前に立った。


一刀「(やべっ!?さっきはつい言い過ぎちゃったかな!?) 」


いつもの展開ならばお仕置きされる!?


そう思う一刀であったが


華琳「私を殺しなさい 」


一刀「へっ? 」


華琳はとんでもないことを言い出した。


桂花「華琳様、一体何を…!? 」


華琳「黙りなさい桂花!一刀、さっきの奴の話を聞くと敵は陳留を滅ぼす力を持っている。そんな敵を相手に我が軍の主力はほぼいない今、勝てる確率は限りなく低い 」


確かに華琳の言う通りである。


華琳「なら私一人の命を犠牲にするだけで陳留が助かるというのなら遠慮なく私を殺して… 」


その先を言い続ける華琳だが


パシィンッ!!


桂花「なぁっ!? 」


いきなり一刀が華琳の頬をはたいた。


桂花「ちょっとあんた!一体何を… 」


一刀「華琳、俺はお前を多少は高く評価していたが今のは幻滅したぞ 」


華琳「じゃあ、どうしろっていうの!!悔しいけどあんな大軍相手に敵うわけが… 」


一刀「まったく手がないわけじゃねぇよ!! 」


華琳「えっ!? 」


一刀には何かしらの手があるようだった。


一刀「めったにやらない手だが、これしかねぇよな 」


果たして一刀の手とは…!?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ