拠点6と悪魔華琳・後編
できる限りリクエスト通りに仕上げたつもりです
デビバットが偶然呼び出してしまったモンスターが華琳に取りつき、取りつかれた華琳は城や街でイタズラして大暴れしまくる。
その様子を誰もが華琳の機嫌が悪いと思うなか
一刀のみが『華琳があんなことをするはずがない!』と思うのだった。
一刀「とにかく今は華琳を止めないと大変なことになるぜ! 」
秋蘭「そうだな 」
春蘭「本当は華琳様に対して暴行するだなんてことはしたくないのだが… 」
霞「んなこと言っとる場合やないからな! 」
バッ…
一刀、春蘭、秋蘭、霞の四人が華琳を取り押さえるため飛びかかろうとしたその時
ヒューーッ!!
パシッ!!
一刀「えっ!? 」
突然、空から巨大なハンマーが落ちてきて華琳の手に渡った。
そして
華琳「いい武器じゃないの、これでもっと壊せられるわ! 」
ドカドカァッ!!
巨大なハンマーを手にした華琳はハンマーを振るい、更に街を破壊しまくった。
春蘭「秋蘭、最近の天気は雨や雪だけでなく大槌まで落とすのだな 」
そんなわけがなかろう!
一刀「一体どうなってるんだ!? 」
一方、上空では
デビバット「ニャパパッ!何やら騒ぎを聞いて来てみれば何だか知らないが曹操が大暴れしてるじゃないか 」
自分が呼び出したモンスターが原因とは知らないデビバット
デビバット「その巨大ハンマーは俺っちからのプレゼントさ、そいつを使って更に大暴れするがいいぜ 」
そう。空から落ちてきた巨大なハンマーはデビバットが繰り出したものであった。
デビバット「それにしても人が苦しんでいるのを見るのは愉快だぜ♪ニャパパッ♪ 」
人々が苦しむ様子を見たデビバットが大笑いしていたその時
すぽっ!
華琳「あら、持ち慣れてないからすっぽ抜けちゃったわ。まぁ別にあんなものなくても構わないわよ 」
華琳の手からハンマーがすっぽ抜け
キィンッ!!
デビバット「へっ? 」
ドカァッ!!☆ミ
デビバット「にゃーーっ!? 」
キランッ☆
自業自得とばかりにデビバットに命中し、飛ばされたデビバットは星となったのだった。
一刀「おっ!いつの間にか巨大ハンマーが消えている。この隙に何とかしないと、しかし、さっきの巨大なハンマーを振り回したことから見て、どうやら華琳は何かに取りつかれているようだな 」
春蘭「ならさっさと華琳様を元に戻さぬか! 」
一刀「とはいえ、俺ってば浄化は苦手なんだよ。どっちかっていうとマリアの方が得意なんだが、こんな時に何処行ってやがるんだか! 」
マリアは凪達三人と共に賊を退治しに向かって陳留から離れていた。
一刀「えぇいっ!!苦しい時の召喚獣頼みだ! 」
スッ!
一刀は召喚リングを取り出すと
一刀「いでよスフィンクス! 」
パァッ!!
にゃんっ♪
スフィンクスを呼び出した。
一刀「スフィンクス!華琳の様子がおかしい。恐らく何かが取りついているだろうから追い払ってくれ! 」
スフィンクス「わかったニャ。でもその前に何が取りついているかを調べるのニャ 」
スッ!
スフィンクスは華琳を見ると
スフィンクス「ミラクル・アイ! 」
パアァッ!!
目から光を繰り出した。
秋蘭「何をする気だ北郷?まさかあの光は華琳様を傷つけたりするものじゃないだろうな!? 」
春蘭「なにぃっ!!そんなことしたらお前の首を絞めてやる!! 」
ギュギューッ!!
一刀「く…苦しい!?あ…安心しろ!?あれは取りついた奴を調べるだけの魔法だ。害はない!? 」
首を絞める春蘭に説明する一刀
すると
パッ!!
霞「何やねんあれ!? 」
華琳の後ろに小さな悪魔らしきものがくっついていた。
一刀「ゲホホッ!?あれはインプ。イタズラ好きな悪魔だ!? 」
春蘭「あいつが華琳様を操っていたわけか、私が引き剥がしてやる! 」
スフィンクス「今はボクの力で見えるようになってるだけで実際は触れたりできないのニャ 」
秋蘭「じゃあ、どうすればよいのだ!? 」
スフィンクス「一応ボクは浄化ができるけどボクの浄化は時間がかかるのが欠点なのニャ。だから一刀、少しの間、華琳さんを押さえつけてほしいのニャ 」
一刀「わかったぜ 」
そして一刀は準備をするのだが
華琳「このお皿、色むらがあるわ。こんな不細工なものはこの国に必要ない! 」
ガチャンッ!!
そうこうしている間にも華琳は次々と街を破壊していた。
そしてついに準備が終わり
一刀「大人しくしてろ華琳!いでよゴーレム! 」
パァッ!!
『ゴゴーッ!! 』
ズッシイィーンッ!!
華琳「ぐえっ!? 」
一刀が呼び出したアイアンゴーレムが華琳を押さえつけた。
一方
春蘭「か…華琳様ーっ!? 」
霞「仕方ないやろ!? 」
今にもゴーレムに飛びかかりそうな春蘭を押さえつける霞であった。
一刀「今だぜスフィンクス! 」
スフィンクス「わかったのニャ 」
サラサラッ!!
スフィンクスは地面にピラミッドが描かれた魔方陣を描くと
スフィンクス「悪霊よ、魔方陣に封印されるのニャ! 」
ゴゴゴーッ!!
ケェ…ケケッ!?
華琳に取りついたインプが魔方陣に吸い込まれようとしていた。
秋蘭「おい、本当に華琳様は大丈夫なんだろうな? 」
一刀「大丈夫だって、あの魔方陣は悪霊のみを封印する浄化魔法さ、華琳の心が闇に染まってなければ無傷だぜ 」
このままインプのみが封印され、華琳は助かる
誰もがそう思っていたその時だ。
ケェ…ケケーッ!!
パァーッ!!
『ゴゴッ!? 』
一刀「えっ!? 」
突如インプの体が輝くと同時にゴーレムは弾かれ、インプを見てみると
ゲシシシッ!!
バァンッ!!
インプの体が大きくなり、角や翼をはやしていた。
春蘭「北郷、これはどうなっている! 」
一刀「ヤバい!?どうやらインプの奴、種族進化しちゃったようだ!? 」
霞「何やねんそれ? 」
種族進化
それはモンスターが経験値をためることで中級、又は上級モンスターへ進化することであり
例をいうならば
ゴブリン(小鬼)→オーガ(鬼)
リザードマン(蜥蜴人)→ドラゴニュート(竜人)
インプ(小悪魔)→デビル(悪魔)
といった感じである。
ただし、確率は低いため滅多に進化は起こらないのだが、今回は運悪く進化してしまったのだ。
そしてインプがデビルに進化した影響により
ババァッ!!
華琳の服が弾け、代わりに華琳の姿は…
ジャキンッ!!
服がエロくなり、悪魔の尻尾や翼がはやしていた。
春蘭「華琳様、素敵なお姿です! 」
一刀「言ってる場合か!! 」
すると華琳は
華琳「ゲシシシッ!! 」
ガシッ!!
『ゴゴゴッ!? 』
自分を押さえつけていたゴーレムをつかむと
華琳「よくもこの私を押さえつけてくれたわね!! 」
ゴロロローッ!!
『ゴゴゴーッ!? 』
宙にあげ、そのまま回転させ
華琳「そおりゃーっ!! 」
シュッ!!
ゴロロローッ!!
ガッコォーーンッ!!
転がして投げ、民家をボーリングのピンのように破壊していった。
一刀「ストラァーイク!! 」
秋蘭「意味はわからぬが言ってる場合か!! 」
そして
華琳「この猫がぁーっ!!よくも私を封印しようとしてくれたわねーっ!! 」
ブォンブォンッ!!
スフィンクス「ニャーっ!? 」
パッ!
キランッ☆
華琳は自分を封印しようとしたスフィンクスまで遠くに投げ飛ばしてしまった。
それだけでなく
華琳「ハァーーッ!! 」
ゴォッ!!
華琳の体を物凄い闇の気が覆った。
一刀「あいつマジかよ!? 」
秋蘭「どういうことだ? 」
一刀「悪魔が人に取りついたまま闇の気を覆ったりしたら人間に耐えきれるわけがない。つまり華琳が死ぬぞ!? 」
春蘭「な…なにっ!? 」
秋蘭「それは困る!?何とかしろ北郷! 」
一刀「何とかしたいけど、俺だってどうすりゃいいのかわからないんだよ!?何かなかったかな? 」
ササッ!!
何か使えるものはないかと思いマジックバックを漁ると
一刀「これは!? 」
一刀の手には魔法世界から持ってきた銀のスプーンが握られていた。
霞「何や? 」
スプーンを見た一刀は次に霞を見ると
一刀「霞、ちょっとこいつを借りるぜ 」
霞「へっ? 」
シュルルッ!!
ぷるんっ♪
霞「なっ!? 」
霞からさらしを奪った。
霞「こんな時に何してくれんねん!! 」
普段の一刀ならば霞のおっぱいを凝視するのだが
一刀「こうして輪を作って投げ縄みたいしてと 」
ギュッ!!
何故か一刀はおっぱいを凝視せず、さらしで投げ縄を作ると
一刀「そらよっ!! 」
シュッ!!
ギュッ!!
さらし投げ縄を華琳目掛けて投げ、縛り上げた。
華琳「こんな布切れごとき、すぐに引きちぎって… 」
ところが
一刀「さらしよ、銀と化せ!シルバ・モルン!! 」
キィンッ!!
一刀が魔法を使ってさらしを銀へと変えると
華琳「ち…力が出せない!? 」
華琳の力を弱めた。
一刀「授業で悪魔は聖水、十字架、そして銀に弱いってことを習ったのを思い出したんだ。さすがにお前を退散させるほどの力はないが… 」
ずりずりっ!!
一刀「このままお前を魔方陣に引きずり込んでやるぜ!! 」
一刀はさらしを引っ張りながらちょっと前にスフィンクスが用意した魔方陣に華琳を引きずり込もうとした。
華琳「や…やめろ!? 」
力ずくで逃げようとする華琳であったが
秋蘭「そういうことならば手を貸すぞ 」
春蘭「華琳様を助けるためだ! 」
霞「ってか、早くそう言わんかい!! 」
ぐぐいっ!!
力が弱められ、武将三人の力が加えられたため引きずり込まれるのも時間の問題であった。
華琳「ち…ちきしょーっ!! 」
封印されたくない悪魔は
シュバッ!!
仕方なく華琳から分離するのだった。
一刀「大丈夫か華琳!? 」
華琳「うぅっ… 」
悪魔が抜け、倒れた華琳を皆が介抱している間に
「お…覚えてろ!! 」
バササッ!!
悪魔は逃げてしまったのだった。
これにて一件落着!
…と言いたいのだが、そうもいかなかった。
その次の日
民衆「曹操様を出せーっ!! 」
民衆「よくも家を破壊してくれたな! 」
街を破壊されたことに怒った民達が城へ攻めてきたのだ。
無理もない。悪魔が取りついていただなんて話したところで信じられるはずないのだから
華琳「皆、落ち着いて!壊した街は当然修復するから… 」
民衆「そんなの当たり前だろうが馬鹿かお前は!! 」
民衆「詫びとして土下座しろ!! 」
春蘭「き…貴様ら…!! 」
秋蘭「やめろ姉者!? 」
あまりの民衆の態度に激怒した春蘭が飛び出そうとしたその時!
一刀「テメェらこそ黙りやがれ!! 」
春蘭より早く一刀が叫んだ。
一刀「さっきから黙って聞いてりゃ日頃の恩を仇で返すような態度しやがって!華琳がいるから今まで平和な暮らしができてたんだろうが!! 」
一刀の叫びを聞き
民衆「そ…そうだよな 」
民衆「確かに曹操様は他の太守に比べたら重い税を取ったりしねぇし、他よりマシだな 」
民衆「俺達、少しばかり言い過ぎたな 」
民衆達は反省し、次々と城の前から去っていった。
華琳「一刀… 」
一刀「気にすんな、俺ってばあんな態度の奴らが一番気に入らないんだよ 」
そう言いながら華琳の前から去る一刀
華琳「あなたって人は… 」
華琳は春蘭達から悪魔に操られていた時のことを聞き、いつにもまして一刀が頑張っていたと聞いていた。
華琳の中でまた一刀に対する評価が少し上がったのだった。




