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スパイダーと鎌鼬

幽州に風羅がいると悟った一刀は春蘭、秋蘭と共に幽州へ向かい、最初は捕まってしまうも何とか風羅と再会する。


だがその直後、デビバットが幽州を攻め、一刀は風羅と共に戦おうとするが風羅はマフラーを奪われ、弱点である首を触られたことですっかり力が抜けてしまったのだった。


一刀「大丈夫か風羅!? 」


一刀は風羅に話しかけるも


風羅「だ…大丈夫でしゅ〜 」


全然大丈夫ではなかった。


デビバット「ニャパパッ!魔法使いには珍しい格闘技の使い手である風羅がまるで赤子のようじゃないか!こりゃ傑作だぜ 」


そんな風羅を見てデビバットが大笑いをしていると


一刀「よくも風羅をやりやがったな!俺が仇を討ってやるぜ!炎よ… 」


一刀が風羅の仇を討つべく、杖を構えて呪文を詠唱しようとしたその時!


シュルルッ!!


一刀「おわっ!? 」


カランッ!


突然一刀は何かの糸でぐるぐる巻きにされ、杖を落としてしまった。


一刀「この糸、まさか!? 」


デビバット「ニャパパッ!俺っちがいつまでもゴブリンやゴーストくらいしか召喚できないと思ってるなら大間違いだぜ! 」


スッ!


そんなデビバットの背後に


ピギピーッ!


蜘蛛の姿をしたモンスター・スパイダーが現れた。


デビバット「スパイダー!風羅の奴も縛っちゃいな! 」


ピギピーッ!!


シュルルッ!!


デビバットの命を聞いたスパイダーは


ぎゅぎゅっ!!


風羅「は〜〜… 」


風羅までもぐるぐる巻きに縛ってしまった。


するとそこへ


秋蘭「大丈夫か北郷! 」


白蓮「風羅!? 」


春蘭、秋蘭、白蓮が駆けつけ


春蘭「待ってろ!こんな糸くらい切って今すぐ解放してやるからな! 」


ブォンッ!!


一刀「ま…待て春蘭!? 」


一刀を救おうと剣を振るう春蘭を止めようとする一刀


その理由は…


ベチャァッ!!


春蘭「なっ!? 」


スパイダーの糸が物凄い粘着性を持つからだ。


春蘭「このっ!!私の剣を離せ!! 」


切るどころか剣がくっついて離れなくなってしまう春蘭


その隙を狙い


ピギピーッ!!


シュルルッ!!


春蘭「のわっ!? 」


秋蘭「姉者!? 」


白蓮「ひ…ひぃっ!? 」


スパイダーは春蘭、秋蘭、白蓮までぐるぐる巻きにしてしまった。


その後


兵士「あっ!風間将軍が捕まっている!今すぐお助けするんだ! 」


兵士達『おうっ!! 』


大勢の兵士達が風羅を救おうとすべく向かっていくが


デビバット「ちっ!次から次へと邪魔な奴らめ!やれスパイダー!! 」


ピギピーッ!!


シュルルッ!!


デビバットに命じられたスパイダーは場を薄い糸の膜で覆ってしまった。


兵士「何だこれ!? 」


兵士「中の様子は見れるのに破れないぞ!? 」


デビバット「ふんっ!外で中の奴らが殺されるのを黙って見てやがれってんだ 」


兵士達『くそーっ!!風間将軍の危機に助けることができないだなんて!! 』


かなりのショックを受ける兵士達であった。


デビバット「さて、中の奴らだが、ただ単に殺すんじゃ面白くねぇし、あの手を使うか 」


どうやって一刀達を苦しめるかを考えたデビバットは


デビバット「やりなスパイダー 」


ピギピーッ!!


スパイダーに命じ


もぞもぞっ


白蓮「な…何をする気だ!? 」


一匹を白蓮に近づけ、近づいたスパイダーは


カプッ!!


白蓮「ぎゃーっ!? 」


白蓮の頭に噛みついてしまった。


すると


もさっ!!


白蓮の顔から毛が生え


白蓮「ピギピーッ!! 」


白蓮がスパイダーとなってしまった。


そう。スパイダーに噛みつかれるとスパイダーになってしまうのだ。


風羅「白蓮様!!デビバット、よくも白蓮様を!私の攻撃を食らいな… 」


白蓮の変貌を見てようやく正気に戻った風羅がデビバットを攻めようとするが


デビバット「あ、そ〜れ♪ 」


つ〜〜


再び首を触られ


風羅「ふにゃあっ… 」


力が抜けてしまうのだった。


デビバット「ニャパパッ!この国に風羅がいるとは計算違いだったが、力のない風羅相手じゃ恐れることはない! 」


一刀「くそっ!! 」


デビバット「一刀の馬鹿も杖がなければ魔法は使えないからな、スパイダーの糸を切る唯一の風魔法が使える奴がいないわけよ! 」


そう。スパイダーの糸は風系の魔法で切ることができる。


だが一刀は杖を奪われ、風羅は力が抜けているこの状態では打開することはできなかった。


デビバット「次は誰をスパイダーにしてやろうかな♪ 」


一刀「(くそーっ!!デビバットごときに捕まるだなんて!!あの召喚リングさえあればこの場を打開できるってのに!!) 」


悔しがる一刀


すると


風羅「そ…そういえば一刀さん、私、一刀さんの召喚リングを持ってます 」


一刀「えっ!! 」


力が抜けてしまう前に風羅がそう言った。


風羅「確か緑色でしたよ… 」


召喚リングには色があり、呼び出す召喚獣の属性によって色が違う。


赤…炎属性


青…水属性


黄…光属性


茶…地属性


黒…闇属性


白…無属性


そして緑は風属性なのだ


風羅「幽州の市場で売られていたので一刀さんに会ったら渡そうと… 」


一刀「そんなことより風羅!それは何処にあるんだ? 」


一刀は風羅に召喚リングの場所を聞くと


風羅「私の懐にあるんですけど、この状態じゃ 」


確かに縛られた状態ではリングを取り出すことはできない


だが


一刀「わかった。懐だな 」


リングのある場所を聞いた一刀は


もぞもぞっ!!


デビバット「何やってんだ? 」


体を揺らすと


一刀「秘技・某三代目怪盗式脱出! 」


すぽっ!!


デビバット「ニャニャッ!? 」


何と!?パンツ一枚を残し、糸から脱出した。


日頃からお仕置きとして華琳に縛られている一刀はこのように脱出することができるのだ。


そしてデビバットが驚いている間に


一刀「そらよっ!! 」


ずぼっ!!


風羅「きゃっ!? 」


一刀は風羅の懐に手を入れ


一刀「これかな? 」


サササッ!!


風羅「そ…そこは… 」


風羅の懐をまさぐりまくっていた。


男と共に着替えをしても特に騒ぐことはない風羅だが、さすがに触られると感じてしまうようであった。


対して一刀は風羅が貧乳のため特に気にしていない。


この光景に


兵士達『あぁーーーーっ!!あいつ、風間将軍の胸元に手を!! 』


兵士達は驚きまくり


兵士達『北郷一刀!許すまじ!!絶対殺してやる!!! 』


一刀に対して殺意を抱き、怒りまくるのだった。


一方、そんな殺意が向けられているとは知らない一刀はついに


一刀「あった! 」


風羅の懐から召喚リングを取り出した。


と同時に


デビバット「はっ!?俺っちってば何を驚いてやがるんだ!?やれスパイダー!! 」


ピギピーッ!!


正気に戻ったデビバットがスパイダーに命じて一刀を襲わせた。


一刀「間に合え!? 」


そして一刀が召喚リングを指に填めるのとほぼ同時に


シュルルーッ!!


春蘭「あっ!? 」


秋蘭「北郷!? 」


スパイダーが一刀の全身を糸で巻いてしまった。


デビバット「何をする気かは知らないが遅かったようだな、このままお前をスパイダーに… 」


と、その時!


スパパパッ!!


デビバット「へっ? 」


何かの音が聞こえると


ばらっ!!


デビバット「ニャッ!? 」


スパイダーの糸が切られ、一刀の姿が現れた。


一刀「間一髪!?助かったぜ以蔵 」


その中には一刀の他に…


以蔵「(あに)さんも御無事で何よりだぜ 」


バァンッ!!


一刀の8番目の召喚獣・鎌鼬(かまいたち)の以蔵がいたのだった。


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