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陳琳と恋のライバル

月日が経つのは早いもので


マリアが陳留に来てから一週間が経過した。


働かざる者、食うべからずをモットーにする華琳はマリアに役職として凪達と同じ警邏隊の副隊長に任命した。


もちろん最初は


『いきなりやって来たのに魔法使いという理由だけで副隊長に任命された』


等と言われていたが、後に何故マリアが副隊長に任命されたのか理由が明らかになり、民達は納得することになる。


その理由は…


マリア「見つけたわよ一刀! 」


一刀「げげっ!? 」


隙を見つけては直ぐ様隠れて仕事をサボろうとする一刀を見つけることにかけてマリアがうまかったからだ。


マリアいわく、魔法世界でも似たようなことがあったとのこと


これにより民達はマリアの実力を認めざるしかなく、マリアは正式に副隊長として認められ


華琳をはじめとする陳留軍の皆から真名を呼ぶことを許可されたのだった。


だが、他者から見ればマリアは順調に進んでいたように見えるが、マリア本人的には一つ気がかりなことがあったのだ。


ある日のこと


マリア「う〜ん!? 」


手帳を見ながら何かを考えるマリア


その手帳には…


『華琳さん


どうやら一刀に脈ありな様子。最大のライバルになるかも』


『凪さん


一刀と何をしたか知らないけど何やら怒りを感じる。油断しないこと』


と書かれていた。


マリア「う〜ん!?何で一刀ったらモテるんだろう? 」


マリア自身も一刀に惚れているのだが、何故惚れてしまったのか理由がわからないのだ。


マリア「まぁ、あれで一刀は優しいとこもあるし、きっとそんなところね 」


とりあえずそういうことにするマリアであった。


マリア「この二人は一刀に好意を抱いているような感じなのはわかったけど、他の人はどうなんだろう? 」


はたして恋のライバルが何人いるのか気になるマリアは


マリア「これは調査が必要ね 」


早速調査を開始することにした。


とはいえ直接聞いても教えてくれないかもしれないため


マリア「変身魔法を使うしかないわね 」


スッ!


マリアは杖を取り出すと


マリア「我が望みの姿へ変えたまへ!メタモル! 」


ぼわんっ!!


変身魔法を使い、瓶底眼鏡をかけた女の子(アニメに登場した陳琳)に変身した。


魔法世界には一刀が以前使った変身キャンディ(53話『拠点5と変身願望』参照)以外にももちろん変身魔法という手段がある。


しかしキャンディは対象となる物体を目視しなくてはならないという欠点や賞味期限等による時間切れがある。


だが変身魔法は自分が頭に描いたものに変身することが可能であり、魔力が尽きなければ変身が解けることはない。


魔法世界でも授業をサボっていた一刀はうまく変身できないが成績優秀なマリアだからできる手段であった。


陳琳(マリア)「よし!早速調査開始よ! 」


そしてマリアは調査を開始した。


真桜「瓦版突撃取材? 」


沙和「何なのそれ? 」


陳琳「えぇとですね。皆さんが普段かず…北郷隊長のことをどう思っているのかいんた…突撃取材してるわけでして、後日調査結果を瓦版(新聞)に記載します 」


まずはほぼ毎日一刀と接触している真桜と沙和に突撃取材(インタビュー)ということにして調査する陳琳(マリア)


真桜「でもウチらも警邏しなあかんし 」


沙和「こういう取材はちょっと 」


陳琳「(ウソつき!!一刀とたまにサボってるじゃないの!!)で…でしたら取材費用としてお金を差し上げ… 」


と陳琳が言うと


真桜「了解や! 」


沙和「取材に応じるなの! 」


二人は手のひらを返すような反応をするのだった。


陳琳「(こ…こいつら)ではお願いします 」


そして取材してみた結果


真桜「一言で言うと隊長はスケベやな!ちょっと谷間見せたらすぐおごってくれるで♪ 」


沙和「そうなの♪他に女の子がたくさんいるお店を教えたら報酬として服を買ってくれるなの♪ 」


陳琳「(一刀、後でお仕置きね)そ…それで好意は? 」


真桜「好意?そやなぁ… 」


二人が好意について話そうとしたその時だ。


凪「真桜、沙和!なに警邏をサボってるんだ!! 」


凪に見つかってしまった。


真桜「ゲッ!?凪 」


沙和「ご…誤解なの凪ちゃん、沙和達はサボってたんじゃなくてこの人から取材を… 」


と沙和は陳琳を指差すが


パッ!


沙和「あれっ!? 」


そこに陳琳の姿はなかった。


凪「何が取材だ!くだらない言い訳をするんじゃない!! 」


真桜「い…言い訳やあらへんのに〜!? 」


沙和「っていうか取材費用もらってないから怒られ損なの〜!? 」


凪から説教を受ける二人であった。


一方


陳琳「ふ〜!?まさかあそこで凪さんが現れるだなんて驚いたわ!? 」


こっそりあの場から脱出した陳琳(マリア)


陳琳「真桜さんと沙和さんはとりあえず今のところ脈なし、だけど油断してはならないということにしましょう。さて、次は… 」


マリアの次なる調査は…


春蘭「は?北郷をどう思ってるかだと?何故お前に話さなければならないんだ? 」


陳琳「え…えぇとですね!? 」


春蘭、秋蘭に聞いてみることにした陳琳(マリア)であったが逆に問い詰められていた。


すると


秋蘭「まぁいいではないか姉者、民の質問に答えるのも我らの役目だぞ 」


春蘭「そ…そうか。秋蘭が言うならそうだろうな 」


秋蘭がとりなしてくれたおかげで取材することができたのだった。


春蘭「北郷か、あいつは変態だし、わけわからぬことばかりするから頼りにはならないが、華琳様にとってはいい玩具(おもちゃ)だな 」


陳琳「はい? 」


春蘭「あいつが馬鹿なことをやらかして華琳様の怒りを買うとその後、華琳様は癒しのために我々を(ねや)に呼ぶのだ。そういえば昨日も… 」


余計なことまで言おうとする春蘭を


秋蘭「姉者、そこまでにしておけ 」


春蘭「おっと、そうであったな 」


秋蘭が止めるのだった。


春蘭「そういえば秋蘭はどうなのだ?北郷をどう思っているのだ? 」


秋蘭「私か?私はだな… 」


ちらっ


陳琳「へっ? 」


秋蘭はちらっと陳琳(マリア)の方を見ると


秋蘭「あいつはなかなかいいと思うな、確かに変態だし、武力は無いがそれでもあいつなりに頑張っているだろう 」


春蘭「そうか 」


陳琳「(まさか秋蘭さん、一刀に好意を!?) 」


秋蘭「そういえば昨日の夜も… 」


陳琳「えぇっ!? 」


陳琳(マリア)が思わず反応すると


秋蘭「そういえば姉者よ、華琳様から頼まれ事をされていたではないか 」


春蘭「おっと!そうであった。すまんが先を急ぐのでまたな! 」


ビュンッ!!


春蘭が駆け出した直後


陳琳「で…では私もこれで… 」


この場から去ろうとする陳琳(マリア)であったが


秋蘭「おっと、そうであった。おいお前 」


陳琳「へっ? 」


秋蘭に呼び止められ


こう言われた。


秋蘭「昨日の夜のことはお前をからかうための嘘だ。私に話を聞きたければ変装などせぬ本当の姿で来るのだぞマリア 」


陳琳「えっ!? 」


と一言つげ、秋蘭が去った後


陳琳「まさか!?私だってバレてたの!? 」


秋蘭にはバレ、からかわれたことに驚く陳琳(マリア)であった。


陳琳「春蘭さんは今のところ脈なし、秋蘭さんはわからないわけか 」


続いての調査を開始しようとする陳琳(マリア)であったが


陳琳「桂花さんは一刀を毛嫌いしてるから絶対脈なしだし、季衣ちゃんと流琉は悪いけど子供だから本人に気があっても一刀が相手しないだろうし 」


一刀は貧乳を嫌う


幼馴染みであるマリアは熟知していたのだが


季衣「兄ちゃんについて?この間、お金忘れて店に入ったらお金貸してくれたからボクは好きだよ 」


流琉「私は料理してましたら調味料を切らしていたのに気づいて困ってたら兄様が急いで買ってきてくれました 」


陳琳「えっ!? 」


一刀は貧乳が嫌い


その事についてはマリアが熟知しまくっているのだがこれは以外であった。


陳琳「(何で!?魔法世界じゃ同じ状況でも無視してたじゃないの!?) 」


それはその子供に胸の将来性がないからなのだが


陳琳「(まさか!?一刀ったら、この世界に来てロリコンになっちゃったの!?) 」


妙な勘違いをするのだった。


陳琳「季衣ちゃんと流琉、意外と強敵かもね!? 」


こうしてマリアの調査が終わったわけなのだが


結果的に多くの人がライバルだったりする。


それから数日後


兵士「そ…曹操様!? 」


華琳「どうしたの? 」


一人の兵士が慌てた様子で駆けて来たのだった。


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