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巨乳美女とケルベロス

この世界にやって来て華琳に拾われた魔法使いの一刀


だが数日経っても何もせずにぐうたら三昧の日々を過ごす一刀にさすがの華琳もぶちギレてしまい、今日の日暮れまでに何かをしなければ城から追い出すと宣言し、一刀を外へぶっ飛ばしたのだった。


一方、一刀はというと


一刀「ケッ!華琳の奴め、少しくらいぐうたらしたからってあんなに怒ることないのによ 」


華琳でなくても怒るだろうよ


一刀「何かをしろって言うならいっそのこと、あいつの頭でもぶん殴ってやろうか 」


あげくの果てにそんなことまで考える一刀だが


もしそれを実行した場合


一刀「何かしろって言ったよな!だったらお前を殴ってやるぜ! 」


ボカンッ!!☆ミ


華琳「いたっ!? 」


殴ることはできるだろうが


春蘭「北郷貴様ぁーっ!!よくも華琳様を殴ったな!!貴様は今日から殴られ役に任命だぁーっ!! 」


秋蘭「加勢するぞ姉者!! 」


一刀「ぎゃあぁーっ!? 」


ドガバキンッ!!☆ミ


一刀「やっぱやめよう!? 」


直ぐ様春蘭達によって返り討ちに遭わされるのが目に見えているためやめるのだった。


ぐぅ〜っ!!


一刀「それにしても朝は肉マンしか食べなかったから腹減ったな〜!?ただ飯食ってたから金なんて持ってないし、いっそのこと錬金魔法で石ころに宝石に変えて換金でもするかな 」


空腹のあまり犯罪行為まで考えてしまう一刀


当然魔法世界でも錬金魔法を使っての金儲けは犯罪である。


するとその時だった。


男「はぁはぁっ!?どきやがれ!! 」


ドンッ!!☆ミ


一刀「ぶぎゃっ!? 」


一刀はいきなり後ろから現れた男に突き飛ばされてしまった。


一刀「痛いな!!ちゃんと前見て歩けってんだ!! 」


一刀が走り去る男に文句を言った直後


警邏隊「待てーっ!! 」


後から遅れて警邏隊がやって来た。


警邏隊「おい、泥棒は何処に行ったんだ? 」


警邏隊「知らねぇよ! 」


一刀「何だ何だ? 」


どうやら先程一刀を突き飛ばしたのは泥棒らしい


すると


?「あ…あのぅ、泥棒に取られたものは戻ってくるんでしょうか? 」


泥棒の被害者らしき人物が警邏隊に話しかけると


警邏隊「すいません。どうやら見失ってしまいまして戻ってこないかもです 」


?「そ…そんな!? 」


取られたものが戻ってこないと知り被害者はショックを受けてしまった。


一刀「あ〜あ、そりゃ災難でしたねぇ 」


スッ…


自分には関係ないとばかりにこの場から去ろうとする一刀であったが


一刀「(ややっ!!) 」


ぴたっ!!


泥棒の被害者を見て思わず動きを止めてしまった。


というのもその被害者というのが


ぼいんっ♪


一刀好みの巨乳美女だったからである。


相手が男なら見捨てる一刀だが、相手が巨乳美女なら話は別とばかりに近づくと


スッ!


?「えっ? 」


一刀は美女に自分のハンカチを差し出し


一刀「美しいお嬢さん、あなたのような美女に涙は似合いません 」


口説くように話しかけるのだった。


?「で…でも盗まれたお金を取り戻せないと私を雇ってくれている店主に申し訳なくて 」


話を聞いた一刀は


一刀「それなら俺にお任せを!少なくともそこに突っ立っているだけの役に立たない警邏隊よりかは役に立ちましょう 」


警邏隊「なにっ!! 」


警邏隊を馬鹿にするような発言をすると


一刀「では少々お待ちを… 」


スッ!


一刀は召喚獣を召喚する時に使う召喚リングを指に填め


一刀「地獄の番犬よ、我が呼びに答えたまえ! 」


一刀「いでよケルベロス!! 」


一刀がそう叫んだ瞬間


ボシュシューッ!!


?「えっ!? 」


警邏隊「な…何が起きるんだ!? 」


指輪から煙が噴き出し、現れたのは…


ケルベロス「わんっ♪ 」


頭が三つあるチワワ(子犬)であった。


ケルベロス


地獄の番犬と呼ばれているがその姿は頭が三つの子犬チワワ


戦闘力はないが性格は大人しく嗅覚に優れ、探索向きの召喚獣である。


一刀が現在持っている召喚リングはミノタウロスだけではなかったのだ。


一刀「ケルベロス、このお嬢さんの臭いを嗅いでくれ 」


ケルベロス「アオンッ♪ 」


くんくんっ


ケルベロスは美女の臭いを嗅ぐと


ケルベロス「アンアンッ! 」


ダッ!


どうやら見つけたらしく、そのまま走っていった。


一刀「そっちか 」


スッ!


一刀がケルベロスの後を追いかけると


泥棒「にししっ!たんまり儲けさせてもらったぜ 」


バァンッ!!


そこには泥棒がいた。


そして泥棒を目撃した一刀は


一刀「こいつめ!! 」


バッ!!


泥棒「えっ!? 」


いきなり泥棒目掛けて飛びかかった。


泥棒「な…何するんだよテメェ!? 」


一刀「うるせぇ!!この泥棒め! 」


泥棒「俺を泥棒だと知ってるだと!?だったら生かしちゃおけねぇぜ!!後悔しても知らねぇからな!! 」


ドタバタッ!!


一刀と泥棒はその場で取っ組み合った。


普段ならば戦闘力で劣る一刀が泥棒に勝てるわけがないのだが…


一刀「取り返したどーっ!! 」


泥棒「がはっ!? 」


ボロボロの姿になりながらも一刀は泥棒を撃退し、盗まれたお金を取り返した。


通常の戦闘力ならば泥棒どころか成人男性にすら劣る一刀だが、美女を助けるためならば相手が盗賊の親分だろうが悪魔王だろうが普段の数百倍の力を出して戦うのだ。


そして


一刀「お嬢さん、盗まれたお金は取り返しましたよ 」


お金を取り返した一刀は美女のところに戻ってお金を渡すと


?「私のためにそんなボロボロになってまで取り返してくれるだなんて、本当にありがとうございます 」


一刀「いやぁ、俺は困っている人をほっとけない性格なものでね 」


これが野郎ならば絶対助けようとしないくせに


?「お礼がしたいですし、よかったら私が働いている店に来てくれませんか? 」


一刀「お礼なんてとんでもない。どうしてもと言うなら是非あなたのお名前を 」


?「私の名前ですか?私の名前は… 」


と、美女が名前を言おうとしたその時


春蘭「こんなところにいたのか北郷、探したぞ 」


ぐいっ!!


一刀「へっ? 」


一刀はいきなり春蘭に引っ張られると


春蘭「もう日暮れだ。華琳様からの言葉を伝えるからさっさと来い! 」


一刀「えっ!?ちょっと春蘭待ってーっ!? 」


春蘭「待てるか馬鹿者!! 」


ダダダーッ!!


そのまま一刀は春蘭に連れられてしまった。


一方、そうとは知らない美女は


縁「私の名前は司馬懿仲達。真名は(ゆかり)といいます 」


助けてくれたお礼に真名まで教えたのだが


しーん…


既に一刀は春蘭に連れられ、この場にいなかったのだった。


縁「あれっ?あの人は何処に行ったのでしょう?また会えるといいですね 」


一方、一刀はというと


春蘭「ようやく城に着いたな、では北郷、華琳様からの言葉を伝える 」


スッ…


城に着いた春蘭は一刀に華琳からの言葉を伝えるべく振り向くと


一刀「が…ががっ!? 」


そこには春蘭に引きずられ、さっきよりボロボロの姿になった一刀がいた


春蘭「貴様、何をボロボロの姿になっているのだ 」


一刀「誰のせいだよ!誰の!! 」


さすがに突っ込む一刀だが


春蘭「そんなことより華琳様からの言葉を伝える! 」


一刀「そんなことって… 」


春蘭は特に気にせず話を続けようとした。


春蘭「北郷、貴様を国から追放するといつ犯罪を行って華琳様に迷惑をかけるかわからぬからお前は城で保護するとのことだ 」


一刀「へっ? 」


簡単に言うならば城にいていいということである。


春蘭「それとお前をただ働きさせるわけにはいかぬから仕事として警邏隊の隊長に命じるとのことだ 」


一刀「え〜っ!? 」


仕事を与えられることに不満を感じた一刀が嫌そうな顔をしながらぶ〜たれると


春蘭「北郷貴様、華琳様が仕事を与えてくれたというのに何を不満な顔をしている!! 」


こきこきんっ!!


春蘭が腕を鳴らしながら一刀に迫ってきた。


すると


一刀「べ…別に不満ってわけじゃ!?あっ、そうだ!俺ってばボロボロだから風呂にでも入ってくるぜ 」


ばびゅんっ!!


春蘭「こら、待たんか!! 」


春蘭からのお仕置きを避けるべく、この場から逃げ出す一刀であった。


一刀「(しかし華琳の奴、まるで俺がサボらずに何かしたから城に置いておくような言い方しやがって、少し気になるな) 」


そう考えながら一刀が風呂に向かっていると


華琳「あらあら、春蘭から逃げるだなんてあの馬鹿は何をしたのかしら 」


城の上より華琳が一刀の様子を眺めていた。


秋蘭「しかし華琳様、北郷が心配だからって自ら監視をするだなんて 」


華琳「なっ!?ち…違うわよ!!別にあんな馬鹿のことなんて心配してないわ!あの馬鹿が犯罪でも犯さないように見張っていただけよ 」


ツンデレだ


華琳「うるさいっ!!とにかくまだあの馬鹿を完全に認めた訳じゃないんだからね!ったく、私はちょっとお風呂にでも行ってくるわ 」


秋蘭「御意 」


スッ!


そう言いながら風呂場へ向かう華琳


何はともあれようやく曹操軍へ入った一刀であった。


一方その頃、大陸にある南皮(なんぴ)の国では


麗羽「おーほっほっほっ!こんなお宝を手に入れるだなんてさすがはわたくしですわ! 」


キラキランッ☆


南皮の王である袁紹(麗羽)が見たこともない宝石を手に入れた。


その理由は…


麗羽「おーほっほっほっ!あなた、見かけは汚くて気に入りませんがもしかしたらわたくしに幸運を与えにやって来た神の使いなのかもしれないですわね 」


?「は…ハハァッ! 」


麗羽の近くにいる謎の男が宝石を持って麗羽に仕えに来たのがきっかけなのだが


実はこの男…


デビバット「(この俺を汚いだと!馬鹿な人間め!) 」


その正体は一刀と共にこの世界にやって来たデビバットが変身したものであった。


デビバット「(この女、大軍の持ち主らしいが馬鹿だから扱いやすそうだ。精々利用させてもらうぜ) 」


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