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降伏と作り話

第四の個人魔術『魔導剣聖(ブレイド)』によりベルゼバブに操られた恋と霞を正気に戻すことに成功した一刀


だが強化の代償で一刀は激痛で気を失ってしまい、更にはそこへ華琳達が向かうなか、一人残されたエリスはどうなってしまうのか!?


一刀「う…う〜ん…!? 」


あれから何時間、何日経過したかは知らないが一刀が目を覚ますと


一刀「ここは…? 」


そこは董卓軍本拠地前ではなく天幕の中であった。


すると


バサッ


何かが落ちる音がし、一刀がそちらを見てみると


華琳「か…一刀… 」


そこには手拭いを落とした華琳がいた。


ダッ!


一刀目掛けて駆け出してくる華琳


一刀「(華琳…、しょうがないな) 」


バッ!


一刀「(俺の胸に飛び込んできな!) 」


感動の再会とばかりに手を広げて飛びかかるであろう華琳を受け止めようと構える一刀であったが


華琳「この…バカアァーーっ!! 」


ドグボォッ!!


一刀「がはぁっ!? 」


きたのは華琳ではなく華琳の拳であった。


華琳「このバカバカバカっ!!勝手に飛び出したかと思ったらこんなボロボロになるだなんて!! 」


一刀「ぐふっ!? 」


ボロッ


この状態は半分華琳のせいである。


一刀「こ…この野郎!!少しは『心配させないでよね』とか言って抱きついたりしやがれってんだ!! 」


華琳「何で私があんたなんかにそんなことしなきゃいけないのよ!! 」


久々の再会だというのに喧嘩を始める二人であったが


春蘭「華琳様、元気になられてよかった 」


桂花「あんな奴のおかげだなんて思いたくないけどね 」


秋蘭「(二人共、素直でないな) 」


華琳と一刀をそっと見守る部下達であった。


華琳「ったく、まぁこの話は一旦置いとくとして一刀、一体何が起こったの?騒動がしてたから来てみればあなたが倒れているわ張遼が降伏するわでわからないことだらけよ 」


実は一刀自身も気を失っていたため何が起きたかわからないのだが


一刀「んっ?華琳、いま何て言った? 」


華琳「は?張遼が降伏したって言ったのよ。それがどうしたの? 」


華琳の言葉が聞き間違いではないとわかった一刀は辺りを見てみると


霞「おっす! 」


バァンッ!!


そこには縛られた張遼こと(しあ)がいた。


一刀「(何で張遼がここにいるの!?俺が気を失っている間に何が起きたんだ!?) 」


実は一刀が知らない間にこんなことが起きていた。


数時間前


ベルゼバブに操られた恋と霞を正気に戻すことに成功したが一刀も倒れてしまい、更にはそこへ華琳達が向かうなか


エリス「どうしましょう!? 」


一人残されたエリスは驚いていた。


このまま残れば董卓軍の一員として恋、霞共々捕らわれてしまう。


だがそうなれば月を救うことができない


しかし、ここに残れば月を無実にできるかもしれない可能性があるためエリスはこの場から動けないでいた。


すると


霞「動けるか恋?… 」


恋「…何とか 」


エリス「恋さん、霞さん! 」


よろめきながらも恋と霞は立ち上がった。


霞「恋、エリスを連れて月のとこに戻り、ウチが降伏して月の無実を証明したるさかい 」


恋「…わかった 」


スッ!


エリスをかついで去ろうとする恋であったが


エリス「ちょっと待ってください霞さん!月さんの無実証明ならば私が… 」


霞「あかん!エリス、あんたはこの大陸にはめったにおらん魔法使いや、どんな目に遭わされるかわからへんし、無力やから殺されるかもせん 」


その可能性もゼロではなかった。


霞「ウチやったら武力があるから殺される確率は低いやろし、いざとなれば暴れたる! 」


霞は自分を犠牲にしてエリスを救おうとしていた。


霞「恋、また後に会える時あったらそん時はよろしくやで 」


恋「…さよなら霞 」


ダッ!


そして恋がエリスをかついで去った後


霞は向かってきた華琳達に対して


霞「張遼文遠!連合軍に降伏するわ! 」


自ら降伏を名乗り出たのだった。


そして現在に至る


一刀「成程、そんなことが起きてたのか 」


華琳「何を一人で納得してるの? 」


一刀「いや、上の文を読んだから納得してるんだよ 」


華琳「は? 」


華琳には一刀のいっている意味がわからなかった。


が、その事はとりあえず置いといて


華琳「とにかく、何が起きたのか説明を… 」


華琳が一刀に説明を求めたその時


麗羽「曹操さん!!何をのんびりしてますの!! 」


麗羽が天幕に入ってきた。


華琳「げっ!?麗羽 」


麗羽「まったく曹操さんったらわたくしより先に董卓軍の拠点前に着いたくせに攻めようとしないだなんて、亀より遅いのんびり屋ですわね 」


華琳「な…何ですって!! 」


もちろん華琳が遅れたのは一刀が目覚めるのを待っていたからである。


麗羽「もういいですわ!!こうなったらわたくしが董卓を滅ぼして… 」


このままでは月が危ない!?


霞がそう思ったその時!


一刀「董卓ならいないぞ! 」


一刀がそんなことを言い出した。


華琳「ちょっと一刀!? 」


麗羽「董卓がいないってどういうことですの? 」


麗羽が一刀に聞いてくると


一刀「そう。あれは俺が董卓に捕らわれていた時だった… 」


一刀は妙な回想を始めた。


一刀「くっ!?俺を一体どうする気だ!? 」


捕らわれている一刀


すると


董卓「フッ!お前を捕えて改造戦士にしてやる!! 」


董卓は悪の科学者らしい雰囲気を見せていた。


董卓「この装置を使えば大陸を支配できる! 」


更なる悪意を見せる董卓であったが


霞「やめるんや董卓! 」


ガシッ!!


霞は一刀をかついで外に飛び出すと


董卓「装置起動! 」


董卓は装置を起動させた。


その直後


シュパァンッ!!


装置が誤作動し、董卓軍は外に飛び出した一刀と霞を残して消えてしまった。


一刀「これが事実だ 」


決まった!と思う一刀であったが


華琳「はぁ…、嘘をつくのが下手ね 」


麗羽「おーほっほっほっ!そんな作り話を誰が信じるものですか 」


馬鹿な麗羽ですらも嘘だと見抜いていた。


一刀「う…嘘じゃない!全て事実だ!! 」


麗羽「ふんっ!!そんな作り話を誰が信じろと… 」


このままでは董卓が攻められてしまう


一刀「あっ!そういえばこんな話があったな 」


麗羽「ふんっ!!また作り話を… 」


一刀「そもそもこの戦いのきっかけは董卓を貶める(おとしめる)ために袁しょ… 」


麗羽「わーわーわーっ!!董卓は消えてしまいましたわね!? 」


急に一刀の作り話を信じる麗羽であった。


華琳「(一刀、何を知ってるの?) 」


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