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一刀に対する見方と第四の個人魔術

恋によって董卓軍本陣に連れていかれた一刀


だがそこで一刀は同じ魔法使いであるエリスと出会い、董卓が嵌められたことを知る。


するとデビバットが呼び出した悪魔将ベルゼバブの放った怒り虫によって操られた恋と霞が連合軍の方へ向かい、進撃を食い止めるべくエリスと後から現れた一刀が恋と霞の前に立ちはだかったのだった。


エリス「(一刀さん、やっぱり来てくださったんですね) 」


万が一という時には自分一人で恋達を食い止めようとしていたエリスであったが必ず一刀が現れると思っていた。


エリス「(やはりあなたは単なる魔法使いじゃありませんでしたね) 」


自分なりに一刀を高く評価していたエリス


そもそもエリスだって最初は一刀をスケベで変態で女子から嫌われまくっている魔法使いの落ちこぼれと思っていたが


ある日を(さかい)に一刀への評価が変わったのだった。


それはまだ一刀達がこの世界に来る前の頃


番長「北郷一刀!出てきやがれ!! 」


番長風な魔法使いが一刀を探しに魔法学園フランチェスカに乗り込んできた。


しかも


番長「出てこねえとテメェのダチが痛い目に遭うぜ!! 」


バァンッ!!


縄で縛られた及川とアンソニーを連れて


及川「助けて〜!? 」


アンソニー「何で俺達がこんな目に遭うんだよ!?お前、一刀に何の恨みがあるってんだ!? 」


アンソニーが番長に聞くと


番長「決まってる。北郷一刀が俺の彼女の胸を揉んだからだよ!俺だってまだ揉んだことねぇのによ 」


一刀らしい恨まれ方であった。


番長「俺は奴をボコらねぇと気がすまねぇ!!北郷一刀、出てきやがれ!!さもないとこいつらをぶん殴ってやる!! 」


及川「何でわいらが殴られなあかんねん!? 」


アンソニー「身代金ならいくらでも払うから俺だけ見逃してくれ!? 」


及川「ずっこいでアンソニー!! 」


アンソニー「黙れ 」


バチチッ!!


及川「ぎゃんっ!? 」


番長「うるせぇ!!人質は黙ってろ!! 」


実はこの時


エリス「(大変です。早くマリアさんを呼びに行かないと!?) 」


エリスが様子を陰から見ていた。


及川「大体かずピーが現れるわけないやろ!!あいつは他人の命より自分の命を優先する奴やで!走れメロスやったら即座に逃げとるわい!! 」


番長「だったらテメェらが殴られるだけだ。奴の親友であることを恨むんだな 」


及川「ひいぃーっ!? 」


アンソニー「一刀のバカヤロー!! 」


するとその時!


一刀「待ちやがれ!! 」


バァンッ!!


一刀が番長の前に現れた。


ぶるぶるっ!!


盛大に足を震わせながら


番長「テメェ、足が震えてるぞ 」


一刀「うるせぇ!!これは武者震いだっての!!それよりお前が探してるのは俺だろ!二人は関係ないから放してやれ!! 」


番長「あぁ、放してやるよ。テメェをボコりまくった後でな! 」


バッ!!


一刀に迫る番長


一刀「やろうってのか、後悔することになるぜ!! 」


それから数分後、確かに後悔した…


ドカァッ!!


一刀「がはぁっ!? 」


バタンッ!!


一刀「や…やっぱ来なきゃよかったかも… 」


一刀が


番長「ケッ!これに懲りたら人の女に手を出すんじゃねぇぞ 」


ザッ!


その後、番長が去ると


及川「かずピー!! 」


アンソニー「一刀!! 」


解放された及川とアンソニーが一刀の元に駆け寄った。


一刀「お前ら、俺のせいですまなかったな 」


アンソニー「ホントだぜ。俺達何でお前の友達やってるんだよな 」


すると


及川「しかし、かずピーのことやからてっきりわいらを見捨てて逃げる思うてたのにまさか助けに来るやなんてな 」


及川がそんな話をすると


一刀「ケッ!仲間が窮地だってのに見捨てるわけねぇだろ 」


及川「かずピー… 」


アンソニー「一刀… 」


感動的シーンな雰囲気であるが


アンソニー「…って、元はといえばお前のせいだろうが!! 」


及川「しかも女のおっぱい揉んだやなんて許せん!! 」


ドガボコォッ!!


一刀「ぎゃーっ!?何すんだお前ら!! 」


既にボロボロな一刀を痛め付ける及川とアンソニーであった。


だが


エリス「一刀さん… 」


内容はともかく自分が傷つくことになるとしても友のために向かう一刀をエリスは高く評価し、一刀に対する見方を改めていた。


そういうことがあったのだった。


そして現在


エリス「(私はあなたが必ず来ると信じてましたよ) 」


一刀「しかしエリスよ、今更なんだが言いたいことがある 」


エリス「何ですか? 」


一刀が言いたいこととは


一刀「今の俺はまともな魔力は無いし、ミノタウロスやゴーレムのような戦闘系召喚獣は呼び出せない。つまりこのままじゃ死体が一つから二つに増えるだけだぜ 」


絶望的な言葉であった。


エリス「わかってますよ。私は最初から一人でやるつもりでしたし、死ぬ覚悟はできてます。まさか今更逃げるだなんて言いませんよね? 」


一刀「ば…馬鹿言うな!!お…男が一度言い出した言葉を撤回するわけないだろ!! 」


と言うが本音では逃げ出したい一刀


一刀「だが万が一、いや億が一にもあの二人を相手に戦えるかもしれない。賭けになるが乗るか? 」


一刀がエリスに聞くと


エリス「わかりました。あまり賭け事はしない主義ですが乗らせていただきます 」


一刀に賭けることにするエリス


一刀「よし!そんじゃ10秒でいいからあの二人の相手を頼む! 」


エリス「わかりまし…えっ!? 」


支援系は得意だが戦闘系は苦手なエリスに時間稼ぎを命じる一刀


一刀「それじゃ頼むぜ! 」


エリス「ちょ…ちょっと!? 」


エリスが止める間もなく集中する一刀


ここで口を挟むと集中が途切れてしまうため


エリス「仕方がないですね 」


バッ!!


仕方がないので一人で恋と霞の相手をすることにしたエリスであった。


霞「邪魔するんやったら容赦ないでエリス! 」


恋「…斬る!! 」


シュバッ!!


エリス「早いです!? 」


操られた影響によって常人離れした二人の動きは二人を知ってるエリスでさえはっきりとわからなかった。


そして


シュッ!


霞「もろたで!! 」


恋「…首、もらう 」


ブォンッ…


エリスの後ろから現れた二人がエリスの首を狩ろうと得物を振るった。


エリス「なっ!? 」


二人に気づくエリスであったが今更避けたとしても間に合わない!


エリスの首が狩られかけたその時!


ガッキィーンッ!!


二人の得物が互いにぶつかり合った。


霞「何すんねん恋!エリスはウチが殺すんや!! 」


恋「…ダメ。恋がやる 」


仲違いを始める二人


だがこれで10秒が経過した。


すると


バチバチィーッ!!


一刀のいる方から音が聞こえ、見てみると一刀が魔力で黒い鍵のようなものを作り出していた。


一刀「何とかギリギリ作れたぜ!うまくいってくれよ 」


そして一刀は鍵を握り


一刀「オープン・ザ・ゲート!! 」


ガチャァッ!!


自分の胸に鍵を当て、そのまま回した。


エリス「あの呪文は!? 」


一刀の行動は理解できないが呪文に心当たりがあるエリス


何故なら一刀が言った呪文は鍵を開けるためだけの魔法『オープン・ザ・ロック』の改変であったからだ。


『オープン・ザ・ロック』


魔法で閉じられた鍵以外ならば簡単に開けるだけしかなく、人体に使ってもチャック等を開くだけしかない初級魔法である。


ちなみにハロウィンの回で閉じ込められた一刀が脱出できたのもこの魔法である。


何故か自分に対して改変呪文を使った一刀は


ドクンッ!!


何かが起きるような感じがすると


ぶわさぁっ!!


一刀の髪が急に伸び


バアァッ!!


フランチェスカの制服が黒へと変わり


バアァッ!!


肌の色が若干黒くなり、体に妙な模様が出現し、背丈も若干大きくなった。


そこにいたのはもう…


ジャキンッ!!


先程までいた一刀とは思えない人物がいたのだった。


エリス「あれが一刀さんですか!? 」


そしてこれが一刀の持つ唯一エロ系でない第四の個人魔術(オリジナル)である。


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