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エルフと大敗北

当初の予定とは違ったものの、何とか華雄を激怒させ、見事シ水関を制圧した連合軍


その翌日、連合軍は次なる目的地である虎牢関へ向けて進軍するのだった。


そして虎牢関へは連合軍総大将である麗羽が向かうことになり、その理由については


『おーほっほっほっ!どうやら董卓軍は思っていたより随分弱いようですわね。ここは一番多くの兵を連れてきた我が軍が一気に董卓軍を打ち倒してみせますわ!』


とのことで麗羽が向かうことになったのだった。


一方、シ水関の一件の功労者である一刀はというと…


一刀「マジックタロットよ、今日の運勢を教えておくれ! 」


前回のシ水関の戦いで魔法の罰によって落雷を食らい、黒焦げとなって全身包帯ぐるぐる巻きとなった一刀が久し振りにマジックタロットを使い、今日の運勢を調べてみると


シュシュッ!


一刀「おっ! 」


いつもは一枚だが今回は二枚出てきた。


これは多くのことを意味するのだが、その結果が吉と出るか凶と出るかは一刀さえも知らない


そして選ばれたカードは


一刀「正位置の『審判』と正位置の『死神』か、嫌なカードだな!? 」


正位置の『死神』


その意味は主に死の予兆、ゲームオーバー、決着等、不吉を意味し


正位置の『審判』は…


一刀「確か復活を意味する!?俺が死にかけて復活するってのか!?またそんなの嫌だぁーっ!? 」


いつもながらタロットにおいては比較的ネガティブに考える一刀だが


この正位置の『審判』には復活の他にもう一つの意味があることを一刀は忘れていた。


すると


華琳「ったく、あなたはそう毎回毎回不吉に考えるけど他に意味はないわけ? 」


華琳が天幕に入ってきた。


一刀「そう言われると他に何か意味があったような…それより華琳、用意はできたか? 」


華琳「とっくにできてるわよ。ったく、いきなり負傷兵を一度に集めてくれだなんて何を考えているのよ? 」


一刀「まぁ大人しく見てなって 」


先のシ水関での戦い、連合軍は全くの無傷というわけにもいかず、多くの負傷者や死者が出ていた。


そして一刀は華琳にお願いして負傷者を集めてもらったのだった。


その理由は…


一刀「こいつが役に立つからさ 」


キランッ☆


一刀が洛陽に来る前に見つけた召喚リングが関係していた。


そして


ざわざわっ!


華琳の指示で集められた負傷者達


その数はざっと百人以上おり、当然ながら陳留軍以外の兵士も数名いた。


負傷兵「俺達を集めて何をしようってんだ? 」


負傷兵「まさか飯を食らうだけの役立たずってことで殺されるんじゃ!? 」


兵士達が不安がるなか


一刀「やぁやぁ諸君、どうもどうも 」


一刀が現れた。


負傷兵「あっ!隊長! 」


負傷兵「誰だあいつ? 」


突然現れた一刀の登場に皆が驚いていると


一刀「心配しなくてもお前らを殺したりはせん!ただもうちょっとだけ役に立ってもらうだけさ 」


何をする気だと皆が首をかしげるなか


一刀「フィーネ、入ってくれ 」


一刀が天幕の外に向けて声を出すと


スッ…


天幕に入ってきたのは


フィーネ「はいご主人様♪ 」


ばいんっ!!


ぷりんっ♪


黄色長髪をしたスタイル抜群の巨乳で耳が長く、メイド服を着た美女が現れた。


この娘はフィーネ


一刀の10いる召喚獣のうちの一人で種族はエルフ。しかもエルフの国の王女様である。


ちなみに彼女が一刀の召喚獣となったことから温厚なエルフが一刀の捜索を断ることになったのだった。


一刀「それじゃあフィーネ、頼むぜ 」


フィーネ「任せてくださいご主人様♪ 」


一刀はフィーネに命じると


フィーネ「森の精よ、この者達に安らぎを 」


フィーネは呪文を唱え


フィーネ「ヒーリング! 」


パアァーッ!!


兵士達に向けて回復魔法を繰り出した。


その結果


負傷兵「あれっ?さっきまで痛かった傷が全然痛くない!? 」


負傷兵「俺もだ!? 」


兵士達の傷はすっかり全快した。


しかし、このままでは魔法の存在が他国にバレてしまう恐れがあるため


フィーネ「眠りの精よ、この者達に眠りを!スリーピング 」


パアァーッ!!


今度は催眠魔法を兵士達に向けて放つと


ZZZzz…


兵士達は一人残らず眠ってしまった。


一刀「起きた時にはさっきのことを忘れているだろう。さすがだなフィーネ 」


フィーネ「いいえ、これくらい当たり前です。ご主人様も手当てしますね 」


一刀「あぁ、頼む 」


パアァーッ!!


そして一刀の傷も癒された。


華琳「すごいじゃない。一刀、何でもっと早く使わなかったの? 」


一部始終を見ていた華琳が一刀に聞くと


一刀「洛陽に来る前にリングを見つけたからだよ。それにこのリング… 」


すると


一刀「呼び出した召喚獣の能力によって魔力を多く消耗するんだよ 」


ガクンッ!!


フィーネ「ご主人様!? 」


と言いながら倒れる一刀


体力は回復しても魔力は回復しない


それが回復魔法の欠点でもあり、使用魔法や回数によっては大きく魔力を消耗するのだった。


フィーネは戦闘力では下位クラスだが、魔力ならば上位クラスであった。


華琳「大丈夫なの一刀!? 」


一刀「なぁに、魔力切れになりかけてるだけさ、それに今日はもう出撃はないだろうからぐっすり休め… 」


確かに麗羽の軍が一気に董卓軍を攻めれば今日の出撃はなかった。


ところが!?


桂花「た…大変です華琳様!? 」


天幕に桂花が慌てて入ってきた。


桂花「うっ!?男がいっぱい!? 」


天幕の中は眠らされた兵士達でいっぱいだというのに


華琳「そんなに慌ててどうしたの桂花? 」


とにかく華琳が理由を聞いてみると


桂花「そ…それが!?あの馬鹿…いや、袁紹軍が董卓軍に敗北したようです!? 」


華琳「何ですって!? 」


数ならば袁紹軍が圧倒的有利だというのに敗北したと聞かされ驚く華琳


しかも更に驚くべきことに


桂花「しかも袁紹軍30万に対し、董卓軍は呂布一人だそうです!? 」


華琳「な…何ですって!? 」


袁紹軍は呂布一人に勝てなかったことに衝撃を受ける華琳であった。


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