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ケミカルライトと数え役満姉妹

いま、大陸各地を騒がせているという賊の集団・黄巾党


その本拠地は団員を捕らえても誰一人とて口を割ることがなく、首領については名前が張角、張宝、張梁という名前のみ判明し、その容姿に至っては頭に角が生えてたり、体長2メートルを越す髭面の大男だったりと様々ではっきりとしていなかった。


だが、大陸の何処かにある場所にて


天和「みんな大好き〜♪ 」


『天和ちゃ〜ん!! 』


地和「みんなの妹〜♪ 」


『地和ちゃ〜ん!! 』


人和「とってもかわいい〜♪ 」


『人和ちゃ〜ん!! 』


天和、地和、人和からなる三人娘が大勢の黄巾党の前で公演(ライヴ)をしていた。


彼女達は俗にいうアイドルである。


しかし、まだ大陸にいるもの達は誰一人とて気づいていなかった。


彼女達こそが大陸各地で暴れまわっている黄巾党の首領であることを!


そして…


天和「それじゃあみんな、今日も大きな声で私達を応援してね〜♪ 」


『するする… 』


黄巾党達が返事を返そうとしたその時


?「応援するするーっ!! 」


ドォッ!!


大勢いる黄巾党達の声を打ち消すくらいの大声で叫ぶ一人の人物がいた。


その人物こそ


一刀「L・O・V・E!ラブラブ!天和!! 」


ブゥンッ!!


他の黄巾党達と同じ黄色のバンダナをし、『アイドル命』と背中に記載された法被(はっぴ)を着ながらケミカルライト(ライヴの時に振るわれる光る棒状のもの)を振りまくって叫ぶ一刀がいた。


もちろん一刀は彼女達が黄巾党の首領であることにまったく気づいておらず


この場にいるのも華琳に無断でライヴを見に来ているからである。


黄巾党「何だあいつ? 」


黄巾党「あの光る棒は何だ? 」


電気のないこの世界においてケミカルライトを持つだけで一刀は注目の的であった。


ちなみに一刀が何故ケミカルライトを持っているかというと


魔法世界のアイドルグループ『MJっ9(マジョッコ)』の会員だからである。


当初は巨乳の女の子がいたため会員になったがその女の子がアイドルを引退した後、会員を抹消した。


すると


天和「何だか一人盛り上がっている人がいるね 」


人和「知らない人だけど誰かしら? 」


地和「誰だか知らないけどちぃの魅力でメロメロにしちゃうんだから♪ 」


インターバル(休憩)の最中、三人は一刀に注目していた。


そして第二公演が始まり


天和「それじゃあみんな、はっじめるよ〜! 」


一刀「イエーィッ!! 」


一刀は一人盛り上がり


一刀「L・O・V・E!ラブラブ!天和!! 」


応援しまくるのだが


一刀「L・O・V・E!ラブラブ!人和!! 」


一刀「L・O・V・E!ラブラブ!天和!! 」


一刀「L・O・V・E!ラブラブ!人和!! 」


何故か地和を応援しなかった。


すると


地和「ちょっとそこのあんた!何でちぃを応援しないのよ!! 」


人和「ちょっと地和姉さん!? 」


ライヴ中だというのに自分を応援しないことに腹を立てた地和が一刀に向かって叫ぶと


一刀「そんなのわかりきっているだろう。自分の胸によく聞け!あっ、聞くほどないか♪ 」


言ってはいけないことを言ってしまった。


貧乳を毛嫌いする一刀らしいといえばらしいがこの場でその発言は不味かった。


黄巾党「テメェ、さっきから黙って聞いてりゃ地和ちゃんを侮辱しやがって 」


黄巾党「死ぬ覚悟はできてるんだろうな 」


ずらりっ!!


一刀「わぉっ!? 」


地和を侮辱されたことに激怒しまくる黄巾党達に囲まれてしまい、さすがの一刀もヤバイと感じるなか


ゴンッ!!☆ミ


一刀「あいたっ!?何だこれ?マイク?何でこんなものが… 」


突然一刀目掛けてマイクが繰り出されると


地和「このバカヤロー!! 」


一刀「のわぁっ!? 」


いきなり地和が一刀目掛けて飛びかかってきた。


地和「どうせちぃは貧乳よ!姉はおろか妹にまで胸で負けてるわよ!でもあんたみたいな変な奴に言われる筋合いはないじゃないの!! 」


ドガバキンッ!!☆ミ


その肉体からは想像できないほどの暴力で一刀をボコりまくる地和


あまりの凄さに他の黄巾党達がたじろぐくらいであった。


天和「ちぃちゃん落ち着いて!? 」


地和「姉さんは黙ってて!!こいつ、殺してやる!! 」


人和「もう死にかけてるけど 」


地和「えっ? 」


人和に言われ、少しは正気に戻った地和が一刀を見てみると


バァンッ!!


一刀の姿はモザイクがかけられるくらいひどいことになっていた。


地和「や…やりすぎちゃった♪てへぺろっ♪!? 」


てへぺろっ♪ではない


この後、当然のごとく公演は中止となり


その後…


一刀「う〜ん…!?ここは? 」


半殺しにされた一刀が目覚めると


天和「あっ!目が覚めたようだよ 」


ぶるんっ♪


目の前に大きなおっぱいが映った。


一刀「おぱーいっ!! 」


いつものようにおっぱい目掛けて飛びかかろうとする一刀だが


ぐいっ!!


一刀「ぎゃんっ!! 」


ぐるぐる巻きにされた上に柱に繋がれていたため失敗に終わった。


すると


地和「まったく、ちぃを待たせないでよね 」


人和「ちぃ姉さんが殴りすぎたからでしょ 」


一刀の前に地和と人和も現れ


一刀「お…俺を一体どうする気だ!?まさか殺す気か!?身代金要求しても無駄だぞ!? 」


人和「何をわけがわからないことを言ってるんですか? 」


天和「ちぃちゃんが殴りすぎて頭がおかしくなったんじゃないの? 」


地和「ちぃは悪くないわよ!! 」


それはさておき


人和「単刀直入に聞きます!このような不思議な道具を持つあなたは何者ですか? 」


ビシッ!!


一刀が所持していたケミカルライトや他の道具を指差しながら質問する人和


そして一刀は


一刀「俺か?俺は(一応)陳留の警邏隊隊長であり、魔法使いでもある北郷一刀だ! 」


正直に答えたのだが


人和「警邏隊隊長はともかく魔法使い? 」


天和「やっぱりちぃちゃんが殴りすぎて頭が… 」


地和「だからちぃは悪くないってば!! 」


完全に頭が悪い人扱いされてしまった。


一刀「本当だぞ!俺はいろんな魔法が使えるんだ!君達を一流アイドルにすることもな! 」


天和「『あいどる』って何? 」


地和「ちぃが知るわけないでしょ!! 」


人和「・・・ 」


騒ぐ二人と違ってじっと一刀を見つめる人和


すると


人和「わかりました。ではあなたの力で私達を有名にしてください 」


とんでもないことを言う人和


地和「ちょっと人和、こいつを信用する気!? 」


天和「でも悪い人には見えなさそうだよ 」


地和「姉さんは黙ってて!! 」


人和「落ち着いてちぃ姉さん、この人が私達を有名にできるのなら私達にとって助かるし、何もできないなら外に捨てておけばいいのよ 」


ようするに一刀を利用するつもりなのだ


一刀「いいだろう。ただしこちらからも条件として… 」


そして一刀は言った。


一刀「おっぱい揉ましてくれ♪ 」


最低な一言を


三人『・・・ 』


この一刀の言葉に三人は固まってしまうが


人和「せ…成功したら考えてあげます 」


一刀「やった! 」


地和「ちょっと人和!? 」


一刀と組むことにする人和であった。


一刀「よしっ!まずはアイドル名を決めなきゃ!提案として『数え役満姉妹(やくまんしすたーず)』だ! 」


こうして後に大陸最大のアイドルとなる数え役満姉妹が誕生したのだった。


一刀「おっぱい揉むため頑張るぜ!! 」


地和「本当にこんな奴信用して大丈夫なの? 」


人和「少し不安になってきたかも…!? 」


天和「まぁ、やるだけやってみよう 」


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