赤字と烙印
前回、拠点として華琳の不幸を書いた結果
バチが当たったのか翌日、目覚ましで起きれず、バッグを変えたことにより不便が発生するという不幸が発生しました。(実話です)
ある夜のこと
一刀「ダメだ!?何度計算しても赤字になってしまう!? 」
電気を使う電卓ならぬ魔力を使う魔卓で必死に計算しまくる一刀であったが、いくら計算しても赤字だったことに対して頭を悩ませていた。
一刀「もう一度計算してみよう!えぇと… 」
読者の皆さんも一刀と共に計算してみよう
まず一刀の収入は華琳からもらえる警邏隊隊長としての給金(時々サボった分は引かれているがそれでも副隊長である凪達と同じくらい)
ここから一ヶ月分の食費を引くと
給金−食費=余裕で黒字
ここから更に真桜達へのおごり、買い物等を引くと
給金−食費−その他=じゃっかん黒字
この時点でも何とか黒字なのだが
ここから更に女の子達と遊ぶ代を引くと
給金−食費−その他−女の子達と遊ぶ代=確実な赤字
となってしまうのだ
一刀「ちくしょう!!何で赤字になるのかさっぱりわからねぇ!? 」
この男にとって女の子達と遊ぶ代を消すという選択はなかった。
一刀「しかし華琳もケチ過ぎるんだよな 」
実は数分前
一刀「頼む華琳!給金前貸ししてくれ!! 」
華琳に給金前貸しを頼もうと土下座までして頼む一刀であったが
華琳「ダメ 」
あっさり却下された
一刀「お奉行様、そこを何とかお願いしますだ!? 」
華琳「誰がお奉行様よ!とにかく前貸しはダメったらダメ!! 」
一刀「そんなぁ!? 」
ここまで拒否られショックを受ける一刀
一方華琳の方は
華琳「(さすがに言い過ぎたかしら?でも前回一刀を危険な目に遭わせちゃったわけだし、少しくらいなら前貸ししても…) 」
と、華琳が一刀に前貸しを命じようとしたその時
一刀「このケチ華琳め(小声) 」
ぴくんっ!!
一刀が小声で華琳の悪口を言ったことを華琳は聞き取ってしまった。
一刀「土下座までしてるんだから少しくらい前貸ししてくれたって構わないじゃないか!胸の小さい女は心も狭いって話は本当のようだな(小声) 」
ぴくぴくんっ!!
華琳が聞いているのも知らずに悪口を言い続ける一刀
そして
華琳「一刀、給金はあげられないけど売れば大金になるものをあげるわ♪ 」
華琳が笑顔でそう言うと
一刀「マジ!?さすが華琳!俺は前から優しい人だと思ってたぜ! 」
調子のいい男である。
その売れば大金になるものとは…
一刀「あのぅ華琳 」
華琳「なぁに一刀? 」
一刀「そのぅ、売れば大金になるものをくれるっていうのに何で俺の手足を拘束する必要があるんだ? 」
一刀は華琳に手足を縛られ、動けない状態にされると
華琳「決まってるじゃない。あなたにこれをあげるためよ 」
それとは…
一刀「や…焼きごて!? 」
華琳「そう。それも私の手形よ 」
一刀「ま…まさか!? 」
この後の展開を一刀は察知した。
華琳「そのまさかよ!こいつであなたのお尻に烙印(らくいん・焼き印)してあげるわ!! 」
一刀「や…やめろぉーっ!? 」
華琳「お尻を切り取って売ればいくらかのお金になるわよ!! 」
一刀「切り取れるかぁーっ!? 」
逃げたい一刀であったが手足を縛られ動けるはずがなく
ジュウゥーッ!!
一刀「ぎゃあぁーっ!? 」
尻に烙印を押されてしまった。
※危険ですので真似しないでください
ということがあり、現在一刀の片尻には烙印のあとがくっきり残っていた。
一刀「しばらくすれば消えるとはいえ華琳の奴無茶しやがって!いつか仕返ししてやるからな!! 」
半分以上自業自得なのに華琳のせいにする一刀
一刀「こうなったら苦しい時のマジックタロット!金運が上がる結果よ出てきてくれ!! 」
バッ!
一刀がいつものようにマジックタロットを繰り出したその時!
バサッ!!
一刀「うわっ!? 」
一枚の広告が一刀の顔に飛ばされた。
一刀「何だこれ? 」
一刀が広告を見てみると
一刀「何々…偶像?確かアイドルだったな 」
いまだにこの世界の言葉が理解できない一刀だが一部は理解できていた。
すると
一刀「おぉーっ!!このセンターにいる桃髪の女の子、おっぱいデケェーっ!!隣にいる眼鏡をかけた女の子もなかなかのおっぱいの持ち主!あと一人は…ちっ!貧乳か 」
女の子を乳で評価する最低な男・北郷一刀
一刀「近々公演か、場所はここから少し離れた場所だがおっぱいのためなら俺は場所が地球の裏側だろうが行ってやるぜ!! 」
早速公演へ向かおうとする一刀だが
一刀「あっ!?しまった華琳がいた!? 」
最大の障害である華琳がいることに気づいた。
一刀「勝手に城から出ていけば今度はチ〇コに烙印されかねない。でも公演には行きたいし… 」
何か策はないものかと一刀は珍しく頭を使って考えると
一刀「そうだ!この間手に入れたあれがあるじゃないか! 」
何か策を思い付いた。
それから数分後
華琳「少しやり過ぎちゃったかしら 」
華琳が外を見ながら呟いていた。
華琳「で…でも今回はあのバカが悪いんだし、前貸しだってどうせロクでもない理由に決まって… 」
華琳がそんなことを言っていると
ヒュンッ!!
突然何かが空を物凄い早さで飛んできた。
華琳「あれはまさか!? 」
飛行機やUFOがないとされるこの世界にあれほど早く飛べるものといえば
華琳「一刀ね! 」
箒で空を飛ぶ一刀しかいなかった。
華琳「あいつ、私の許可なく城を抜け出すだなんて!居場所の手がかり見つけて帰ってきたらチ〇コに烙印してやるから覚悟なさい!! 」
バタンッ!!
華琳が焼きごてを手に一刀の部屋に入ると
一刀「あれ華琳、どうしたんだ? 」
華琳「えっ? 」
そこには一刀がいた。
華琳「一刀?あなたはさっき外へ飛び出したんじゃ? 」
一刀「俺はずっと部屋にいたぞ 」
どういうことか華琳にはわからなかった
一刀「もしかして華琳、俺に会いたくてそんな言い訳を… 」
華琳「なっ!?そんなわけないでしょこの馬鹿!! 」
バタンッ!!
顔を赤くしながら部屋を出る華琳であった。
一体どうなっているのかというと
一刀「ふぅ、何とか誤魔化せた。マスター、すぐに戻ってきてくださいよ 」
ここにいる一刀は偽者であり、飛び出したのが本物であった。
一方その頃、飛び出した本物は
一刀「ふぅ、店で見つけて買い戻した召喚リングを手に入れてよかったぜ 」
一刀がこの世界に来る前、全部で召喚リングを10個持っていたが、この世界に来た際にいくらか紛失し、現在は7個手にしている。
そのうちの一個をこの間手に入れたのだった。
一刀「召喚獣スライム。変身能力を持つ召喚獣だ。これで数日は誤魔化せるだろうよ 」
召喚獣を悪用する最低な魔法使い・北郷一刀
一刀「待っててくれよ天和ちゃん!人和ちゃん! 」
そして一刀はアイドルの会場へ向けて空を飛ぶのだった。
ちなみに一刀は結果を見なかったがマジックタロットの結果は
逆位置の『吊るされた男』
その意味は欲望に負ける。
今の一刀にぴったりであった。




