不思議な世界とミノタウロス
魔法世界に住む魔法使い北郷一刀
彼は悪魔に騙され、ハーレムをゲットするために自ら魔方陣に飛び込んでしまう!
だが、うっかり魔方陣の数字を間違えてしまい
一刀「うわぁーっ!? 」
デビバット「く…苦しい〜!? 」
魔方陣に飛び込んだ一刀と一刀を騙したデビバットが魔方陣空間の中で苦しんでいた。
一刀「た…耐えるんだ!?きっと耐えた先にハーレムへの道が!? 」
デビバット「こ…この苦しみを乗り越えれば俺は大悪魔神サタン様の幹部に!? 」
だが二人は魔方陣が間違っていたとは知らず、単なる幸せを手に入れるための試練だと勝手に思っていた。
一刀「(さ…さすがに苦しくなってきた!?早くハーレムへの道よ開いてくれ!) 」
じたばたっ!!
苦しみから逃れるため暴れる一刀
すると
フッ!
一刀「おっ!光だ! 」
スッ!
空間の中で光を発見し、そのまま光の先へ飛び込む一刀
だがたどり着いた先は…
一刀「えっ?… 」
足場のない空中であり
一刀「あれーっ!? 」
ヒューーッ!!
引力には逆らえず、一刀は落下するのだった。
一刀「うわぁーっ!?箒…いや、空中で出せるかぁーっ!! 」
空中で箒を出しても箒は出した場所に現れるため落下中の現在では意味がなかった。
そんな時
一刀「そうだった。こんな時は! 」
バサッ!
一刀は背中にある黒のマントを広げ
一刀「マジックマント! 」
と唱えると
ぐぐっ!!
マントが形を変え
バンッ!!
パラシュートへと姿を変えた。
実はこのマントはただのマントではなく、マジックマントという魔法アイテムである。
『マジックマント!』と唱えることにより様々な形へと姿を変えるのだ。
ふわふわりっ!
一刀「ほっ、これで一安心… 」
パラシュートによって一安心する一刀であったが
彼は知らなかった。
デビバット「にゃあぁーっ!? 」
一刀の跡を追うようにデビバットが落下していたのを
そして…
ぼふんっ!!
デビバット「ほっ、天の助け…!? 」
デビバットは一刀が広げたパラシュートの上に落ちてきたのだが
ぐぐんっ!!
一刀「おわぁっ!? 」
デビバット「やっぱ助かってないーっ!! 」
パラシュートに二人を支える力はなく、再び急降下し
ドッシィーンッ!!
一刀「ぎゃんっ!! 」
一刀は地面に落下し
ぐぐっ…
びよーんっ!!
デビバット「にゃあぁーっ!? 」
デビバットはパラシュートがバネのように縮み、飛ばされてしまったのだった。
一刀「いてて、一体何が起きたんだ?ここは一体何処だ? 」
まさかデビバットが自分を追ってきたとは思わない一刀
すると
スッ!
一刀「(気配!) 」
後ろから誰かの気配を感じ、一刀が後ろを向いてみると
ボンッ!!
キュッ!!
ボンッ!!
一刀「うひょひょ〜っ♪ 」
そこにはボンッ!!キュッ!!ボンッ!!の体をした三人の金髪美女がいた。
一刀「一人は小柄な美女、もう一人は少々お腹が出てるけど美女、そして最後はパーフェクト美女!! 」
一刀は目の前に現れた美女達を見つめると
一刀「ここはハーレムだぁーっ!! 」
バッ!
いきなり美女達目掛けて飛びかかった。
一刀「うひょひょっ♪お姉さん達ええ乳してますなぁ♪ 」
もみもみっ!!
完全なるエロオヤジと化し、美女達のおっぱいを揉みまくる一刀
一刀「では揉み揉みの次は唇にチューを!! 」
ブチューッ…
そして一刀の唇がパーフェクト美女の唇に迫ったその時
パーフェクト美女「な…何をしやがる!俺にその気はねぇぞ!? 」
一刀「俺? 」
美女の口から俺という言葉を聞き、もう一度美女達をよく見てみると
チビ「な…何なんだよこいつ!? 」
デク「いきなり胸を触るなんて気持ち悪い奴なんだな!? 」
小柄な美女とお腹が出ていた美女が頭に黄色の頭巾を被ったチビの男とデブの男に化け
アニキ「は…早く離れやがれ!? 」
そしてさっきまで自分が襲っていたパーフェクト美女が同じく頭に黄色の頭巾を被ったヒゲの男へと化けていた。
どうやら落下した際、一刀は頭を打ったため幻覚を見てしまったらしい
現実を知らされた一刀は
一刀「おえーっ!? 」
男達から離れ、吐いたのだった。
ちなみにこの時
?「はわわっ!?何かいいものを見逃した気がします 」
?「あわわっ!?見たかったです 」
後に二大名軍師と呼ばれる小柄な女の子二人が騒いでいたという
一方
一刀「こ…この野郎!!俺に何てことさせやがるんだ! 」
三人『それはこっちの台詞だ!! 』
三人組に対して怒鳴る一刀であったが逆に怒鳴り返されてしまった。
アニキ「テメェ!いきなり空から何かが落ちてきたんだ駆けつけてみたら光り輝く珍しい服を着ていたんで奪おうと近づいたら 」
チビ「よくも俺達の胸を揉みまくり、アニキの唇を奪おうとしやがったな! 」
デク「その服脱いでさっさと去るんだな! 」
チャキンッ!!
三人組は剣を抜いて一刀に服を脱いで去るよう言うと
一刀「この服無くすとマリアがうるさいんだよ。とにかくお前らは強盗な訳か、だったら… 」
スッ!
一刀「手加減は一切要らねぇな!魔法使い北郷一刀様が成敗してやるぜ! 」
一刀は三人組に杖を向けるのだった。
アニキ「魔法使い?何を言ってるのか知らねぇがそんな棒きれで俺達に挑もうってのか 」
チビ「しかもこっちは三人だぜ 」
デク「大人しく逃げとけばよかったと後悔するんだな! 」
一刀「それはこっちの台詞だ。魔法が使えない奴が魔法使いに勝てると思うなよ! 」
確かに相手の人数が多いとはいえ、魔法が使えない奴が魔法使いに勝てるわけがなかった。
一刀「俺の魔法を食らいやがれ! 」
ポォッ!
一刀はそう言いながら魔法を繰り出すべく杖を光らせた。
この小説における魔法は大きく分けて以下の七つがある。
・火属性…火や熱を操る。
・水属性…水や氷を操る。
・地属性…大地を操る。
・風属性…風を操る。
・光属性…光や雷を操る。
・闇属性…洗脳や呪い等
・無属性…上の六つに当てはまらない種類
一刀はこのうち闇属性以外の魔法が使えるのだが…
一刀「光よ、照らせ!フラッシュライト! 」
ビッカァーッ!!
アニキ「うわっ!? 」
チビ「ま…眩しい!? 」
デク「目が開けられないんだな!? 」
一刀は三人組目掛けて強烈な光を放つと
一刀「さらばっ! 」
ダッ!
三人『あーっ!! 』
その場から逃げ出した。
実は一刀、多くの属性が使えるのだがその魔法を全てエロいことに利用する魔法へと力を変えているため、通常魔法は最初に教わる基礎の基礎しか使えないのだった。
アニキ「待ちやがれテメェ!! 」
一刀「待てと言われて待つ奴なんていないんだよ!! 」
三人組から逃げる一刀であったが
魔法使いとはいえ体力は並の人間くらいであり、三人組との距離がどんどん縮まっていた。
一刀「ハァハァッ…ヤバい!?このままじゃ捕まってしまう!? 」
この時、一刀は慌てていたため箒で空を飛んで逃げるという選択肢が閃かなかった。
すると
一刀「おっ!あれは… 」
懸命に走るなか、何かを見つけた一刀は
キキィッ!!
急ブレーキをかけて止まると
サッ!
落ちている何かを拾い出した。
アニキ「いきなり止まりやがって観念したようだな 」
そして一刀が何かを拾っている間に三人組が一刀に追い付いてしまった。
チビ「黙って服を置いとけば見逃したものを 」
デク「もう許さないんだな! 」
アニキ「安心しろ!痛みを感じないよう首を切り落としてやるからよ 」
スッ!
三人組が一刀目掛けて剣を振るおうとしたその時!
一刀「迷宮の王よ、我を守りたまえ!! 」
バッ!
一刀は三人組の方を向き、指輪をしている腕を三人組に向けると
一刀「いでよミノタウロス! 」
一刀がそう叫んだ瞬間!
ボシュシューッ!!
アニキ「こ…今度は何が起きたんだ!? 」
指輪から煙が発生すると
?「モオオォォーーッ!! 」
ブッシューッ!!
バァンッ!!
鎧と斧を装備し、鼻息を荒くした頭が黒牛の戦士が出現した。
これぞ一刀が契約している十の召喚獣のうちの一体
『怪力王ミノタウロス』である。
そう。さっき一刀が拾ったのは魔方陣を発動させるために使った召喚石がはめられた指輪であった。
一刀「運よく見つけられてよかったぜ!?全部じゃないけど他にも数個見つけたしな 」
すると
ミノタウロス「お久し振りっす一刀の旦那!んで、用件はなんで? 」
ミノタウロスは自分を呼び出した一刀に用件を聞くと
一刀「ミノタウロス、俺を襲ってきたそいつらにちょっとお仕置きしてやってくれ 」
ミノタウロス「合点でい! 」
一刀からの指示を聞いたミノタウロスは
スッ!
得物の斧を高く振り上げると
ミノタウロス「モオオォォーーッ!! 」
ブォンッ!!
ズッシイィーンッ!!
ミノタウロスはそのまま地面目掛けて斧を降り下ろし
ビキビキンッ!!
強烈な地割れを作り出した。
ミノタウロス「テメェら!まだ一刀の旦那に何か用か! 」
ギロリッ!!
そして止めとばかりにミノタウロスが三人組を睨むと
アニキ「な…何でもありませーん!! 」
チビ「あっ!ちょっと待ってくださいよアニキ!? 」
デク「置いてかないでほしいんだなー!? 」
ダダダーッ!!
恐怖のあまり三人はこの場から去ったのだった。
一刀「助かったぜミノタウロス! 」
ミノタウロス「全く、根性ない奴らだぜ! 」
そりゃいきなり地割れを発生させた化け物が現れれば驚いて逃げるだろうよ
とにかくこれで一安心
…と思いきや!?
ミノタウロス「!。一刀の旦那、あぶねぇ!! 」
一刀「へっ? 」
いきなりミノタウロスが叫び
ブォンッ!!
斧を振るうと
ガッキィーンッ!!
ミノタウロスの斧と何かが激しくぶつかり合った!
その何かとは…
?「やれやれ、いきなりすごい音が聞こえたから何かと思ったらまさかこんな化け物に遭遇するだなんてな 」
バァンッ!!
髪が水色で白く露出のやや高い服を着て赤い槍のような得物を構えた女であった。
一方その頃
?「……様、奴らはこちらの方へ向かったとの報告です 」
?「そう。ようやく奴らを捕らえることができるのね。あれは必ず私のものにしてみせるわ! 」
金髪でダブル縦ロールの女の子が軍を率いて一刀のいる方へと向かっていた。
ちなみに一刀と共にこの世界にやって来たデビバットはというと…
デビバット「あぁ、今頃気づいたけど俺ってば羽があるんだから飛べばよかったじゃん。そうすれば今頃こんな目に遭わなくてすんだかもしれないのにーっ!? 」
バァンッ!!
デビバットは近くの木に引っ掛かっていた。
デビバット「ここは何処?誰か助けて〜!! 」
この小説での一刀の基本設定
・魔法学園フランチェスカの二年生
・性格は西森の別作品『孫呉の忍』に登場する源治に匹敵するスケベ
・多くの魔法が使えるが実際はエロいことをするためにしか向かなく、初期に覚える基礎の基礎しか使えない
・異例である十の召喚獣達と契約している。
所持品
・マジックタロット
・魔法アイテムが入った何でも入るミニガマ口
・マジックマント
・召喚獣の指輪(現在はいくつか紛失)