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ポーカーと黄巾党

一刀がいつものようにお気楽的な日々を過ごしている頃


大陸では…


賊「金目のものは全て奪い取れーっ!! 」


一刀のいる陳留以外の各地でも頭に黄色の布を巻いた賊の集団が悪さをしていた。


華琳「というわけで、今日はその謎の集団について軍議を開こうと思ったけど… 」


華琳の城の玉座の間には


華琳、春蘭、秋蘭、桂花、季衣がおり


華琳「あの馬鹿はどこにいるのよ!! 」


一刀の姿はなかった。


桂花「華琳様、あんな馬鹿いたところで役に立たないのはわかりきってるのですからいなくて結構ではないのですか 」


華琳「それはわかってるけど今日は大事な軍議があるから遅れずに来るよう言っといたのに!!誰か、一刀の居場所を知らない!! 」


華琳が怒鳴りながら聞くと


季衣「もしかしてあそこかな? 」


華琳「季衣、心当たりがあるの? 」


季衣「はい。何でも兄ちゃんが広めた『ぽーかー』という遊びが兵達の間で有名らしいですよ 」


華琳「ぽ…ぽーかー? 」


一方その頃、隊舎にて


兵士A「どうだ!すぺいど(スペード)のふらっしゅ(フラッシュ)だ! 」


兵士B「くっ!?俺はわんぺあ(ワンペア)だ 」


兵士C「くそっ!!ぶた(ブタ・役無し)か〜!? 」


隊舎では一刀が広めたポーカーで盛り上がるなか


一刀「甘いな!ハートのストレートフラッシュ! 」


バァンッ!!


一刀が一人勝ちしまくっていた。


兵士A「また負けた〜!? 」


兵士B「隊長、マジ強えっすね!? 」


一刀「フッ!俺はお前らと違って年期が違うからな 」


威張り散らす一刀だが、実はちゃっかりイカサマしていた。


ポーカーで使うトランプは一刀が持っていたやつなのだが、実はこのトランプ、魔法使いがじっと見つめると透けて見える仕組みになっていた。


※読者は真似しないでね


兵士C「そういえば隊長、夏候惇(春蘭)将軍が言ってましたが確か今日は軍議じゃなかったですか? 」


一刀「軍議〜?そんなのに出たって俺は何にもわからないから出なくていいの 」


この男、本当に陳留軍の重役の一人なのだろうか?


一刀「それに今朝マジックタロットで占ってみたら逆位置の『戦車』だったんだ。何か不吉な予感がするんだよ 」


逆位置の『戦車』


それは暴走、不注意、自分勝手、焦り、イライラ、失敗等を意味していた。


一刀「だから今日はポーカーで遊びまくる!というわけでもう一勝負といこうぜ♪ 」


兵士A「こうなったら付き合います! 」


兵士B「負け金を取り返さねば! 」


そう。実はこのポーカー、お金を賭けているのだ。


※読者はお金を賭けたギャンブルはやめましょう


兵士C「それじゃあ勝負を… 」


ぴたりっ!!


一刀「んっ?どうしたんだお前ら? 」


一刀を見た兵士達の動きが急に止まると


兵士A「た…隊長、やっぱ軍議に出た方がよくないっすか!? 」


兵士B「そ…曹操様に怒られちゃいますよ!? 」


一刀「華琳のことか?ケッ!あんな貧乳のちんちくりんなんか怖くねぇっての!来るならかかってこいってんだ 」


一刀がそう言った直後


華琳「へぇ、そう 」


一刀「!?か…華琳!? 」


一刀の背後に華琳が現れ


華琳「お望み通りかかってあげるわよ!この馬鹿ーっ!! 」


一刀「ぎゃーっ!? 」


バキバキンッ!!


一刀の背後にまたがり、キャメルクラッチを食らわすのだった。


華琳「この馬鹿!!さっさと軍議に出なさい!! 」


一刀「ほげ〜!? 」


そして気を失った一刀は兵士達が見守るなか、華琳に引きずられて去るのだった。


それから数時間後


華琳「さて、どこぞの馬鹿のせいで遅れたけど軍議を始めましょう。桂花、報告してちょうだい 」


桂花「はい 」


ようやく軍議が開始された。


桂花「報告によりますと大陸の各地にて頭に黄色の布を巻いた賊の集団が暴れているようで我が領土である陳留以外にも被害が出ているようです 」


華琳「そう。その頭に黄色の布を巻いた賊の集団、油断ならないわね 」


軍議が進むなか


一刀「なぁ、ちょっといいか 」


一刀が口をはさんだ。


一刀「いちいち頭に黄色の布を巻いた賊の集団って言うのも字数使うし、少々うざいからもう『黄巾党』でいいんじゃない 」


桂花「は?字数が何なのか知らないけど頭の悪い奴はまともな名前もつけられないのね、黄巾党だなんてそんなダサい名前… 」


一刀のネーミングセンスを馬鹿にしまくる桂花だが


華琳「そうね。いちいち言いづらいからとりあえず黄巾党と命名しましょう 」


華琳が一刀を誉めると


桂花「ま…まぁ、あんたにしてはいい出来じゃない 」


手のひらを返したかのように一刀を誉める桂花


一刀「桂花、俺を誉めるなよ。お前に誉められると体が痒くなる!? 」


桂花「何ですって!!私があんたなんかを誉めるだなんて多分もう一生ないんだから感謝しなさいよね!! 」


華琳「黙りなさい二人共!! 」


途端に騒ぐ二人を静める華琳であった。


華琳「とにかく!その黄巾党について各員気を付けること!!いいわね!! 」


一刀以外『ハッ! 』


一刀「へ〜い 」


話をまともに聞いていない一刀は気のない返事を返すのだった。


それから更に数時間後


一刀「しかしまぁ平和だなぁ 」


一刀は城の屋上にいた。


みんなが忙しいなか、特に華琳から何も命じられていない一刀


まぁ命じたところでサボられるのがわかりきっているため華琳が命じていないだけなのだが


一刀「あ〜、こんな平和な日が長く続けばいいのに 」


そんなフラグが立ちそうな台詞を言う一刀の元へ


華琳「相変わらず暇そうね 」


華琳が現れた。


一刀「別に暇してる訳じゃねぇよ。何もすることがないだけだ 」


それを暇してるという


華琳「まぁあなたが暇してる分、春蘭が発見した黄巾党を討伐しに飛び出していったから別に構わないけどね 」


華琳が一刀に対して嫌みを言うと


一刀「何を… 」


一刀が文句を言おうとしたその時


一刀「あれっ? 」


華琳「どうしたの一刀? 」


外を見ていた一刀が何かに気づいた。


一刀「なぁ華琳、桂花が口うるさく言ってたけどあそこが陳留の国境だよな 」


日頃から桂花が一刀に


『いいっ!!あそこを越えたら華琳様に迷惑がかかるんだから絶対に越えちゃダメだからね!! 』


と口うるさく言っていたのを一刀は覚えていた。


華琳「そうよ。それがどうかしたの? 」


一刀「んでもって今、黄巾党は春蘭が追っていて、奴らは国境を越えようとしている 」


華琳「だからそれが何か…あっ!? 」


そう。華琳も気づいてしまった。


特に国が指定されていない黄巾党は国境を越えても問題ないが


陳留軍に所属する春蘭が黄巾党を追いかけて国境を越えれば国際問題になってしまう。


そして頭が脳筋な春蘭は黄巾党を追いかけるのに夢中で自分が国境を越えようとしていることに気づいていない


華琳「それってヤバイじゃないの!?しかもあっちの領土は確か…!?とにかく春蘭を止めないと!!でも早馬を出しても間に合わないし…!? 」


いつになく慌てまくる華琳


余程国境を越えた先にはヤバイ人がいるに違いない


すると


ボンッ!!


華琳「えっ? 」


華琳が見た先には


一刀「乗れ華琳、箒なら馬より早く着けるぜ 」


箒を出現させた一刀がいた。


一方その頃、国境付近では


?「あら、国境付近に賊が出たって報せが入ったから見に来てみればあれは確か陳留軍、何か面白そうな予感がするじゃない 」


色黒で桃色の髪をし、赤の服を着た美女がいたのだった。


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