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ゴルドラゴンと召喚招魂

一刀を元に戻すためグレムリンの記憶を頼りに悪魔軍の本拠地へ現れた華琳達大陸軍


そして悪魔軍の本拠地に着いて早々、マリア達戦力になる魔法使いはそれぞれ散らばるのだが、エレナ以外のみんなが悪魔長達と対峙してしまい、氷夢達は悪魔長の一人・レヴィアタンを風羅は悪魔長の一人・ベルゼバブをそれぞれ撃破した。


一方


マリア「はぁはぁ…!? 」


べリアル「どうしたのかなお嬢さん、もうおしまいかな? 」


悪魔長の一人・べリアルと対峙したマリア


マリア「まだやれるに決まってるでしょ!風紀委員長を嘗めるんじゃないわよ 」


息を切らしながらも立ち上がろうとするマリア


べリアル「その根性だけは認めてやろう。褒美に次なるモンスターを繰り出すとしよう 」


バサァッ!!


べリアルが黒く分厚い一冊の本・魔導書を開くと


べリアル「我が契約せし魔物よ、今こそ我が前に現れるがよい! 」


カァッ!!


べリアルが呪文を唱え、本が光った瞬間


ゲギャギャーッ!!


本からモンスターが飛び出してきた。


べリアル「いくがよい! 」


ゲギャギャーッ!!


べリアルの指示を聞き、モンスターがマリア目掛けて襲いかかった。


マリア「光よ、我が杖に宿れ!マジックソード! 」


ジャキンッ!!


マリアは魔法で杖を剣に変えると


マリア「ハアァーッ!! 」


スパスパンッ!!


ギャシャアァーッ!?


襲ってくるモンスターを次々と切りつけていった。


べリアル「ほぉ、多少ながら剣術に心得があるようじゃな 」


マリア「(悪魔長の一人べリアル…) 」


モンスターを切りつけながらマリアはべリアルを見て考えていた。


マリア「(奴のように魔導書からモンスターを召喚する奴には弱点がある) 」


実は召喚リングを使って召喚獣を呼び出すのと魔導書を使ってモンスターを呼び出すのとでは違いがある。


召喚リングを使った場合、多くの魔力を必要とするが


魔導書を使った場合、召喚リングの半分以下の魔力で呼び出すことができる。


ただし、魔導書を使った場合、破壊されると呼び出したモンスターが我に返り、暴走して呼び出したモンスターが召喚者に襲いかかってくる欠点がある。


マリア「(あの魔導書さえ破壊できれば!) 」


スッ!


マリアは剣となった杖をべリアルの持つ魔導書へ向けると


マリア「光の矢よ、魔を貫け!ライトアロー! 」


シュッ!


光の矢をべリアルの持つ魔導書目掛けて放った。


マリア「(当たれ!) 」


そして


ザクッ!!


マリア「(よし!) 」


マリアの望み通りに光の矢はべリアルの持つ魔導書に命中した。


ところが


シュウゥッ…


マリア「(えっ!?) 」


光の矢は即座に消滅してしまった。


べリアル「フッ!惜しかったなお嬢さん、その程度の光で儂の魔導書が破壊できるわけがなかろう 」


マリア「そんな…!? 」


完全に隙をついたというのに通用しなかったことにショックを受けるマリア


そしてマリアが油断している隙に


ゲギャギャーッ!!


ザクゥッ!!


マリア「きゃっ!? 」


マリアはモンスターの攻撃を食らってしまった。


べリアル「さて、雑魚モンスターでいたぶるのはこれくらいにして… 」


シュウゥッ!!


そう言うべリアルはモンスターを魔導書に収納すると


べリアル「儂のとっておきのモンスターで始末するとするか! 」


バララッ!!


魔導書の最後のページをめくった。


べリアル「我が契約せし魔物よ、今こそ我が前に現れるがよい! 」


そしてべリアルが呪文を詠唱した瞬間


ゴゴゴッ…!!


マリア「何なの!?この凄まじい力は!? 」


まだ魔導書から出ていないにもかかわらず、かなりの力を出していた。


すると


ぬばぁっ!!


魔導書から丸太ほどある黒く太い腕が飛び出した直後


ゴガアァッ!!


モンスターの全身が姿を現した。


マリア「こ…これは!? 」


バァンッ!!


そこに現れたのは額に第三の目を持つ黒い(ドラゴン)であった。


べリアル「驚いたかなお嬢さん、こいつが儂の切り札。ドラゴンとゴルゴンを組み合わせた合成モンスター、その名もゴルドラゴンじゃ 」


べリアルのネーミングセンスはともかく、これはかなり強力なモンスターである。


ただでさえ強いドラゴンに目を合わせた者を石に変える蛇女・ゴルゴンを組み合わせたのだから


こんなモンスターを操れるのもべリアルが持つ魔導書の力なのだ。


べリアル「かつて儂が魏を攻めた際、北郷一刀が『豊胸無双』や『魔導剣聖』を使用した時の切り札であったが結局あの時は使わなかったのだ。さぁゴルドラゴンよ、その魔法使いを食らうがよい! 」


べリアルの指示を聞き


バサァッ!!


ゴガアァーッ!!


ゴルドラゴンは翼を広げてマリアに向かっていった。


マリア「くっ!? 」


ボンッ!!


ヒューッ!!


ドラゴン相手にまともに戦ってはまずいと考えたマリアは箒を呼び出し空へと逃げた。


べリアル「逃がすな!追え!! 」


ゴガアァーッ!!


だが相手は空を飛べるドラゴン


逃げ切れるはずがない


キィンッ!!


案の定、ドラゴンの速さは箒よりも速くすぐに追い付かれてしまった。


べリアル「ゴルドラゴン、石化能力だ! 」


ゴガアァーッ!!


ギラッ…


べリアルの指示を聞き、ゴルドラゴンは額にある第三の目を輝かせようとするが


マリア「それを待っていたのよ! 」


カァッ!!


マリアは額の目が光ると同時に持っていたコンパクトを開いた。


マリア「最強クラスのドラゴンにゴルゴンをかけ合わせたのが失敗のようね 」


ゴルゴンのように目を合わせた者を石に変える石化能力を持つモンスターに対しては鏡等で反射させるのが定番である。


ところが!?


べリアル「愚か者。この儂がそんな欠点をそのままにしておくと思っていたか 」


とべリアルが言った次の瞬間!


ズドォンッ!!


マリア「えっ!? 」


ゴルドラゴンの第三の目からレーザーのような光が放たれ


パリィンッ!!


マリアのコンパクトを破壊し


ババァッ!!


光がマリアに命中してしまった。


そして


パキパキンッ!!


マリア「なっ!? 」


マリアの体がどんどん石化していき


カッキィーンッ!!


ついには全身が石化してしまった。


よろっ!


ヒューッ!!


石化した影響で箒が操れなくなり、箒と共に落ちてしまうマリア


石化した状態で地面に激突すれば粉々に砕けてしまいもう二度と復活できなくなってしまうのだが


バッチャァーンッ!!


マリアが落ちた先は運良く湖であった。


べリアル「逃がしたか、だが石化しては身動きがとれまい!さて、他の場所で魔力がぶつかり合っているようだし、加勢にでも向かうとするか 」


勝利を確信したべリアルが他の悪魔長達の加勢をしに隙を見せたその時!


シュパァンッ!!


べリアル「なっ!? 」


べリアルの背後から光の矢が放たれ魔導書を貫いた。


べリアル「わ…儂の魔導書が!?一体誰が… 」


この場には自分とゴルドラゴンしかいないはず


一体誰が魔導書を破壊したのかべリアルが辺りを見てみると


ジャンヌ「破壊できたわね 」


バァンッ!!


べリアルの背後にはマリアの召喚獣であるジャンヌがいた。


べリアル「お前は召喚獣のはず!?何故だ!?主が気を失えば召喚獣は呼び出せぬはず!? 」


確かにべリアルの言う通りである


光線を食らう寸前にマリアがジャンヌを呼び出したとしてもマリアが完全に石化すればジャンヌはすぐにリングに戻ってしまうのだが


ジャンヌ「禁術・召喚招魂(しょうかんしょうこん)よ 」


べリアル「なのぅっ!? 」


召喚招魂


自分が動けない状況の際に召喚リングに魂を込めて召喚し、その召喚獣自身になる秘術


今のジャンヌにはマリアの魂が入っているのだ。


ただし制限時間があり、長時間発動すると召喚者の魂が消滅してしまうため使うのを禁じられた禁術と認定された。


マリアも普段ならば禁術を使わなかっただろうが一刀を救うために優等生のマリアは禁術に手を出したのだった。


ジャンヌ「それよりべリアル、あんた逃げなくてもいいの? 」


べリアル「へっ? 」


ジャンヌの言葉に?を浮かべるべリアルであったが


ゴガアァッ!!


べリアル「あっ!? 」


すぐにその意味を理解した。


魔導書が破壊されると呼び出したモンスターが暴走する


ゴガアァーッ!!


ゴルドラゴンが暴走してしまうのだ


べリアル「待て!?落ち着けゴルドラゴン!? 」


止めようとするべリアルだが、魔導書が破壊されたべリアルはもうゴルドラゴンの召喚者ではないため言うことを聞かず


それどころか


ゴガアァーッ!!


ガシィッ!!


べリアル「ぐふぅっ!? 」


ゴルドラゴンはべリアルを握ると


バリバリィッ!!


べリアル「ぎゃあぁーっ!? 」


何と!?ゴルドラゴンはべリアルを食べてしまった。


そして


ゴガァッ!!


ばたんっ!!


腹がふくれたからなのかゴルドラゴンはその場で寝てしまった。


その影響で


パアァッ!!


湖に落ちていたマリアの石化が解け


スゥッ!


ジャンヌ「どうやらマスターが元に戻ったようですね 」


石化が解けたマリアは即座に召喚招魂を解除し、ジャンヌが正気に戻ったのだが


まだ終わっていなかった。


マリア「ぶくぅっ!?ゴボボッ!? 」


湖の底でマリアが苦しがっていたのだ。


実はマリアはカナヅチであり、一刀のように水の中では呼吸ができない


ジャンヌ「マスター!? 」


バッチャァーンッ!!


マリアの危機を察したジャンヌは直ぐ様湖に飛び込み


ザッパァーンッ!!


マリア「ゲホホッ!? 」


間一髪で救助した。


マリア「ゲホホッ!?すぐには体が動きそうにないわね!? 」


べリアルとの戦いで疲労したマリアはすぐに動けそうにはなく


マリア「一刀、頑張るのよ… 」


ばたんっ!!


シュパンッ!!


疲労で気を失ってしまい、ジャンヌも消えてしまったのだった。


召喚獣ファイル


フェンリル


属性:炎属性


リングの色:赤色


所有者:エレナ・ウィザリー


ケルベロス以上の探索力を持ちスピードも早く炎を吐く水色の狼


エレナをお嬢と呼ぶ


リンドヴルム


属性:光属性


リングの色:黄色


所有者:エレナ・ウィザリー


緑色の体をした雷を吐く竜


エレナをエレナっちと呼ぶ

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