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逆鱗と怒りの雷

ある村へ賊退治に来ていた華琳達


序盤は数と強さで押す華琳達陳留軍が優勢だったのだが


賊へ味方したデビバットの魔術により苦戦を強いられ


更に…


ズブシュッ!!


一刀「がっ!? 」


ばたっ!!


華琳「えっ!? 」


飛んできた流れ矢が華琳に当たりそうになったところを一刀が盾となって華琳を守り、心臓に矢を食らって倒れたのだった。


華琳「か…一刀!? 」


まさかの出来事に驚く華琳


ブスッ!!


華琳「目を開けなさい!!直ぐ様立ちなさい!!これは命令よ!! 」


心臓に刺さった矢を抜き、倒れている一刀に向かって叫ぶ華琳だが


桂花「華琳様、残念ですがそいつは亡くなってしまったんです 」


華琳「そ…そんな…!? 」


桂花から現実を聞かされ、更なる衝撃を受けるのだった。


桂花「そいつは馬鹿で頭の中には女の脂肪のことしか考えていない最低で下品な奴ですが一応華琳様の命を救ったわけですし… 」


と桂花が言ったその時


一刀「おい猫耳貧乳女!馬鹿で頭の中にはおっぱいのことしか考えていない最低で下品な奴で悪かったな!! 」


がばっ!!


死んだと思われた一刀が起き上がったのだった。


全員『えっ!? 』


まさかの出来事に全員が驚くなか


一刀「俺、何で生きてんの? 」


一刀がそんなことを言うのだった。


知るかっ!!


むしろこっちが知りたいわ!!


一刀「おかしいなぁ?確かに心臓に矢を食らったはずなのに… 」


スッ…


不思議と思った一刀が矢を食らった心臓を調べてみると


一刀「んっ? 」


懐の心臓近くに何かがあるのを発見し、取り出してみた結果


ジャーンッ!!


一刀の手には一冊の分厚い本があった。


本には穴が開いていたが、矢が本に刺さったことで一刀は助かったのだった。


華琳「一刀、その本は何なの? 」


華琳が本について聞いてみるが


一刀「お…俺の命の次に大事なおっぱいメモがぁーっ!! 」


華琳を無視し、まるでこの世の終わりが来るかのごとく叫ぶ一刀であった


おっぱいメモ


それは一刀が街で見かけた巨乳美女や覗きスポット等を記したメモであり、同じものは二度と作れない。一刀にとって大事なものであった。


ちなみに前話にて一刀が天幕に置き忘れていたのがこのおっぱいメモだったりする。


一刀「ま…まだ穴が開いてるだけなら他の紙に書き写せば… 」


だが、まるで追い討ちをかけるかのように


ヒュンッ!!


ブスッ!!


偶然飛ばされてきた火矢がおっぱいメモに突き刺さり


ボオォッ!!


一刀「あちちっ!! 」


激しく燃えてしまった。


実はこのメモ、水に濡れても平気なよう油紙でできているため、火には弱いのだ。


シュウゥッ…


そしておっぱいメモは燃え尽きてしまい、灰と化してしまった。


一刀「ま…まだ何か手があるはず…!? 」


まだおっぱいメモ復活を諦めていない一刀であったが


更に追い討ちをかけるかのごとく


賊達『おらぁーっ!! 』


ドォンッ!!


賊達が華琳のいる本陣へやって来たその時


ビューッ!!


物凄い風が吹き


サラサァーーッ!!


灰を全て吹き飛ばしてしまった。


これが前話にて一刀が引いた『塔』のカードが意味する不幸だったりする。


一刀「・・・・・!? 」


華琳「ちょっと一刀!? 」


まさにこの世の終わりでもきたかのような表情をし、固まってしまう一刀


するとその時!


賊「陳留軍大将曹操、その首もらうぜ!! 」


ジャキンッ!!


陳留軍本陣に賊達が雪崩れ込んできた。


桂花「か…華琳様!? 」


華琳「落ち着きなさい桂花!あなたは私の後ろに隠れなさい! 」


今はとりあえず一刀を置いといて桂花だけでも救おうとする華琳だが


ボオォーッ!!


スゥッ!


ゴーストが華琳の体をすり抜けた瞬間


ズシンッ!!


華琳「くっ!? 」


桂花「華琳様!? 」


華琳に重量系の呪いが襲いかかった。


賊「陳留軍の大将も俺達の先生の力には敵わないってか、その首もらうぜ! 」


ギラッ!!☆


華琳「くっ!? 」


桂花「華琳様!? 」


華琳自身、ここまでかと思ったその時!


一刀「…どうしてくれんだよ 」


一刀が賊達に対して言った


賊「何だテメェ 」


一刀「…あの一冊を作るのに俺がどれだけ頑張ったと思ってるんだ。兵士達に賃金払って美女の情報を集め、時には危険な覗きスポットまで出向いてようやく完成させた一冊なんだぞ。同じものは二度と作れないほどにな 」


賊「ごちゃごちゃ訳のわからねぇこと言いやがって!テメェから先に殺してやるぜ!! 」


ブォンッ!!


華琳「一刀!? 」


賊は一刀目掛けて剣を振り下ろすが


パシッ!!


賊「えっ!? 」


一刀は素手で剣を受け止め


一刀「それをお前らは再生不可能なくらいにまでしやがったんだーっ!! 」


ドォンッ!!


賊に向かって叫ぶのだった。


華琳「あんなに叫ぶだなんて、いつもの一刀じゃないみたいじゃない!? 」


確かに普段の一刀ならばあり得ないであろう。


だが人には誰でも触れられたら激怒してしまう逆鱗というものがある。


他者がこの逆鱗に触れることにより


普段は戦闘能力がないような人物だろうが逆鱗に触れられた瞬間、物凄い迫力と力が出る。


一刀の場合おっぱいメモを破壊されることで逆鱗に触れてしまうようだった。


一刀「お前達の悪事、万死に値する! 」


スッ!


一刀は杖を出現させると


一刀「怒れる雷の化身よ、悪魔潜みし者達に、裁きの鉄槌をくだせ! 」


何やら呪文を唱え出した。


一方その頃


デビバット「ニャハハッ♪今頃陳留軍はこてんぱんにやられてるだろうな♪所詮人間なんて俺達悪魔に敵うわけねぇんだよ♪ 」


人間に化けたデビバットが賊軍本陣にて呑気にしていると


賊頭「せ…先生、大変です!? 」


賊頭が天幕に入ってきた。


デビバット「そんなに慌ててどうしたんだよ? 」


賊頭「そ…それが!?さっきまで快晴だった空が急に真っ暗になったんです!? 」


デビバット「は?空くらいで驚きすぎだろ… 」


と、デビバットが天幕から出てきて空を見てみると


ゴロゴロッ!!


戦場の上空は天気の急変だけでは収まらないくらい雷雲が出ていた。


デビバット「ま…まさかこれって!?いや、まさかあの馬鹿一刀があんな魔法を繰り出せるわけが…!? 」


デビバットは雲の急変に心当たりがあるようだが、一刀ができるわけないと思っていた。


ところが


賊頭「おまけにいつの間にか俺達や魔物達に変な印がついてるんですよ 」


バンッ!!


賊頭が自身についた変な印をデビバットに見せた直後


ガアァーーンッ!!


賊頭「先生? 」


デビバットはまるで悪い予感が当たったかのような反応をするのだった。


そして


デビバット「お…俺っちってば急な用事を思い出しちゃった。というわけで後は頼むぜ!? 」


バビュンッ!!


賊頭「あっ!先生!? 」


デビバットはいち早く撤退した。


フッ!


だがデビバットにも変な印がつけられた直後


一刀「オーバー・デス・ジャッジメント!! 」


一刀が呪文を唱えた瞬間!!


バチバチィーッ!!


賊達『ぎゃあぁーっ!! 』


雷雲から強烈な雷が落ちて賊達やゴースト達を襲った。


だが


華琳「ど…どうなってるの!? 」


桂花「私にも何が何だかわかりません!? 」


雷は陳留軍には一切落ちなかったのだった。


賊頭「な…何で俺達にだけ…ぎゃあぁーっ!! 」


もちろんこの雷雲、ただの雷雲ではなく魔法によって出現させたものである。


オーバー・デス・ジャッジメント


それは第1話にてマリアが一刀に繰り出したジャッジメントの最大強化版の魔法であり、術者の魔力が尽きるまで悪の心を持つものに雷を落とす


もちろん普段の一刀ならば初級のジャッジメントですら発動はできない


だが逆鱗に触れられたことで一時的に魔力が溢れた今の状態だからこそ発動できる限定必殺技みたいなものである。


そして


バチバチィーッ!!


デビバット「ぎにゃぁーっ!! 」


逃げ切れなかったデビバットに雷が落ちたところで


シュウゥッ…!!


一刀「ふにゃぁ〜!? 」


バタンッ!!


一刀の魔力が尽きてしまい、一刀は倒れてしまった。


ちなみに戦況はというと


賊達『うぅっ…!? 』


賊達は全員雷に打たれて全滅し


物理攻撃が効かないゴースト達も魔法攻撃ならば通用するため全滅


陳留軍は少々の負傷者が出たものの


戦況は陳留軍の圧勝で終わったのだった。


華琳「こ…こんな戦いってありなの!? 」


これはもはや戦いとはいえないのかもしれない


そしてその後、華琳達は撤収するのだが


華琳「さぁ、行くわよ皆! 」


バァンッ!!


行きの時とは打って変わり、魔力切れで気を失った一刀が華琳の背に縛られていた。


もちろん


春蘭「離せ秋蘭!北郷が羨ましすぎるから一発殴らせろ!! 」


秋蘭「落ち着け姉者、此度の戦いは北郷のおかげで勝てたものだろう。その褒賞と思うがいい 」


桂花「か…華琳様のお背中にあ…あんな汚ならしいものが!? 」


季衣「兄ちゃんって汚いの? 」


春蘭と桂花が騒いでいたが最終的に華琳の命によって黙るのだった。


華琳「(何はともあれ一刀、あなたは私の命を救ったのだもの、これくらいはしないとね) 」


と華琳が馬を走らせながら思ったその時!


一刀「うぅんっ… 」


スッ!


一刀の手が華琳の胸に当たってしまった。


華琳「(こ…今回だけは怒らない…) 」


ところが


一刀「相変わらず華琳の胸は小さいな 」


カチンッ!!


華琳「(前言撤回!こいつは甘やかしたらダメなようね) 」


一刀の一言が華琳の逆鱗に触れてしまい


その後…


パカパッ!!


一刀「あだだっ!?俺ってば何でこんな目に遭ってんの!? 」


華琳「知らないわよ!この馬鹿っ!! 」


痛みで目が覚めた一刀は行きの時と同じく、縄で引っ張られるのだった。


一刀「(そういえば何で俺はあの時、咄嗟に華琳を救ったんだ?) 」


その謎は今の一刀ではわからなかったりする。


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