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塔のカードとゴースト

賊退治にやって来た一刀達


そこで華琳達より先に村を守っていた少女・許緒こと季衣が新たに仲間に加わったのだった。


それから一夜が明け


一刀「マジックタロットよ、今日の運勢を占いたまへ!! 」


朝から一刀がマジックタロットを使って今日の運勢を占ってみた結果


シュッ!


一刀「こ…このカードは!? 」


タロットカードは全部で22枚あり表と裏で占いの結果が変わる。


だが全22枚中、1枚だけ表だろうが裏だろうがどちらにせよ不吉をあらわすカードが存在する。


それがこの…


一刀「逆位置の『塔』か!? 」


逆位置の『塔』


その意味は不幸、誤解、屈辱、天変地異、無念を意味し


正位置ならば記憶喪失、崩壊、悲劇、洗脳を意味する


タロットカードで一番不吉なカードである。


一刀「この戦い、何かが起きるやもしれん!? 」


いつになく真面目な顔で悩む一刀


一刀「ならば… 」


そして一刀は


一刀「不幸な目に遭わないよう、今日は天幕から出ないで一日ずっと寝てるとするか♪ 」


バサッ!!


毛布を広げて眠ろうとするのだが


華琳「さっさと起きなさい!! 」


ドカァッ!!☆ミ


一刀「ぐげっ!? 」


天幕にやって来た華琳によって叩き起こされるのだった。


一刀「(も…もしかしてこれがタロットが意味した不幸なのか!?) 」


だがそうではなかった。


この後、本当に不幸が一刀を襲うことをこの時の一刀は気づいていなかったのだった。


それから数分後


一刀「嫌だぁ〜っ!!今日の運勢は最悪だから外には出ないんだ〜!! 」


華琳「訳のわからないこと言ってないでさっさと来なさい!! 」


嫌がる一刀を華琳が無理矢理引きずって現れた。


一刀「だいたい何で俺が戦わなきゃならないんだよ!銃や戦車等の主に飛び道具で戦う近代戦ならともかく、主に刀で戦う接近戦じゃ俺ってば役立たずじゃんか!? 」


その理由はもし相手が銃や戦車等の飛び道具で攻めてきても防御魔法で対処できるからである。


ちなみに魔法世界でも格闘術の授業はあるのだが、一刀は悪友の及川と共にサボっていたりする。


華琳「つべこべ言わずにさっさと来なさい!! 」


一刀「嫌だぁ〜!!もう絶対に離さないからな!! 」


ついにはその辺にあった柱にしがみついてまで拒否ろうとする一刀


そんな一刀の元に


季衣「怖いの兄ちゃん? 」


季衣が近づいてきた。


季衣「大丈夫だよ!兄ちゃんが戦わなくてもその分、ボクが戦ってあげるからさ! 」


季衣が一刀にそう言うと


スッ!


途端に一刀は柱から離れ


一刀「俺は大丈夫だ季衣。それより俺よりも将来性があるお前が傷ついてはいけない!断言してやる!お前は将来おっぱいが大きくなるとな! 」


一刀の個人魔術・未来予測眼で見た結果である。


季衣「本当!?ボクはおっぱい大きくなるの!? 」


一刀「あぁ、お前はうちの猫耳貧乳軍師や貧乳ドリル大将と違って豊かになる!だからおっぱいを傷つけては… 」


ドガァッ!!☆ミ


華琳「誰が貧乳ドリル大将ですって!! 」


一刀「あががっ!? 」


戦う前から既にダメージを受けている一刀であった。


一方その頃


賊頭「村の奴ら、陳留軍に護衛を頼んだようだな 」


賊達が村の様子を見ていた。


賊「(かしら)、あの村を攻めるのやめましょうよ!?前に襲った時、図体のデカイ化け物が現れたんですぜ!? 」


賊の一人が以前村を襲った際、偶然一刀が呼び出したアイアンゴーレムによる恐怖を賊頭に伝えるが


賊頭「馬鹿野郎!!化け物が怖くて賊をやってられるかってんだ!それにこっちには助っ人がいるのを忘れたのかよ 」


スッ!


賊頭「頼みましたぜ先生よ 」


賊頭が向いた先には


デビバット「ニャハハッ!俺っちに任せてちょうだいな♪ 」


一刀をこの世界に連れてきた張本人である悪魔・デビバットが人間に化けた姿でそこにいた。


デビバット「(袁紹とかいう頭の悪い金持ちのところにいるのも暇なんで抜け出してきたわけだが、悪人を率いるなんて俺ってまさに悪魔だねぇ♪) 」


すると


賊「頭、やはり陳留軍が強すぎて歯が立ちません! 」


賊頭「先生、出番ですぜ! 」


戦いが始まり、デビバットの出番が現れた。


デビバット「俺っちに任せなさいな! 」


スッ!


デビバットは黒のチョークを取り出し


さらさっ!


地面に魔方陣を描くと


デビバット「我が同胞たる闇の眷属よ、我が呼び掛けに応じよ! 」


デビバットが魔方陣に呪文を唱えた直後


バシュゥッ!!


魔方陣から何かが飛び出した。


賊頭「す…すげぇ!? 」


デビバット「にししっ♪ 」


闇魔法。魔法使いならば主に洗脳や呪いが基本なのだが


悪魔族は洗脳や呪いの他に闇属性のモンスターを呼び出すことができる。


ただし、悪魔の強さによって呼び出せるモンスターの強さは決まっており、悪魔の中でも未熟なデビバットは余程の確率でない限り、強いモンスターを呼び出すことができなかったりするのだが


デビバット「(魔法世界ならともかく、この世界の奴ら相手じゃ低級モンスターで十分相手ができるんだよ) 」


ということであった。


そして


春蘭「フンッ!! 」


ズバァッ!!


賊「がっ!? 」


戦況は陳留軍が圧倒的有利であった。


春蘭「もう少し歯応えのある奴はいないのか! 」


秋蘭「相手が弱いからといって油断するなよ姉者 」


春蘭「安心しろ!この程度の奴ら、油断した方がちょうどいい… 」


その時である


『うわあぁーっ!! 』


陳留軍兵士の悲鳴が聞こえてきた。


春蘭「何事だ! 」


秋蘭「前の方からのようだが 」


兵士の悲鳴を聞いた二人が前に出てくると


そこには…


ボオォーッ!!


春蘭「な…何だあの化け物は!? 」


闇属性のモンスター・ゴーストが多数飛んでいた。


ゴースト


戦闘力は低くく、魔法攻撃には弱いが物理攻撃が一切通用しない。幽霊のようなモンスターで人の体を通り抜けるとその人の体に重量系の呪いをかける


春蘭「この化け物めーっ!! 」


ブォンブォンッ!!


ゴースト相手に刀を振るう春蘭であったが


すかすかっ!


物理攻撃が通用しないゴーストには一切通用せず


それどころか


スゥッ!


ゴーストが春蘭の体を通り抜けた瞬間


春蘭「うおっ!? 」


ズシンッ!!


秋蘭「どうした姉者!? 」


春蘭「わからん!!体が急に重く…!? 」


重量系の呪いを食らってしまった。


呪いを食らい、動きが鈍くなった陳留軍に対して


賊頭「いまだ!一気に攻めてしまえ!! 」


賊達の勢いが増したのだった。


一方


華琳「化け物が現れたですって!? 」


戦況は村の中央にいる華琳にも伝えられた。


桂花「華琳様、どうしましょう!? 」


華琳「落ち着きなさい桂花!一刀、あなたの出番よ!!化け物を退治しなさい 」


華琳は一刀に命じるのだが


パッ!


華琳「あれっ? 」


そこにいるはずの一刀がいなかった


兵士「北郷隊長でしたら、天幕に忘れ物したから取りに戻るだそうです 」


それを聞いた華琳は


華琳「あの役立たずーっ!! 」


激しく怒りまくるのだった。


その時であった!


ヒュンッ!!


華琳「ムキーッ!! 」


戦場から流された流れ矢が華琳目掛けて落ちてきたのである


桂花「華琳様!? 」


華琳「えっ? 」


キィンッ!!


華琳「なっ!? 」


華琳が矢に気づいた時にはもう逃げられる時間がなかった。


戦場は一つの油断が命取り。


流れ矢に当たって亡くなった歴史上人物も数名存在する。


華琳もそのうちの一人になるかと思われたその時!


バッ!


華琳「えっ!?か…一刀!? 」


いきなり現れた一刀が華琳の前に立ち


ブスッ!!


一刀「がっ!? 」


バタンッ!!


華琳の代わりに心臓に矢を食らい、倒れるのだった。


オリキャラ紹介


デビバット


一刀をこの世界に連れてきた張本人である悪魔。実力は低いがヨイショとおだてることが得意。普段は人間に化けて袁紹に仕えている。

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