食欲の秋とダイエット
この小説に季節はほぼ関係ないが
季節は秋を迎えていた。
秋といえば
・スポーツの秋
・芸術の秋
・読書の秋
と様々あるが
一刀の場合は…
一刀「はぁ〜、秋はいろんなものが美味しい季節。ということで食いまくるぜーっ!! 」
ばくばくーっ!!
食欲の秋であった。
真桜「意外やなぁ、隊長のことやから『性欲の秋』とか言うてエッチなことしまくると思うてたのに 」
沙和「まぁ隊長の性欲は秋に限らず一年中だから仕方ないなの 」
確かにそうである。
凪「それより隊長、いくらなんでも食べ過ぎです。少しは控えてください 」
注意する凪であるが
一刀「大丈夫。大丈夫。これでも季衣よりかは控えてるんだからさ 」
確かに大食いである季衣よりかは食べていないが、それでも通常以上は食べまくっていた。
一刀「店員さん、おかわりね! 」
凪「はぁ… 」
もはや自分が何を言っても無駄だと察した凪は放置するしかなかった。
だが、後にああなるとわかっていたら必死で止めていたかもしれない
そんなこんなで一週間が経過し
一刀は…
でっぷ〜〜ん!
まるで力士のごとく太ってしまった。
沙和「うわぁ〜!?隊長、お腹がパンパンなの!? 」
真桜「見事に太っとるな!? 」
何で一週間だけでこんなに太るのか理由はわからなかったが
一刀「俺は太ってなんかない!(太い声) 」
一刀本人は太ったという自覚がなかった。
しかし
ずしずしんっ!!
本人は歩いているのだが、回りから見ればまるで摺り足のように移動し
一刀「はぁはぁ…疲れた!?(太い声) 」
数歩歩くだけで息が切れ
沙和「声まで変わってるなの!? 」
真桜「小説やからわからへんけどすごい変化やで!? 」
驚くくらい声まで変化していた。
一刀「もう歩くの嫌だ(太い声) 」
パチンッ!
ぼんっ!
一刀は箒を出して乗るが
ずるずるーっ!!
一刀「あちちっ!?尻が焼ける!?(太い声) 」
一ミリも浮かず、尻を地面に擦り付けていた。
真桜「あかんな 」
沙和「ダメダメなの 」
凪「はぁ…、仕方ない。我々で何とかするとしよう! 」
一刀をこのまま太らせるわけにはいかず、凪達は一刀を痩せさせることにした。
なお、華琳達にこの事を話すと『拷問』『痩せるまでご飯抜き』等の言葉が出てしまうため凪達のみで行うのだった。
ちなみにこの時
デビバット「うししっ!一刀の奴、あんなに太るだなんて馬鹿な奴め 」
デビバットが遠くから様子を見ていた。
デビバット「今のあいつなら怖くない!一気に攻めさせてもらうぜ! 」
バササッ!!
翼を羽ばたかせ、陳留を攻めようとするデビバットであったが
ずるずる〜っ!!
デビバット「あちちっ!?腹が焼ける!? 」
でっぷ〜〜ん!
実はデビバットも一刀に匹敵するくらい太っており、声は変わらなかったが飛ぶことができなかった。
デビバット「だが俺っちにはこいつがある! 」
そんなデビバットが取り出したのは
デビバット「今は亡き悪魔長の一人・アスモデウス様が開発したダイエットディスク『アスモデブートキャンプ』!こいつを使えばすぐに痩せられるぜ! 」
DVDプレイヤー等の機材がなくても魔力を使えば視聴可能なため便利である。
デビバット「見てろよ一刀!お前より先に痩せてやるからな! 」
一方一刀は
ジャンッ!!
一刀「何これ?(太い声) 」
一刀の目の前には全体的に赤く染められた料理が並べられていた。
それはもちろん
凪「私特製の手料理です。隊長にはしばらくの間、こちらを召し上がってもらいます 」
凪特製の激辛料理であった。
激辛料理を食べて汗を流せば痩せられると考えたのだ。
一刀「凪の手料理か♪こりゃ残すわけにはいかないな♪(太い声) 」
ぱくんっ!
一刀は嬉しそうに真っ赤に染められた料理を口にすると
一刀「うま〜い♪おいしいぜ凪!(太い声) 」
凪「えっ!?あ…ありがとうございます!! 」
一刀は喜んでいた。
真桜「んなアホな!? 」
沙和「凪ちゃんの料理を食べて平気だなんて!? 」
ぱくんっ!
それほど辛くないのかと思った二人は料理を口にすると
ボオォーーッ!!
二人は口から炎を吹いた。
真桜「か…からからからーっ!! 」
沙和「み…みずみずみずーっ!! 」
炎を吹きながら水を探す二人
凪「こんなに美味しいのに 」
一刀「何で炎を吹くんだろうな?(太い声) 」
別に二人の味覚がおかしいわけではなく、おかしいのは激辛党すぎる凪と一刀であった。
ダイエットメニュー作戦
失敗!
続いて
ジャジャーンッ!!
真桜「できたでウチの発明品!その名も『痩せる君』や 」
そう言いながら真桜は細く長い棒が吊るされた輪を取り出した。
凪「何だそれは? 」
沙和「こんなのでどうやって痩せるなの? 」
真桜「まぁ見とき、まずは輪を隊長の頭にはめて 」
カチャッ
一刀「? 」
真桜「次に吊るされとる棒の先にこいつを吊るすと 」
スッ!
真桜があるものを吊るした瞬間
キッ!!
一刀「うほーっ!!(太い声) 」
ドドドォーーッ!!
一刀が吊るされたものを取るべく物凄い勢いで走り出した。
沙和「あの隊長があんなに走るだなんてすごいなの!? 」
真桜「どや!餌を吊るせば走り続ける馬を連想した発明品やで! 」
どや顔の真桜であるが
凪「ところで真桜、何を吊るしたんだ? 」
その事を聞いてみると
真桜「フッフッフッ!こっそりカメラで隠し撮りした凪の下着姿の写真やで 」
凪「なっ!? 」
あきらかな盗撮である
沙和「まぁまぁ凪ちゃん、あの様子じゃ隊長が写真を手に入れるのはあり得ない… 」
ところがだ
バキンッ!!
あまりに一刀が早く走るため棒が折れてしまい
ぺちゃっ!
一刀「べっ!?(太い声) 」
写真が一刀の顔に張り付いてしまった。
一刀「うししっ♪(太い声) 」
スッ…
見事写真を手に入れた一刀は顔から写真を剥がして見ようとしたその時!
ボッカァーンッ!!☆ミ
凪「み…見ないでください!! 」
一刀「ぐふぅっ!?(太い声) 」
一刀は殴られ、写真は凪に没収されてしまった。
真桜の発明作戦
失敗!!
そしてお次は
沙和「こうなったら手段は選んでられないなの! 」
スッ!
沙和は鞭を手にすると
沙和「こらーっ!!そこのブタ隊長!略してブタイチョウ!! 」
バッチィーンッ!!
一刀「ひぃっ!?(太い声) 」
鞭を鳴らして一刀をビビらせた。
沙和「誰のせいで沙和達が苦労してると思ってるのか言ってみろなの!! 」
一刀「お…俺のせい…(太い声) 」
沙和「声が小さーいっ!!お前のキン〇マ並に小さいなのーっ!! 」
真桜「なぁ、沙和ってあんなんやったっけ!? 」
凪「最近隊長からしつけ方を習ったと聞いたがまさかこれほどとはな!? 」
そう。
普段洋服やおしゃれが好きな沙和は兵達に嘗められやすく言うことを聞いてくれる人が少ない
そこで一刀に相談した結果『鞭を持ってとにかく怒鳴れ』と教わった
その結果、沙和に逆らう兵達はいなくなったものの、恐怖に怯える者も数名いた。
沙和的に教官態度で接すれば痩せると思ったわけだが
一刀「もう嫌ーっ!!(太い声) 」
ダダダッ!!
一刀は沙和の迫力に負け、その場から逃げ出した。
沙和「こら待てーっ!!このフニャチンがぁーっ!! 」
ガシィッ!!
一刀「ひぃーっ!?(太い声) 」
しかし、太った一刀が沙和から逃げ切れるはずがなく、すぐに捕まってしまうのだった。
凪「やめろ沙和!? 」
真桜「これ以上はまずいで!? 」
パシッ!
これ以上は一刀の精神がもたないと思った二人は沙和から鞭を取り上げると
沙和「あれ?沙和は何をしていたなの? 」
沙和は自分が何をしたのか覚えていなかった。
沙和の罵倒ダイエット
失敗!!!
一刀「こ…これ以上付き合ったら殺される!?自力で痩せねば!?(太い声) 」
しかしダイエットは一人でできるほど甘くない
数日かけて少しずつ痩せていく訳なのだがその間にも誘惑に負けてついつい食べてしまう場合がある
もちろん一刀自身も誘惑に負けてしまう自信があったりする。
そこで
一刀「こうなったらあの手しかない!いでよスライム!(太い声) 」
カァッ!!
ピギーッ!!
一刀はスライムを呼び出すと
一刀「とぉっ!!(太い声) 」
ぶよんっ!!
自らスライムの中に入っていった。
沙和「隊長!? 」
真桜「何する気や!? 」
三人が不思議がるなか
ピギギーッ!!
キュイィーンッ!!
スライムが吸い込むような動きをすると
ギュギュギュッ!!
一刀の体の水分が抜かれてどんどん痩せていき
一刀「ブッハァ!!痩せたぜ!? 」
スライムから抜け出した一刀は見事に痩せた。
凪「ご無事でしたか隊長!? 」
一刀「あぁ、ちょっと水分抜かれ過ぎたから水分不足だけど大丈夫だ。読者のみんなは真似するなよ! 」
真桜「できるかい!! 」
一刀のボケに突っ込む真桜
沙和「でも痩せてよかったなの 」
一刀「あぁ、俺も体が軽くてたまらないぜ♪さて、それじゃあ痩せたところで 」
そして
一刀「また食べまくるぜ♪ 」
懲りない一刀に対し
凪・真桜・沙和『いい加減に(してください・せぇ・しろなの)!! 』
ドッカァーンッ!!
一刀「うぉっ!? 」
三人の怒りが爆発するのだった。
一方デビバットはというと
アスモデウス『ハイ!次は正拳突きを百万回繰り返す!!1・2・3・4・5… 』
デビバット「で…できるかぁ!? 」
ばたんっ!!
思ったよりアスモデブートキャンプは辛く、時折サボっているため効果はあまり無く、苦しんでいた。




