Ep22:夜の告白(心の揺れ)
11月のある静かな夜、タクミの家で星見キッズは泊まりを楽しんでいた。田村悠斗の思い出を語った後、シュウ以外のメンバーは眠りに落ち、星空の映像がリビングに穏やかな光を投げかけていた。時計は深夜1時を回り、シュウだけが目を覚ましていた。タクミのタブレットから流れる星空のBGMが静かに響き、寝袋の中で眠る仲間たちの寝息が部屋を満たしていた。
シュウは寝袋の中で体を起こし、静かに周囲を見回した。カナエとリナはスケッチブックを抱えたまま穏やかな寝顔を浮かべ、ケンタは口を半開きにして軽いいびきを立てていた。そして、タクミは寝袋にくるまり、小さな胸を上下させながら穏やかに寝息を立てていた。タクミの無防備な寝顔、細い首筋、かすかに見える寝間着の袖から伸びる華奢な腕
シュウの視線は自然とそこに引き寄せられた。
「…何だ、この感じ」シュウは内心で呟き、メガネを直した。心臓の鼓動が少し速くなり、頬が熱くなるのを感じた。タクミの幼い顔立ちと、眠る姿の無垢さが、シュウの胸に奇妙な感情を呼び起こしていた。田村くんの思い出を語る中で感じた切なさが、なぜかタクミの寝顔と重なり、抑えきれない何かとして湧き上がってきた。
シュウは目を閉じ、深呼吸を試みた。
「これは…ただの疲れだよね。事件続きで、感情が混ざってるだけ…」と自分に言い聞かせた。
しかし、目を開けると、タクミの寝息が再び耳に届き、そのリズムに合わせて心がざわついた。タクミの小さな手が寝袋の外に落ち、シュウは無意識にその手をじっと見つめた。柔らかそうな肌、幼い指先
シュウの身体が勝手に反応し、胸の奥が熱くなった。
「何!? 僕、こんな気持ち…」シュウは慌てて目を逸らし、頭を抱えた。自分の感情に気づき、混乱が広がった。タクミが幼い男の子であること、その無垢さが自分を惹きつけることに、シュウは初めて直面した。
僕ってショタコン??
その言葉が頭をよぎり、シュウは自分の内面を否定しようとした。
「いや、違う。友達として、タクミが大事だからだ…。ただそれだけだよね?」と自分を納得させようとしたが、心の奥ではその感情が否定できない現実として浮かんでいた。
シュウは立ち上がり、リビングの窓辺に移動した。外の夜空に星が瞬き、タクミのタブレットから流れる星空映像が重なる。田村くんの笑顔を思い出しながら、シュウは呟いた。
「悠斗…お前がいた頃は、こんな気持ちに気づかなかった。タクミの笑顔が、お前を思い出させるのかも…」幼馴染の無邪気さは、タクミの現在の姿と重なり、シュウの心に新たな感情を植え付けていた。
窓辺で立ち尽くすシュウの耳に、タクミの寝息が再び届いた。シュウは振り返り、タクミの寝顔をもう一度見つめた。小さな寝息が規則正しく続き、その無防備さがシュウの心をさらに揺さぶった。
「タクミ…お前がこんなに可愛いなんて、気づかなかった…」シュウは心の中で認めた。ショタコンとしての自分を受け入れる瞬間だったが、同時に罪悪感が湧き上がった。
「でも、これはダメだ。友達なんだから…。こんな気持ち、誰にも言えない」
シュウは再び寝袋に戻り、タクミの隣に横になった。タクミの寝息を聞きながら、シュウは目を閉じた。しかし、頭の中ではタクミの寝顔が繰り返し浮かび、眠りに落ちるまで心は落ち着かなかった。ショタコンという自分の本質に直面した夜、シュウは複雑な感情を抱えながらも、星見キッズの一員としての絆を大切にしようと決意した。
翌朝、太陽がリビングを明るく照らし、星見キッズは目を覚ました。タクミが眠そうに伸びをしながら言った。
「シュウ、よく寝れた? 楽しかったね」
「うん…楽しかったよ、タクミ」シュウは笑顔で答えつつ、心の中で昨夜の葛藤を隠した。
カナエが「朝ごはん、楽しみ!」と笑い、ケンタとリナも加わって朝の賑わいが始まった。シュウはタクミの無邪気な笑顔を見ながら、内心で「この気持ち、誰にも気づかれないようにしなきゃ…」と自分に言い聞かせた。
(Ep22 完)




