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かつて、宇宙の探索をはじめた賢者たちは、母星と似た環境の惑星をみつける。これを新たな居住候補とみなして、ひとつの実験をおこなうことにした。
『我々にかたどり、我々に似せて、生命体をつくろう』
この惑星にうまく適応できるかを試してみる。
結果、賢者たちが創造した生命体は順調に個体数を増やしていった。
経過観察をするなかで、賢者たちは気づく。
若い娘たちの、ビューティフルな毛並み、スレンダーな身体、キュートな四肢、ゴージャスな尻尾、スマートな鼻先、エレガントな三角耳、クールな顔つき、ミステリアスな瞳……いとかわゆす。
賢者たちは惑星におりたち、可愛い娘たちと一緒に暮らしはじめた。
子どもたちも生まれた。
その幸せな生活は、母星から親族があらわれるまでつづいた。
自らの犠牲を省みずに新天地を切り拓いた賢者たちの名前は、多くの非難と一部の熱狂的な支持をもって、歴史に刻まれている。